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MotoGP

round 13

SCHEDULE

September 12 2014, PRACTICE MotoGP Gran Premio di San Marino e della Riviera di Rimini

サンマリノサンマリノGP

ウエットコンディションとなったフリー走行で、ペドロサ3番手、マルケス4番手と、まずまずのスタートを切る

2014年9月12日(金)・1日目フリー走行  会場:ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ
天候:雨  気温:16℃  コースコンディション:ウエット

第13戦サンマリノGPのフリー走行は、終日、雨となり、1回目、2回目ともにウエットコンディションの中で行われました。この日は、滑りやすい路面コンディションのため、午前中は転倒車が続出、午後のセッションも転倒車が多い一日となりました。難しいコンディションとなりましたが、Repsol Honda Teamの両選手は転倒もなく、ダニ・ペドロサが3番手、マルク・マルケスが4番手で初日を終えることになりました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • スコット・レディングスコット・レディング
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

午前中1回目のセッションは、コースイン開始直後から転倒車が続きました。このセッションでペドロサは、わずか6ラップをこなし10番手。やや雨量が減ってコンディションがよくなった午後は12ラップを周回し、3番手へとポジションを上げました。しかし、この日は、路面コンディションが悪く、ハード、ソフト両コンパウンドを試してもグリップの改善に大きな変化はなく、天候の回復が予想される2日目に、セットアップを持ち越すことになりました。

チームメートで総合首位のマルケスも、午前中は7周をこなして2番手。午後のセッションでは、雨量が最も多いコンディションのタイミングでコースイン、7ラップをこなして4番手。「リスクを冒さず、着実にセットアップを進めることができた」と手応えをアピールしているだけに、2日目の予選では、ペドロサとともにポールポジション(PP)の期待が膨らんでいます。

チームのホームグランプリを迎えたステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)もまた、滑りやすい路面コンディションの中で、慎重な走行となりました。午前中に6ラップ、午後のセッションでは7ラップ。Repsol Honda Team同様、周回数は少なかったのですが、まずまずのスタートを切って、チームのムードも上々でした。

チームのホームグランプリを迎えるアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、午前中6ラップ、午後のセッションは16ラップをこなしましたが、スリッピーな路面に苦戦して14番手。セットアップの改善を2日目に持ち越すことになりました。

Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」で、この数戦、好調なスコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)は、午前中は16番手でしたが、午後のセッションでは13番手までポジションを上げました。周回するごとにタイムを上げていくレディング。2日目のポジションアップに期待されます。

午前中のセッションで転倒して思うように周回できなかった青山博一(Drive M7 Aspar)は、午後のセッションで後れを取り戻して15番手。カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)は16番手、ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)の代役として4戦目を迎えるレオン・キャミアは19番手で初日を終えました。

Moto2クラスは、午前中のセッションで10番手だったジョナス・フォルガー(AGR Team)が、雨量の少なくなった午後のセッションでタイムを伸ばして首位。以下、フリアン・シモン(Italtrans Racing Team)、ハフィズ・シャーリン(Petronas Raceline Malaysia)、フランコ・モルビデリ(Italtrans Racing Team)、ヨハン・ザルコ(AirAsia Caterham)と続き、ここまでが1秒差以内となりました。総合2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が6番手、総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)が12番手、総合首位のエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)が16番手。中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は、連続周回をこなし19番手でした。滑りやすい路面に翻ろうされたMoto2クラスですが、2日目の予選に大きな注目が集まっています。

Moto3クラスは、前戦イギリスGPで今季初優勝を達成して総合3位に浮上のアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が、2番手以下に1秒以上の大幅リードを果たしてトップタイム。総合2位のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)は、午前と午後のセッションで転倒を喫して5番手でした。しかし、「転倒はしたけれど、午後はいい走りができた」とマルケスにとっては手応えのある一日となり、ドライコンディションが予想される2日目は、リンスとマルケスのPP争いに期待されます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)
「今日は路面がとても滑りやすかったので、2〜3ラップしかちゃんと走れませんでした。午前中のセッションは、全くグリップしませんでした。そこで、ソフトコンパウンドに替えたのですが、それでも問題は解決しませんでした。明日は、どんなコンディションになっても、グリップを改善することに集中しなければなりません。いずれにしても、きっと難しい一日になりそうです」

マルク・マルケス(MotoGP 4番手)
「今日は難しい天候になりました。明日の午後も雨が降るかもしれないという予報ですが、日曜日はドライコンディションになりそうです。そのため今日は、必要な時間だけコースに出て、ウエットコンディションでやっておかなければならない最低限の宿題をこなしました。午前も午後も、5周から6周を続けて走りましたが、とてもいい走りができたので、必要以上に周回するのは止めようと思いました」

