ROUND 11

オーストリアオーストリアGP レッドブル・リンク 2017.08.11(金)-13(日)

第11戦 オーストリアGP

Repsol Honda Teamが2戦連続の1-2フィニッシュにチャレンジ

第10戦チェコGPからの連戦となる第11戦オーストリアGPが、8月11日(金)から13日(日)の3日間、レッドブル・リンクで開催されます。レッドブル・リンクは、1969年に完成したサーキットで、当初はエステルライヒリンクという名称でしたが、1995年にA1リンクとなり、2010年からはレッドブル・リンクへと改称されました。

オーストリアGPは、1971年にザルツブルグで初めて開催され、94年までの24年間で22回行われました。その後、A1リンクで行われた3回を加え、今年で26回目の開催となります。

レッドブル・リンクは、ウイーンから南西約200kmのシュピールベルクにあり、オーストリアのほぼ中央に位置します。一周、4.326kmのコースは、アップダウンに富んだハイスピードコースで、コーナー数は10(右7/左3)とシンプルなレイアウトです。MotoGPは、A1リンク時代の96年と97年に開催されており、昨年は、19年ぶりにMotoGPが開催されました。

過去、Honda勢は、96年と97年の大会で、2年連続で、125cc、250cc、500ccの3クラスを制しています。最高峰クラスでは、96年にアレックス・クリビーレ(99年のチャンピオン)、97年にミック・ドゥーハン(94年から98年までの5年連続チャンピオン)とHondaでチャンピオンに輝き、MotoGPレジェンドに名前を連ねる両選手が優勝しています。しかし、19年ぶりの開催となった昨年は、事前テストに参加しなかったこともあり、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が5位、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が7位と悔しい結果に終わりました。今年は、その雪辱に挑む戦いになります。

昨年同様、前半戦を総合首位で終えたマルケスは、後半戦のスタートとなった第10戦チェコGPで今季3勝目を挙げ、大接戦のチャンピオンシップで、わずかにリードを広げることになりました。大会終了後の公式テストでは、今大会に向けていくつかのセットアップにトライして準備を進めました。昨年は19年ぶりの開催となるレッドブル・リンクの事前テストに参加しなかったことで苦戦を強いられました。今年はデータもあり、ドイツ、チェコに続く3連勝に挑みます。

チームメートのペドロサは、チェコGPでマルケスに続いて2位になりました。Repsol Honda Teamにとっては、今季2回目の1-2フィニッシュを達成。最高の内容で後半戦のスタートを切りました。この表彰台でペドロサは、総合2位から4位までのライバルとのポイント差を縮め、チャンピオン争いの名前を連ねることになりました。

ペドロサも昨年は、レッドブル・リンクに苦戦、悔しい結果に終わりましたが、今年はレースを追う毎に調子を上げています。ドイツGP、チェコGPに続く3戦連続の表彰台と今季2勝目が期待されます。

前戦チェコGPのフリー走行で、コース上に出たオイルのために転倒、背中などを強く打って負傷、苦しいレースを強いられたカル・クラッチロー(LCR Honda)ですが、厳しい体調にも関わらず決勝レースでは5位でフィニッシュ。月曜日の公式テストにも参加し、オーストリアGPの準備を行いました。昨年の大会は、フリー走行、予選でいい走りをしますが、決勝ではスタートに失敗して15位という結果に終わっています。今年は今季2回目の表彰台と今季初優勝を目指します。

チェコGPで予選15番手、決勝14位と苦戦のジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、鈴鹿8時間耐久ロードレースからの乗り換えに苦戦しました。そのため、月曜日の公式テストでは、引き続き、マシンの乗り換えに集中し、今大会に挑みます。昨年の大会では、予選と決勝日のウォームアップで2度の転倒を喫し、右手首と胸椎に骨折が認められたことから欠場しました。今年はその雪辱に挑みます。チームメートのティト・ラバトは、チェコGP後の公式テストで大きな収穫を得たことで、自信を持って今大会に挑みます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「レッドブル・リンクは、昨年とても苦労したサーキットですが、今年はそうならないことを期待しています。先週のブルノも、これまで苦労したサーキットですが、最終的にすばらしいリザルトを得ることができ、オーストリアGPに向けてもモチベーションは高いです。月曜日のテストでは、レッドブル・リンクに向けていくつかのセットアップにトライしました。レッドブル・リンクに向けてのポイントは、アクセレーションとウィリーの軽減。そしてブレーキング時の安定性です。いつものようにいい妥協点を見いだすことに集中します。レッドブルはメインスポンサーの1つであり、レッドブル・リンクの戦いはとても重要な戦いになります。チャンピオンシップにとっても大事なレースになるので、しっかりポイントを獲得できるよう全力を尽くします」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合5位)
「レッドブル・リンクは、まだ一度しかレースを経験していないサーキットです。昨年は、いいセットアップを見つけるのに苦労しましたが、今年はよりよい結果を残せることを期待しています。チェコGPの後、ブルノで1日テストを行い、いい結果を得ることができました。オーストリアGPは金曜日からの走行になりますが、いつも通り、いいセットアップを見つけたいです。今週も天候がどうなるかわかりませんが、どんなコンディションになってもしっかり準備を進め、いまのいい状態をキープすることに集中したいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合9位)
「ケガの状態はそれほど悪くなく、月曜日のテストでも多くの周回をこなすことができました。オーストリアでも快適にマシンに乗れることを期待しています。チームは常にマシンのいい状態をつくるために努力しています。月曜日のテストではレッドブル・リンクに役立つかも知れないいくつかのセットアップを試せたので、今週のレースを楽しみにしています。レッドブル・リンクは、エンジンサーキットなので、すべてのブレーキングゾーンでブレーキングに集中しなければなりません。ポジティブな気持ちでレッドブル・リンクに向かいます」

ジャック・ミラー(MotoGP 総合12位)
「月曜日のブルノテストのメインメニューは、鈴鹿8時間耐久ロードレースからMotoGPマシンへの乗り換えと、ミシュランタイヤのフィーリングを取り戻すことでした。全体的にラップタイムは安定していたし、ミディアムタイヤではとてもいいペースで走れました。とても満足しています。また、レッドブル・リンクは、深いブレーキングが必要になるので、マシンのジオメトリーなどの作業にも時間を費やしました。昨年は思い出の少ないサーキットの1つですが、レッドブル・リンクを走ることに興奮しています」

ティト・ラバト(MotoGP 総合18位)
「月曜日のブルノテストでは、コーナーの立ち上がりで大きなステップを刻むことができました。立ち上がりで、リアタイヤのスピニングがひどくトラクションを失っていましたが、ロスのない立ち上がりを見いだすことができました。MotoGPにステップアップしてから、ずっと苦労してきたことなので、とても重要なテストになりました。この結果、オーストリアGPに自信を持っていけるようになったし、チームスタッフにはとても感謝しています」

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