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2016.08.18 ロードレース世界選手権 第11戦 チェコ チェコGP プレビュー

チェコGP プレビュー

MotoGP レポート

後半戦のスタートとなった第10戦オーストリアGPに続いて、2週連続の開催となる第11戦チェコGPが、8月19日(金)〜21日(日)の3日間、チェコ第2の都市ブルノで開催されます。チェコGPは、1993年にスタートして今年で24回目。チェコスロバキア時代を含めると、今年で40回目という長い歴史を誇ります。

チェコGPは、8月中旬に開催されるグランプリとして定着。毎年10万人を超える大観衆が、オートモトドラム・ブルノ・サーキットに集まります。過去5年を振り返っても、2011年は15万5400人、12年は13万9232人、13年は14万2030人、14年は13万8312人、昨年は13万8752人と、シーズンを通じて最多入場者数を記録してきました。3日間合計でも毎年20万人以上の最多入場者数を記録し、昨年は24万8434人にも上りました。今年も今季最高の入場者数が予想されます。

Repsol Honda TeamはチェコGPにおいて、過去5年で4勝しています。11年にケーシー・ストーナー、12年にダニ・ペドロサ、13年にマルク・マルケス、14年にペドロサと4連勝を達成。昨年は優勝を逃しており、今年は2年ぶりの優勝を目指します。

前戦オーストリアGPのフリー走行で転倒して左肩を脱きゅう、右肩も痛めたことから5位に終わったマルケスは、その雪辱に挑みます。オーストリアGPを終えたマルケスは、体調を整えるために短い時間ですが休養を取りました。しかし、万全の体調とは言えず、チェコGPでは、表彰台の獲得を目標に戦います。とはいえマルケスは、オートモトドラム・ブルノ・サーキットでは12年にMoto2クラスで優勝、MotoGPクラスでは史上最年少記録でチャンピオンを獲得した13年に優勝しています。ちなみに14年は4位、昨年は2位です。マルケスが「得意のコースではない」と語るサーキットですが、体調次第では、今季4勝目が期待されます。

前戦オーストリアGPで7位のペドロサは、得意とするオートモトドラム・ブルノ・サーキットでの戦いに闘志をかき立てられています。このサーキットではこれまで、125cc(03年)と250cc(05年)で優勝。MotoGPクラスでは12年と14年に優勝しています。昨年の大会はフリー走行の転倒で左足を痛めたことから、決勝では苦戦を強いられ5位でした。今年は、RC213Vのセットアップに苦戦していますが、得意とするサーキットで復調のきっかけをつかむ意気込みです。

カル・クラッチロー(LCR Honda)は、相性のいいサーキットで今季2度目の表彰台を狙います。前戦オーストリアGPは、ジャンプスタートのペナルティーを科せられ、ほぼ最後尾までポジションを落とし、最終的に15位というリザルトでした。第9戦ドイツGPで今季ベストの2位となり、調子を上げているだけに残念な結果でした。そのため、今大会は前戦の悔しさを晴らす意気込みです。

ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、前戦オーストリアGPを14位でフィニッシュ。今季6度目のポイントを獲得しました。ラバトは、Moto2クラス時代も一戦一戦着実に前進して、タイトルを獲得しました。MotoGPクラスのデビューイヤーである今年も、MotoGPマシンを確実に乗りこなし、レースをこなすごとにペースを上げることに成功しています。オートモトドラム・ブルノ・サーキットでは、Moto2クラス時代の14年に優勝、昨年は2位でフィニッシュしています。MotoGPクラスで初めて挑むブルノでは、今季ベストを狙います。

チームメートのジャック・ミラーは、前戦オーストリアGPを欠場しました。決勝日の朝のウォームアップで転倒。右手首と第6胸椎に骨折が判明し、ドクターストップがかかりました。今大会は回復の状況を見ながら、木曜日のメディカルチェックを受けて、出場するかどうかを決めます。

Moto2 レポート

第10戦オーストリアGPで、総合首位のヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)が今季5勝目を達成。チャンピオンシップにおいて、2位以下にさらにリードを広げました。

2年連続でのタイトル獲得に向けて気合満点のザルコは、過去5戦で、2度のポールポジションを含む4度のフロントローを獲得。決勝では4勝と1度の2位と、圧倒的な強さを発揮しています。シーズン序盤は、16年型のKALEXのセットアップにやや苦戦していましたが、中盤に入って、ライバルを寄せつけない強さを披露しています。

10戦を終えて、総合2位のアレックス・リンス(Paginas Amarillas HP 40)に34点、3位のサム・ロース(Federal Oil Gresini Moto2)に55点差。チェコGPでは昨年も優勝しているだけに、今季初の3連勝に期待が膨らんでいます。

