Round07カタルニアカタルニアGP

MotoGP 決勝

2018年6月17日(日)

会場:バルセロナ・カタルニア・サーキット

天候:晴れ

気温:27℃

コースコンディション:ドライ

観客:9万537人(3日間:15万5401人)

マルケスが2位表彰台で総合首位をキープ。クラッチローが4位、ペドロサは5位でフィニッシュ

2018年シーズン第7戦カタルニアGPの決勝で、予選2番手から好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2位でフィニッシュし、総合首位をキープしました。ホールショットを奪い、オープニングラップを制したマルケスでしたが、2周目に入ったストレートでホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)にかわされ2番手に後退、それから23周にわたり追撃しましたが、優勝にはあと一歩届きませんでした。

今大会のマルケスは、前戦イタリアGPに続き、路面とタイヤのマッチングに苦しみました。そのため攻めの走りができず、中盤以降は3位以下とのリードを広げたこともあり、2位をキープする作戦に変更しました。これでマルケスは7戦を終えて3勝を含む5回の表彰台を獲得し、ポイントランキングでも首位をキープ。今大会3位で総合2位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)との差を27ポイントとしています。

予選で転倒を喫したものの、10番グリッドから追い上げのレースを見せたカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が4位でフィニッシュしました。クラッチローは、中盤まではダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)とダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)とし烈な戦いを演じ、後半ではペドロサ、そしてマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)らと4位争いのグループを形成しましたが、両選手の追撃を振りきりました。

ペドロサは、終盤ビニャーレスの厳しい追撃を受けましたが、ポジションを守りきり5位でフィニッシュしました。前戦イタリアGPでは思うように走れず転倒、リタイアを喫しましたが、今大会は表彰台を視野に入れる走りで、復調をアピールしました。

フリー走行で3回の転倒を喫したフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、決勝でも12番手を走行していた20周目の2コーナーで再び転倒しましたが、再スタートを切って14位でフィニッシュ。今季6度目のポイントを獲得しました。

今季ベストグリッドの12番グリッドからスタートした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、序盤にペースが上がらず17番手までポジションを落とします。その後はフロントタイヤのフィーリングに苦しみポジションを上げられず、16番手を走行していた14周目の5コーナーで転倒、リタイアとなりました。予選24番手から決勝に挑んだトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は4周目の3コーナーで転倒しリタイアに終わりました。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 2位)マルク・マルケス
「今日のレースでは冷静な戦いを求められました。序盤はもちろん、一生懸命プッシュしました。それはホルヘについていくことで、追ってくるライダーたちとのギャップを広げられると思ったからです。十分なアドバンテージができてからは、自分のペースを保ちました。ロレンソに追いつくのは不可能だったので、レース終盤は少しスローダウンしました。今日は転倒者が多かったので、ロレンソに追いつくことよりも成し遂げなければならないことがありました。時々、自分の選択したタイヤが、思っていたようなフィーリングではないことがあります。しかし、2位という結果はチャンピオンシップにおいてとてもいい結果だと思います。なぜならここに来たときは23ポイントのリードだったのが、次戦のアッセンへは27ポイント差で向かうことができるからです。今はこの状況を理解し、それを最大限活かす努力が必要になります。ムジェロではミスをしてしまい、いろいろ考えさせられました。優勝できないときは、なにか足りないと感じることがあります。でも表彰台はいい結果です。もしかすると、これからも難しいレースがあるかもしれませんが、ここまではまずまずの状態で7戦を終えられたと思います」

カル・クラッチロー(MotoGP 4位)カル・クラッチロー
「今日はいい日でした。チーム全体がいい仕事をしました。この結果はうれしいです。昨日の予選はうまく行かなかったので、チームに申し訳なく思っています。でも、今日のこの結果でお返しができたと思います。表彰台獲得が目標でした。4位でフィニッシュしましたが、この結果に満足しています。チャンピオンシップにおいてもいい結果でした。今週末のチームのすべての努力に感謝しています。いいショーができました。次のアッセンが楽しみです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5位)ダニ・ペドロサ
「レースウイークのことを考えれば、十分にいい結果を出せたと思います。11番手からスタートして5位でフィニッシュ。いいかたちでリカバリーできました。もちろん、満足はしていません。今日はいいフィーリングがなかったので、かなり苦戦しました。バトルした相手は、コーナーリングスピードでの立ち上がりで勝っていました。ブレーキングは僕の方が上手かったですが、ラップタイムでは少し負けていました。カルは最後に僕をパスしました。ビニャーレスにも追いつかれましたが、彼は抑えることができました。明日はテストがあります。今日の問題を解決して、今後のレースに活かせることを願っています」

