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2016.4.1 ロードレース世界選手権 第2戦 アルゼンチン アルゼンチンGP フリー走行
ロードレース世界選手権 第2戦 アルゼンチンGP

[MotoGP] マルケスが首位、ペドロサが2番手。Repsol Honda Teamが好調なスタートを切る

ロードレース世界選手権 第2戦 アルゼンチンGP

[Moto2] ヨハン・ザルコがトップ。中上貴晶が2番手タイムをマーク

ロードレース世界選手権 第2戦 アルゼンチンGP

[Moto3] バスティアニーニがトップ。初優勝に向けて好調なスタートを切る

2016年4月1日(金)・フリー走行  会場:アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンド
天候:晴れ  気温:35℃  コースコンディション:ドライ
MotoGP レポート

第2戦アルゼンチンGPが、4月1日(金)に、アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドで開幕しました。開幕の前日は青空が広がり、最高気温は32℃を記録。開幕初日はさらに気温が上がり35℃という猛暑となりました。加えて、湿度も高く、選手にもマシンにも厳しい条件の一日となりました。

今年で3年目を迎えるアウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドは、使用頻度が少ないため、セッションをこなすごとに路面のグリップが上がり、トップタイムが大きく更新されやすいのが特徴となっています。昨年の大会でも、初日のフリー走行から決勝までの間に、トップタイムが約3秒更新されました。今年は、気温も路面気温も高く、タイヤに厳しい条件となり、さらにバンピーな部分が増えたことで、全体的に昨年のタイムに比べて、2秒ほど遅いタイムとなりました。

マルク・マルケスマルク・マルケス

マルク・マルケスマルク・マルケス

その厳しい条件の中で、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、気温が26℃の1回目のセッションで2番手、35℃の猛暑となった2回目のセッションでは、トップタイムをマークしました。3年連続となるポールポジションの獲得に向けて、大きく前進しました。マルケスに続いたのが、チームメートのダニ・ペドロサで、マルケスから0.025秒差の2番手。Repsol Honda Teamとしては今季初の1-2スタートとなりました。

ペドロサは、昨年の大会、右腕の手術のため欠場しています。今年は2年ぶりのアルゼンチンGP出場となりますが、初開催となった2014年は、マルケスに続いて2位でフィニッシュ。今年は、2年ぶりのRepsol Honda Teamの1-2フィニッシュが期待されます。

ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ

ジャック・ミラージャック・ミラー

以下、ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が4番手、カル・クラッチロー(LCR Honda)が5番手と続き、“HondaRC213V”がトップ5に4台入るという、すばらしいスタートとなりました。ルーキーのティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は18番手でしたが、フィーリングはよく、2日目のタイムの短縮とポジションアップが期待されます。

カル・クラッチローカル・クラッチロー

Moto2 レポート

開幕戦カタールGPは、8選手がジャンプスタートでペナルティを科せられる大荒れのレースとなりました。今大会は、カタールGPでペナルティを受け、悔しい結果に終わった選手たちが、その雪辱に闘志を燃やし、初日から好走を見せました。

中上貴晶中上貴晶

ヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)は、1回目、2回目ともにトップタイムをマークして、2年連続のアルゼンチンGP制覇に向けて大きく前進しました。2番手は中上貴晶(IDEMITSU HONDA TEAM ASIA)で、1回目が3番手、2回目が2番手と安定した走りで周回を刻みました。3番手のサム・ロース(Federal Oil Gresini Moto2)は、路面コンディションの変化に合わせて快調にラップを重ねました。トップ3につけた選手は、カタールGPでジャンプスタートのペナルティを取られ、表彰台争いから脱落した選手ばかりです。今大会では、カタールGPの悔しさを晴らすかのような走りを見せていました。

以下、トップから1秒差以内に14台という接戦となり、開幕戦カタールGPでポールポジションを獲得するも、転倒リタイアに終わったジョナス・フォルガー(Dynavolt Intact GP)が4番手、アレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が5番手と、上り調子をアピールしました。カタールGPで優勝したトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)は9番手で初日を終えました。

Moto3 レポート

接戦が続くMoto3クラスは、エネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)がトップタイムをマーク、以下、1秒差に15台という接戦となりました。開幕戦カタールGPで5位に終わり、表彰台を逃したバスティアニーニは、1回目、2回目ともにトップタイムをマーク。今季初表彰台、初優勝に向けて好調なスタートを切りました。

エネア・バスティアニーニエネア・バスティアニーニ

開幕戦で優勝争いに加わりながら、終盤の混戦の中で7位へとポジションを落としたホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)が5番手、開幕戦カタールGPで予選2番手と好調なシーズンのスタートを切ったリビオ・ロイ(RW Racing GP BV)が6番手とまずまずのスタートを切りました。

開幕戦カタールGPで優勝したニッコロ・アントネッリ(Ongetta-Rivacold)は接戦の中で11番手。尾野弘樹(HONDA TEAM ASIA)は19番手、アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドを初めて経験するカイルール・イダム・パウィ(HONDA TEAM ASIA)は25番手でした。路面のグリップが増す2日目は、各選手がさらなるタイムの短縮とポジションアップを狙います。