前戦オーストリアGPで3位になったリンスは、ザルコとのポイント差を縮める戦いとなります。オーストリアGPでは、最終ラップの激しい戦いを制して3位表彰台を獲得するも、ウイナーのザルコにリードを広げられました。昨年のチェコGPも3位でザルコに先着を許しているだけに、今大会はザルコに先着し、今季3勝目を目指します。

総合3位のロースは、前戦オーストリアGPで転倒リタイア、ノーポイントに終わりました。チャンピオンシップから大きく後退しているだけに、今大会は巻き返しを狙います。総合4位のトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)も、第8戦オランダGP、第9戦ドイツGPのノーポイントが響いて、チャンピオンシップから大きく後退。今大会を巻き返しの足がかりとしたいところです。

総合5位の中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、前戦オーストリアGPで予選8番手、決勝で7位と苦戦の大会となりました。その厳しい戦いの中で、チェコGPにつながる成果を挙げているだけに、今大会は2戦ぶりの表彰台と今季2勝目に挑みます。

Moto3 レポート

Honda勢にとって厳しい戦いが続いているMoto3クラスは、今大会での巻き返しに挑みます。総合2位につけるホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)は、前戦オーストリアGPで予選17番手、決勝リタイアと最悪の結果でした。しかし、月曜日のテストで本来の走りを取り戻すことに成功。2連戦となるチェコGPに向けて闘志をかき立てられています。昨年の大会は、トップグループに加わって5位。今年はチェコGPの初制覇と今季2勝目に挑みます。

前戦オーストリアGPで3位表彰台に立ったエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)が、今季初優勝を目指します。シーズン中盤に入って調子を上げているバスティアニーニは、2戦連続で3位になっています。チェコGPでは、過去2年連続で表彰台に立っているだけに、今大会はシーズン初優勝と3戦連続の表彰台を目指します。

バスティアニーニのチームメートであるファビオ・ディ・ジャンアントニオも、シーズン中盤に入って調子を上げています。第6戦イタリアGPでは初の表彰台獲得となる2位、第7戦カタルニアGPで9位、第8戦オランダGPで2度目の表彰台獲得となる2位、第9戦ドイツGPで5位、前戦オーストリアGPで8位と、常に表彰台が視野に入る戦いとなっています。ランキングは現在8位。今大会の走りが注目されます。

前戦オーストリアGPでは予選で転倒を喫して24番手。厳しいグリッドから決勝に挑み、15位でフィニッシュした尾野弘樹(Honda Team Asia)が、オーストリアGPでの苦い経験を生かし、予選で好グリッドを獲得する意気込みです。昨年の大会では、決勝のオープニングラップで転倒を喫し、ケガをしてリタイアとなりました。今年は完走はもちろんのこと、今季ベストリザルトを狙います。

チームメートのカイルール・イダム・パウィは、ルーキーにして今季2勝を挙げており総合11位。しかし前戦オーストリアGPでは、初体験のサーキットに大苦戦し、予選を28番手、決勝を27位という今季ワーストのリザルトでした。今大会は、その雪辱に挑みます。

MotoGP コメント

マルク・マルケス(MotoGP 総合1位)
「オーストリアは難しい週末になりましたが、ベストを尽くしました。厳しい状況でしたが、その状況をうまく耐えたと思います。脱きゅうした左肩はレース中は問題ありませんでしたが、その後、少し痛み始めました。そのためブルノへ行く前に、ここ数日は少し休養をしています。ブルノは大好きなサーキットというわけではありませんが、過去に何度かいい結果を残してきました。今大会も集中して、表彰台争いが再びできるように取り組まなければなりません」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 総合4位)
「シーズン後半戦は相性のいいサーキットを見つけなければなりません。ブルノは、ロングストレートがあって現状では難しいコースですが、レースを始めたときからずっと好きなサーキットです。いつもいい感触があります。コース幅があり、高速コーナーがいくつかあり、いいラップタイムを出すためには最良のラインを走らなければなりません。本当に小さなミスも許されません。安定した天候となり、すべてのプラクティスセッションが有効に使えることを願っています。そして自信とスピードを得られるようにがんばりたいです」

ジャック・ミラー(総合13位)
「シーズン後半をケガでスタートしたくはありませんでした。夏休みに入る前には、いい走りができるようになり、自信もだんだんついてきました。この調子をキープしたいと本当に思っていました。今年は参戦できるかどうかは医師の判断によります。参戦できることを願っています。そしてベストを尽くしたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合15位)
「ポジティブな気持ちでブルノに向かいます。マシンの感触はよく、いい形に仕上がっています。次は異なる結果が出せることを願っています。過去にこのサーキットですばらしい結果を出したことがあります。グランプリにおける初めての表彰台もここだったので、とても楽しみです」