フランコ・モルビデリ(MotoGP 14位)フランコ・モルビデリ
「トリッキーな週末でした。何度も転倒しましたが、決勝ではかなりいい感触がありました。ペースもよくて、終盤アタックする準備もできていました。でも左コーナーでタイヤが厳しくなり、ペースを落とさなくてはならなくなったことでタイヤが冷え、2コーナーで氷の上を走っているように転倒してしまいました。でも、マシンはガレージまで戻すことができました。その後レースに戻ってフィニッシュし、2ポイント獲得できたので満足しています。ただ、今日の問題は解決しなければなりません」

中上貴晶(MotoGP リタイア)中上貴晶
「今日は予定通り、フロントにミディアム、リアにソフトを選んで決勝に挑みました。フリー、予選に比べてフィーリングはよくなく、切れ込む傾向があり何度も転びそうになりました。転倒したときは、前を走るスミスを抜こうとインに入ったときにフロントから転んでしまいました。スミスと彼のチームに申し訳ない気持ちです。今回はスタートがうまくいかずにポジションを大きく落とし、加えて想定していたタイムで走れず、厳しいレースになりました。残念です」

トーマス・ルティ(MotoGP リタイア)
「今日はウォームアップでいい感触があり、いいかたちで一日がスタートしました。でも転倒して、僕のレースは早々に終わってしまいました。残念ながら3コーナーでフロントを失い、転びました。これでゲームオーバーでした。もっと周回を重ねられたら自信をつけることができると感じていたので残念です。全力で仕事をしてくれたチームに申し訳ない気持ちです」

MotoGP リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソドゥカティ40'13.566
293マルク・マルケスHonda+4.479
346V.ロッシヤマハ+6.098
435カル・クラッチローHonda+9.805
526ダニ・ペドロサHonda+10.640
625M.ビニャーレスヤマハ+10.798
75J.ザルコヤマハ+13.432
89D.ペトルッチドゥカティ+15.055
919A.バウティスタドゥカティ+22.057
1029A.イアンノーネスズキ+24.141
1144P.エスパルガロKTM+36.560
1245S.レディングアプリリア+38.229
1317K.アブラハムドゥカティ+1'21.526
1421フランコ・モルビデリHonda+3Laps
RT55H.シャーリン ヤマハ+4Laps
RT53T.ラバトドゥカティ+6Laps
RT43J.ミラードゥカティ+7Laps
RT38B.スミスKTM+11Laps
RT30中上貴晶Honda+11Laps
RT42A.リンススズキ+13Laps
RT4A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+16Laps
RT10X.シメオンドゥカティ+17Laps
RT41A.エスパルガロアプリリア+20Laps
RT12トーマス・ルティHonda+21Laps
RT50S.ギュントーリスズキ+22Laps
RT36M.カリオKTM-

MotoGP ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
193マルク・マルケスHonda115
246V.ロッシヤマハ88
325M.ビニャーレスヤマハ77
45J.ザルコヤマハ73
59D.ペトルッチドゥカティ71
635カル・クラッチローHonda69
799J.ロレンソドゥカティ66
84A.ドヴィツィオーゾドゥカティ66
929A.イアンノーネスズキ66
1043J.ミラードゥカティ49
1126ダニ・ペドロサHonda40
1242A.リンススズキ33
1344P.エスパルガロKTM28
1453T.ラバトドゥカティ27
1519A.バウティスタドゥカティ26
1621フランコ・モルビデリHonda19
1755H.シャーリン ヤマハ17
1841A.エスパルガロアプリリア13
1930中上貴晶Honda10
2045S.レディングアプリリア9
2138B.スミスKTM7
2236M.カリオKTM6
2317K.アブラハムドゥカティ4
2412トーマス・ルティHonda0
2510X.シメオンドゥカティ0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1Honda150
2ドゥカティ132
3ヤマハ124
4スズキ80
5KTM29
6アプリリア22

チーム

順位 チーム 総合ポイント
1Movistar Yamaha MotoGP165
2Repsol Honda Team155
3Ducati Team132
4Alma Pramac Racing120
5Team SUZUKI ECSTAR99
6Monster Yamaha Tech 390
7LCR Honda79
8Red Bull KTM Factory Racing35
9Ángel Nieto Team30
10Reale Avintia Racing27
11Aprilia Racing Team Gresini22
12Estrella Galicia 0,0 Marc VDS19

ランキング詳細

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