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2016.09.08 ロードレース世界選手権 第13戦 サンマリノ サンマリノGP プレビュー

サンマリノGP プレビュー

会場:ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ  全長:4.2km
決勝:[MotoGP]28Laps  [Moto2]26Laps  [Moto3]23Laps
MotoGP レポート

第13戦サンマリノGPが、9月9日(金)〜11日(日)の3日間、イタリアのアドリア海に面したミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催されます。このサーキットは、2011年のマレーシアGPにおいて、不慮の事故で亡くなったマルコ・シモンチェリ選手の栄誉を称え、12年に、ミサノ・サーキットから現在の名称へと変更されました。

ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリは、1993年にイタリアGPが開催されたのを最後に、2006年までグランプリの舞台から外れ、サンマリノGPも93年のムジェロを最後に開催が中断されていました。しかし、07年にコースの全面改修を受けたミサノ・サーキットが14年ぶりにグランプリの舞台として復活し、同時にサンマリノGPも復活、今年で10年目を迎えます。

従来は左回りのコースでしたが、07年の大改修で右回りに変更されました。そのときのコース全長は4.180km。08年にはコースの一部が改修され、4.226kmに延長されました。

コースは低中速のコーナーが連続するテクニカルなもので、リズミカルな走りを要求されます。Honda勢としては、過去9年の大会で10年にダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が優勝。昨年は“フラッグ・トゥ・フラッグ”の難しいレースとなる中で、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)がサンマリノGP初制覇を達成しました。これまではシーズンを通じて、RC213Vが最も苦手とするサーキットでしたが、今年は2年連続の優勝を狙います。

前戦イギリスGPは、不安定な天候が続きました。そのため総合首位のマルケスは、フリー走行、予選を通じてタイヤのテストをしっかりできず、それが決勝レースに大きく影響して4位に終わりました。チャンピオン獲得を視野に入れながらのミスのできないレースが続いていますが、タイヤテストがしっかりできていれば優勝争いは確実だっただけに、悔しいレースとなりました。

マルケスは10年に125ccクラスで、11年と12年にはMoto2クラスで優勝し、昨年、最高峰クラスでも初制覇を達成。今季は通算5度目のサンマリノGP制覇に挑みます。

調子を上げてきたペドロサは、10年以来、6年ぶりのサンマリノGP制覇を狙います。過去の大会では、09年に3位、10年が優勝、11年に2位、13年と14年が3位という結果を残してきました。8月のチェコGP後のテストでセットアップが進み、前戦イギリスGPでは5位でしたが、内容としては今季ベストの走りでした。

“フラッグ・トゥ・フラッグ”になった昨年は9位という悔しい結果に終わっていますが、今年は今季3度目の表彰台とシーズン初優勝を目指します。

シーズン中盤戦に入って調子を上げているカル・クラッチロー(LCR Honda)は、3戦連続今季4度目の表彰台獲得とシーズン2勝目を目指します。クラッチローは、難しいコンディションとなった第9戦ドイツGPで2位。ウエットコンディションの第11戦チェコGPでは優勝。ドライコンディションの第12戦イギリスGPで2位と、ウエットでもドライでも好調な走りをみせています。今大会も勢いに乗るクラッチローの走りに注目されます。

復帰2戦目を迎えるジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、今大会もベストを尽くす意気込みです。前戦イギリスGPは、完治していない右手首の痛みと闘いながらの走行となりました。負担の少ないウエットコンディションでは好走をみせましたが、ドライコンディションではまだ100%にほど遠い状態で、今大会も回復に合わせてペースを上げつつ、大会に臨みます。

高速サーキットのシルバーストーンでは苦戦したティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、得意のコースであるミサノで本来の走りを取り戻す意気込みです。Moto2時代には、13年に3位、14年に優勝、昨年2位と常に優勝争いに加わってきました。今大会は、第2戦アルゼンチンGPの9位を上回る自己ベストを目指します。

Moto2 レポート

Moto2クラスは、チャンピオン争いがし烈になってきました。総合首位のヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が、第11戦チェコGPで11位、前戦イギリスGPで22位とポイントを稼ぐことができませんでした。一方、総合2位のアレックス・リンス(paginas Amarillas HP 40 )は、チェコGPで2位。その後、トレーニング中に左鎖骨を骨折し、次戦のイギリスGPは出場許可が下りたものの十分な体調ではありませんでした。しかし痛みを堪えて7位でフィニッシュし、総合首位のザルコとの差を10点差としました。今大会も完調ではありませんが、さらにポイントを詰める意気込みです。