MotoGP コメント

マルク・マルケス(MotoGP 1番手)
「今日は少し奇妙な一日になりましたが、最後はいい感触となり、トップタイムでフィニッシュすることができました。レースウイークを通して、コンディションはかなり変わると思います。期待したほどではありませんが、最初のセッションから次のセッションまでの間に、路面がよくなったのがわかりました。今日は、路面コンディションが昨シーズンより悪いので、昨年のタイムとはかなり差があります。しかし、これはみんなも同じなので、できる限りこの状況にマシンを合わせていきたいと思います」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)
「今日はドライコンディションで走ることができました。路面はとても汚れていました。そのため、タイムが思ったより少し遅かったです。それでもマシンのセットアップに一生懸命取り組みました。そして明日雨が降った場合に備えてタイヤのテストも行いました。ポジティブな1日になりましたが、明日も引き続き前進できるようにがんばります」

ジャック・ミラー(MotoGP 4番手)
「今日の結果にとても満足しています。マシンの状態はとてもよく、ベストタイムだけではなく、ユーズドタイヤでのロングランでもいいラップを刻めました。路面コンディションは、周回するごとに変化しましたが、それに合わせて走ることができました。この調子を決勝までキープしたいです。今日はロッシの後ろを走っているときに、8コーナーであやうく接触しそうになりました。何もなくてよかったです」

カル・クラッチロー(MotoGP 5番手)
「今日は路面コンディションが悪く、スリッピーで、路面との接地感を感じ取るのが難しい一日でした。しかし、全体的には、それほど悪い一日ではなかったと思います。今日はHonda勢全体がよくて、とてもうれしい一日でした。チームはいい仕事をしてくれました。しかし、データをしっかり分析して評価しなくてはいけない部分もあります。ベストなタイヤを選択するためにも、しっかり話し合わなければなりません。明日もしっかりテストに取り組んで、今日のようないい日にしたいです」

ティト・ラバト(MotoGP 18番手)
「18番手という順位ですが、自分としてはとても有意義な一日でした。トップとのタイム差はあるし、トップグループのライダーたちは信じられないくらい速いのですが、マシンのフィーリングがとてもよくて、着実に前進することができました。今日はHonda勢がみんな速かったし、それが、とても励みになりました。明日はその差を縮め、ポジションを上げられるようにがんばります」

Moto2 コメント

ヨハン・ザルコ(Moto2 1番手)
「今日の結果には満足しています。トップタイムをマークすることができてよかったです。自信を取り戻すためにも、セットアップがコースに合っていることを確認するためにも、とても重要なことでした。カタールでミスをしたので、そのミスを取り戻すために、この大好きなサーキットに来ました。とても集中しています。昨年に比べると、かなり暑くなってタイムは落ちていますが、全体的にうまくいきました。明日は落ち着いてタイムを更新しなければなりません。また、レースに向けてできる限り準備を整え、さらに快適に走れるようにしなければなりません」

中上貴晶(Moto2 2番手)
「今日は午前も午後もいい走りができました。各ラップを連続して、いいペースで刻めました。また、タイヤのテストもきちんとすることができました。トップから1秒差に14台という接戦なので、ミスをしないように、明日もセットアップに集中しなければなりません。予選では最低でもフロントローを狙いたいです。アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドは好きなサーキットですが、過去の2年では結果を残せていません。今年はこの調子で結果を残したいです」

サム・ロース(Moto2 3番手)
「昨年に比べて路面のコンディションが悪く、グリップもしませんでした。しかし、みんな同じ条件で走っています。そういう状況の中でいいペースで走ることができました。今日は、そんなに攻めてもいないのにトップタイム争いに加われたし、とてもポジティブな一日でした。午後のセッションでは、リヤのセットアップを改善できました。明日はフロントを改善しなければなりません。まだまだセットアップをよくしていかなければいけませんが、現状でもすでにレースで戦える状態まできています」

Moto3 コメント

エネア・バスティアニーニ(Moto3 1番手)
「今日は、午前も午後もトップタイムをマークすることができたので、とてもポジティブな一日でした。午前から午後にかけて路面コンディションがよくなり、マシンのフィーリングもよくなって、快適に走ることができました。しかし、タイヤのパフォーマンスに関しては、ユーズドタイヤも新品のタイヤもタイムが変わらなかったので、まだまだやらなくてはいけないことがたくさんあると感じました。明日の予選では、全員が新品のタイヤでプッシュしてくるので、自分も新品のタイヤのパフォーマンスをうまく引き出せるようにしなくてはいけません」

リビオ・ロイ(Moto3 6番手)
「アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンドは、得意なサーキットの1つで、過去のレースでは、4位と12位という結果を残してきました。今年は開幕戦カタールGPでいい走りができているので、とても楽しみにしています。今日は決勝レースを想定して、スリップストリームを使って前を走るマシンを追い越すポイントを確認するなど、いい仕事ができました。いいペースで走れているし、スリップを使えばもっと速く走れることを確認しました。カタールでは予選2番手でした。明日の予選でもいいグリッドを獲得したいです」