ティト・ラバト(MotoGP 総合20位)
「オーストリアでは、また一歩前進できました。フロントの感触はかなりよくなってきましたが、ブルノでは、リアのグリップをもっと見つけることに焦点を切り替えなければなりません。ブルノは好きなサーキットです。高速で流れるようなサーキットはHondaのマシンと相性がいいと思います」

Moto2 コメント

ヨハン・ザルコ(Moto2 総合1位)
「ブルノはコース幅がとても広くていいサーキットです。マシンのセッティングに関しては、走ってみないと分かりません。オーストリアのようなハードブレーキングのポイントはありませんが、高速コーナーがあり、3速で回るコーナーがたくさんあります。もし前に出てうまく走れれば、いいレースができると思います。チームを本当に信頼しています。トップをキープできるようにプッシュします」

アレックス・リンス(Moto2 総合2位)
「チームはとてもいいレベルにあると思います。オーストリアでは3位でフィニッシュできたし、とてもいいレースができたと思います。また快適でした。ブルノは高速コーナーがたくさんあって僕にはいいサーキットです。レースウイークをしっかり組み立てていきたいです。そして最初のセッションからベストを尽くしたいです」

サム・ロース(Moto2 総合3位)
「テストを行わずに挑んだオーストリアGPは、予想以上に苦戦しました。特にセクター2がうまくいきませんでした。ノーポイントに終わり、チャンピオンシップはいよいよ複雑になってきました。でもそのことは考えたくありません。ここからは1レース1レース集中していきたいです。ブルノは好きなサーキットです。目標は楽しんでマシンに乗ることです。このサーキットは高速でとても幅が広いので、僕たちには合うと思います。ブルノと次のシルバーストーンでは優勝争いに加わりたいです。オーストリアのことは忘れて、自信を持ってチェコに向かいます」

中上貴晶(Moto2 総合5位)
「オーストリアGPは、事前テストに参加しない状態でのレースでしたが、思っていた以上にコースの攻略が難しく、苦戦しました。セッティングも、これまで経験したことがない特殊なもので、それに合わせるのが大変でしたが、なんとか決勝に向けて戦える状態にしました。十分ではありませんが、フリー走行、予選までの苦戦を考えれば、7位でフィニッシュできたことは大きな成果でした。対照的にブルノは事前テストをしています。今回は本来のポテンシャルを発揮したいと思っています。チャンピオンシップで4位の(トーマス)ルティ選手を今回のレースで逆転できればうれしいです」

Moto3 コメント

ホルヘ・ナバロ(Moto3 総合2位)
「オーストリアのレースは最悪でしたが、レース後に行ったテストで、悪い思い出を拭い去れました。オーストリアのテストは満足できるものでした。今はブルノで早く走りたいです。準備もできています。昨年はすばらしいレースができました。トップとわずか0.5秒差の5位。優勝争いが大集団になる難しいレースでした。今回も厳しい戦いになると思いますが、トップグループで戦い、今度こそ表彰台に上がりたいです」

エネア・バスティアニーニ(Moto3 総合6位)
「ブルノは大好きなサーキットの一つです。過去、2年連続で表彰台に立っています。また、7月にここで行ったテストのデータもあります。そのときはとても滑りやすかったので、もしコンディションがよくなっていれば、マシンのセットアップを調整し直さなければなりません。でもいいベースがあるので、それに期待しています。オーストリアでは、ブレーキングで苦戦していました。レース終盤での戦闘力を上げるためには、この部分に取り組む必要があります。チームとの仕事にはとても満足しています。Hondaとの協力関係もよく、今回もいいレースができることを願っています」

ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Moto3 総合8位)
「オーストリアGPはとても満足のいくレースでした。マシンのセットアップにうまく取り組めました。レースでは速く走れたし、いい結果が出せました。7月のブルノで行った2日間のテストからいいフィードバックが得られ、それがオーストリアGPでも生きました。そして今週はチェコに向かいます。またいい結果を出したいです」

尾野弘樹(Moto3 総合21位)
「昨年のチェコGPでは決勝のスタート直後にアクシデントに巻き込まれ、リタイアしました。ケガもしたし、悪い印象ばかりのサーキットですが、今年はいいイメージで終えられるようにしたいです。今大会の課題は予選です。オーストリアGPでは、せっかくいい走りができたのに、グリッドの悪さが影響しました。今大会は、予選でミスをせず、いいグリッドをしっかり確保し、決勝では今季ベストリザルトを狙いたいです」