総合3位のサム・ロース(Federal Oil Gresini Moto2)は、前戦イギリスGPでザルコと接触して転倒、再スタートを切るも21位と悔しい結果に終わりました。ホームグランプリでシーズン4度目のポールポジションを獲得。決勝でもトップグループに加わっただけに残念な結果に終わりました。今大会は、チームのホームグランプリ。前戦イギリスGPの雪辱に挑みます。

総合4位のトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)はイギリスGPで今季2勝目を挙げて上り調子。総合5位のジョナス・フォルガー(Dynavolt Intact GP)は、前戦イギリスGPで大接戦の2番手争いに加わり5位。今大会は2戦ぶり2勝目を目指します。中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、イギリスGPで今季3度目の表彰台獲得となる3位。サンマリノGPは、過去2度表彰台に立っている得意とするサーキットだけに、今季2勝目に期待されます。

Moto3 レポート

Moto3クラスで総合2位につけるホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)は、前戦イギリスGPで優勝争いに加わるも、他者と接触して転倒リタイア。ノーポイントに終わりました。これで総合首位のブラッド・ビンダー(KTM)との差が86点差に広がりました。チャンピオン争いは厳しい状況になっただけに今大会は必勝態勢で挑みます。

前戦イギリスGPで大接戦の戦いの中で8位でフィニッシュ、総合3位から4位へとポジションを落としたエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)は、自身にとってもチームにとってもホームグランプリとなる今大会で、今季初優勝を目指すことになります。昨年の大会はキャリア初優勝を達成した思い出の大会でした。トップとの差は94点差と開いていますが、最後まで全力を尽くす意気込みです。

チームメートのファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Gresini Racing Moto3)も、自身にとって、そしてチームにとってホームグランプリとなるだけに気合を入れています。今年はここまで2位が2回、3位が1回と3度の表彰台に立ってきました。今大会は念願の初優勝に挑みます。

以下、Honda勢は、ニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)が総合9位、ヤコブ・コーンフェール(Drive M7 SIC Racing Team)が総合10位、カイルール・イダム・パウィ(Honda Team Asia)が12位、ジュール・ダニーロ(Ongetta-Rivacold)が15位と続いています。総合23位の尾野弘樹(Honda Team Asia)は、今大会はシングルフィニッシュを目指します。

MotoGP コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「前戦イギリスGPでのフロントタイヤの選択は理想的なものではありませんでしたが、全体的にはまずまずの結果となりました。最終的にわずか3ポイント失っただけでした。次はミサノです。ここはイギリスとはかなり違ってツイスティで低速のサーキットです。サンマリノでは、レースウイーク中に順調にセットアップが進めば、また表彰台争いをしたいですね。イタリアでレースをするのはうれしいです。天候に恵まれ、すべてのセッションを最大限に利用できることを願っています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合5位)
「イギリスGPでは、自信とモチベーションを少し高めることができました。そしてミサノへ向かいます。シルバーストーンでは、周回するごとにいい部分とそうでない部分をより理解できるようになりました。今週も引き続きこの課題に取り組み、プラクティスセッションに集中したいです。マシンのセットアップの方向性を間違わず、コースにより合うタイヤを選び、そのタイヤをよりうまく使う方法に取り組まなければなりません。引き続き仕事に集中したいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合8位)
「マシンの感触はいいです。シーズン序盤に比べて、自分の限界までどうやってプッシュしたらいいのか分かるようになりました。いい状態になってきているように感じます。ミサノはHondaや僕にとっては難しいサーキットですが、またいいレースができることを願っています。ここ数年、ここではあまりいい結果を出していませんが、だからといってあきらてはいません。先週のシルバーストーンも、これまではあまりいい結果を出したことはありませんでした。この状態になるまでに、一生懸命がんばってきました。過去4戦で66ポイントも獲得しました。僕のキャリアの中で、今はいい状態だと思います。ミサノでもがんばります」

ジャック・ミラー(MotoGP 総合15位)
「開幕まであと数日リハビリができるので、ミサノでは、より回復していることを願っています。シルバーストーンでは、ケガをした右手首に痛みがかなりあって、簡単ではありませんでした。レース中は痛み止めの効果で徐々に楽になりました。ミサノはシルバーストーンとはかなり違うサーキットですが、まずまずの走りができると思います。2014年にはMoto3で表彰台に上がったことがあります。昨年の“フラッグ・トゥ・フラッグ”ではカル(クラッチロー)の後ろでフィニッシュしました。今週もがんばります」