尾野弘樹(Moto3 19番手)
「今日は、全体的なタイムが昨年より約2秒も遅い初日になりました。気温が高く、路面コンディションがよくありませんでしたが、マシンの状態はよくなっていると感じました。タイヤのテストもできました。昨年は予選9番手だったので、今年もシングルグリッドを目標に、少なくとも3列目グリッドまでのどこかからスタートを切れるように、全力を尽くします」

MotoGP リザルト
順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスHonda1'41.579
226ダニ・ペドロサHonda+0.025
325M.ビニャーレススズキ+0.468
443ジャック・ミラーHonda+0.796
535カル・クラッチローHonda+0.872
645S.レディングドゥカティ+0.879
746V.ロッシヤマハ+0.986
841A.エスパルガロスズキ+0.997
938B.スミスヤマハ+1.016
104A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+1.056
118H.バルベラドゥカティ+1.085
1250E.ラバティドゥカティ+1.145
1344P.エスパルガロヤマハ+1.195
1499J.ロレンソヤマハ+1.240
1529A.イアンノーネドゥカティ+1.374
1676L.バズドゥカティ+1.475
1768Y.ヘルナンデスドゥカティ+1.663
1853ティト・ラバトHonda+1.959
1919A.バウティスタアプリリア+2.221
206S.ブラドルアプリリア+2.313
RT51M.ピロドゥカティ-
Moto2 リザルト
順位 No. ライダー マシン タイム/差
15ヨハン・ザルコKALEX1'44.533
230中上貴晶KALEX+0.190
322サム・ロースKALEX+0.235
494ジョナス・フォルガーKALEX+0.340
573アレックス・マルケスKALEX+0.388
655ハフィズ・シャーリンKALEX+0.403
721フランコ・モルビデリKALEX+0.470
852ダニー・ケントKALEX+0.477
912トーマス・ルティKALEX+0.557
1024シモーネ・コルシSPEED UP+0.592
1177ドミニク・エガーターKALEX+0.606
1219ザビエル・シメオンSPEED UP+0.739
1311サンドロ・コルテセKALEX+0.771
1440アレックス・リンスKALEX+0.945
1549アクセル・ポンスKALEX+1.041
1644ミゲル・オリベイラKALEX+1.047
1723マルセル・シュローターKALEX+1.216
1854マティア・パシーニKALEX+1.238
1939ルイス・サロムKALEX+1.277
2060フリアン・シモンSPEED UP+1.295
217ロレンソ・バルダッサーリKALEX+1.613
2214ラタパーク・ウィライローKALEX+1.613
2397チャビ・ビエルゲTECH 3+1.671
2410ルカ・マリーニKALEX+1.724
2557エドガー・ポンスKALEX+1.904
262イェスコ・ラフィンKALEX+2.002
2732アイザック・ビニャーレスTECH 3+2.004
2870ロビン・マルホウザーKALEX+2.191
298エフレン・バスケスSUTER+2.471
3033アレッサンドロ・トヌッチKALEX+3.750
Moto3 リザルト
順位 No. ライダー マシン タイム/差
133エネア・バスティアニーニHonda1'51.137
25R.フェナティKTM+0.105
316A.ミニョKTM+0.166
441B.ビンダーKTM+0.213
59ホルヘ・ナバロHonda+0.274
611リビオ・ロイHonda+0.331
758J.ゲバラKTM+0.343
820F.クアルタラロKTM+0.346
965P.エッテルKTM+0.407
108N.ブレガKTM+0.454
1123ニッコロ・アントネッリHonda+0.476
1264B.ベンドスナイダーKTM+0.513
1319G.ロドリゴKTM+0.713
1484ヤコブ・コーンフェールHonda+0.914
1588J.マルティンマヒンドラ+0.953
1695ジュール・ダニーロHonda+1.072
1736J.ミルKTM+1.114
1844アーロン・カネットHonda+1.137
1976尾野弘樹Honda+1.198
2055A.ロカテリKTM+1.240
2117J.マクフィープジョー+1.288
227アダム・ノロディンHonda+1.347
234ファビオ・ディ・ジャンアントニオHonda+1.368
246M.エレーラKTM+1.582
2589カイルール・イダム・パウィHonda+1.735
2640D.ビンダーマヒンドラ+1.851
2710A.マスボープジョー+1.900
2821F.バグナイアマヒンドラ+1.921
2998K.ハニカマヒンドラ+3.009
3024鈴木竜生マヒンドラ+3.431
3177L.ペトラルカマヒンドラ+4.095
3243S.バルトリーニマヒンドラ+4.697
333F.スピラネッリマヒンドラ+4.738
MotoGP

マルク・マルケス

マルク・マルケス

ダニ・ペドロサ

ジャック・ミラー

カル・クラッチロー

Moto2

中上貴晶

Moto3

エネア・バスティアニーニ