ティト・ラバト(MotoGP 総合19位)
「ミサノとシルバーストーンは全く違うサーキットなので楽しみです。先週のシルバーストーンは、3戦連続のポイント獲得になりました。ミサノに向けて役立つこともいくつか学ぶこともできました。今大会の目標は、いつものように学び続け前進し、トップとのギャップを縮めていくことです」

Moto2 コメント

ヨハン・ザルコ(Moto2 総合1位)
「シルバーストーンからミサノと続く連戦なので、休みもなくまっすぐ来ることができてうれしいです。とにかく金曜日の午前中から土曜日の午後にかけてマシンをいい状態に仕上げ、できる限りいいかたちで決勝を迎えたいです。連戦のレースは集中力をキープし、目標達成に挑むだけです。ミサノは低速コーナーが多く、シルバーストーンとは全く違います。タイヤとマシンのマッチングに全力を尽くします。そして、いい天気になることを願っています」

アレックス・リンス(Moto2 総合2位)
「先週のイギリスGPは、骨折した鎖骨と肩の痛みがひどくて、とても難しいレースでした。数日休んで、物理療法を受けたら、ミサノではもっといい状態になることを願っています。簡単な週末にはならないことはわかっていますが、目標を達成できるようにシーズン最後まで戦い続けたいです」

サム・ロース(Moto2 総合3位)
「いつものように優勝を目指してミサノへ行きます。ミサノはチームにとって特別なレースです。これまでは、あまり運がありませんでしたが、今大会は先週のレースで(ヨハン)ザルコにノックダウンされたばかりなので運を味方につけたいです。チームのすばらしい仕事に感謝しています。もっと強くならなければなりません」

中上貴晶(Moto2 総合7位)
「サンマリノGPは、Moto2クラスに参戦するようになった過去4年間で2度表彰台に立っています。13年は予選3番手から決勝は最終ラップまで優勝争いをして2位でした。昨年は、予選8番手から追い上げて3位でフィニッシュしています。好きなサーキットです。そしてミサノは、僕にとってとても特別なサーキットです。このサーキットで亡くなった(富沢)祥也の前で絶対に優勝したいです」

Moto3 コメント

ホルヘ・ナバロ(Moto3 総合2位)
「イギリスからサンマリノと続く2連戦ですが、2日間休めてよかったです。先週の日曜日のレース結果は残念ですが、今週末に向けてポジティブです。それは戦闘力を取り戻し、自信をもって走ることができたからです。プラクティスではリードできたし、全体を通してとてもいいペースで走ることができました。次はミサノです。ここはあまりいい思い出がありませんが、このサーキットはうまく走れると思います。マシンの力を最大限引き出したいです。グランプリが楽しみです。特別なラウンドになることを願っています」

エネア・バスティアニーニ(Moto3 総合4位)
「もちろん昨年の優勝はとてもいい思い出になっています。家からも近いし、自信をもってミサノへ向かいます。今年も優勝争いをしたいです。コースのレイアウトは僕にもマシンにも合っていると思います。最近は雨の多いレースでしたが、天候はレースウイークを通してドライになりそうです。金曜日からいいスタートを切って、その勢いを決勝までキープしたいです」

ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Moto3 総合7位)
「まず、来年もGresini Racingで引き続き走ることが決まり、とてもうれしいです。今シーズンは、思ってもいなかった結果を達成することができました。イタリアでまたレースができるのはとてもうれしいです。すべてのイタリアのファンのために、5月のムジェロの表彰台獲得を繰り返せるように全力を尽くします。ミサノはここ2戦のサーキットとは全く違います。日曜日に向けてベストな状態をつくれるように一生懸命取り組みたいです」

尾野弘樹(Moto3 23位)
「今回はシングルフィニッシュを目標にがんばります。ミサノは、イタリア選手権時代に経験しているサーキットなので、ほかのサーキットに比べると経験もあるので、それを生かしたいです。過去3戦、FP1で出遅れてしまい、それが影響しました。その遅れの影響もあって予選では過去3戦転んでしまいグリッドもよくありませんでした。今大会は、FP1からいい走りをしてグリッドも上位を目指したいです」