ステファン・ブラドル(MotoGP 7番手)
「非常に悪いコンディションで、路面はとても滑りやすく、最悪のレースウイークの開幕となりました。そのため、どのクラスでも転倒が多く、こんなに転倒が多いのは珍しい一日でした。午前も午後も、それほど周回はしませんでしたが、周りと比べてもそれほど悪くはありません。そういう意味ではいい一日となりました。今日のような難しいコンディションに的確に合わせられてよかったです。しかし、明日は天候が大きく変わりそうなので、ゼロからのスタートになると思います」

スコット・レディング(MotoGP 13番手)
「午前中のセッションは、気持ちよく乗ることができませんでしたが、コンディションがややよくなった午後は、着実にペースを上げられました。しかし、セッション終盤に転倒してしまいました。それにしても今日の路面コンディションは奇妙でした。とてもツルツルしていたし、転倒したときも、ブレーキングであっという間に転んでしまいました。今日はコーナーの立ち上がりでのウィリーとスピニングに苦しみました。明日は、この部分を改善したいです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 14番手)
「今朝のセッションは、とても滑りやすくて、ひどいコンディションでした。そのためリスクが大きいので午前中はほとんど走行しませんでした。午後になっても路面コンディションはあまりよくなりませんでした。まるで氷の上を走っているようで、とても厳しい一日でした。それでも着実にタイムを上げることができたのですが、転倒してしまいました。明日、明後日はドライコンディションになりそうなので、今日のセットアップはたぶん役に立たないと思います。このサーキットでグリップがこんなに悪いのは初めての経験です。きっと、ここで行ったほかのレースの影響かもしれません。明日はゼロからの出発になると思うので、気持ちを切り替えてセットアップに集中したいです」

青山博一(MotoGP 15番手)
「午前中のセッションは、走り出してすぐに転んでしまいました。とにかくいきなりのスリップダウンだったし、正直、驚きました。そのため、午前中はほとんど走れませんでした。午後のセッションは、ハードからソフトにタイヤを替えました。多少、よくはなりましたが、フロントもリアも滑りが唐突で、コントロールが難しかったです。今日は転倒のため、午前中のセッションを無駄にしたので、明日は今日の後れを取り戻したいです」

レオン・キャミア(MotoGP 19番手)
「レインコンディションを得意としているのですが、今日はどういうわけか、うまく走れませんでした。いくつかのコーナーは、全くグリップしませんでした。その理由は、カーレースで路面に乗ったラバーのせいだと思います。また、いくつかのコーナーではグリップがよかったので、その差を考えながら慎重に走らなければなりませんでした。明日も同じような天候なるようなら、なにか対策を考えなければなりません。もし、コンディションが回復してドライコンディションになれば、今大会に向けてのアイデアを進めていきたいです。シルバーストーンではセットアップを失敗しました。今回はそういうことがないようにしたいです」

ジョナス・フォルガー(Moto2 1番手)
「今日はとても滑りやすいコンディションで、1回目のセッションは転倒車が多かったので、慎重に走りました。2回目のセッションはマシンのセッティングをちょっと変えて、とてもよくなりました。ウエットコンディションではとてもいい状態になったので、雨になったらいいレースができると思います。明日の予選もトップ3で終えたいです。ミサノは大好きなサーキット。転倒はしましたが、前戦シルバーストーンのようないい戦いをしたいです」

ハフィズ・シャーリン(Moto2 3番手)
「難しい天候とコンディションになりました。しかし、今日は一日楽しんで走ることができました。午前から午後にかけてワンステップ前進することができたし、2年前のマレーシアGPのように気持ちよく走れたので、すごくうれしいです。明日はドライコンディションになりそうですが、明日も全力で挑みます」

中上貴晶(Moto2 19番手)
「予報通り、今日は雨になりました。今年になって、ちゃんとしたウエットで走ったことがないので、FP1は、データを得るためにピットインしないで走り続けました。午後もピットに入ったのは1回だけで、ウエットコンディションのデータを多く得ることができました。トップとは2秒以上の差があるし、ポジションも悪いですが、いろいろ収穫のある一日になりました。明日、明後日はドライコンディションになりそうなので、しっかりセットアップを決めていきたいです。改善すべき点もクリアなので、明日が楽しみです」

アレックス・リンス(Moto3 1番手)
「午前中のフリー走行から気持ちよく走ることができました。落ち着いて、そして慎重に走りました。今日は『我々の時代がきた』と感じました。それくらい気持ちよく乗ることができました。午前から午後にかけて、路面コンディションが変わりました。コース上の雨量が多く、1周目を終えたときに3コーナーで軽い転倒を喫しました。しかし、転倒の影響もなく、すぐにいい走りを取り戻せたことは、一番大事なことでした。明日はドライコンディションになりそうなので、きっと、いいセットアップを見つけることができると思います」

アレックス・マルケス(Moto3 5番手)
「今日はヘビーレインと、乾き始めという2つの路面コンディションを経験しましたが、それぞれ1回ずつ転倒しました。どちらもあっという間の転倒で、午前中の転倒は何が起きたのか分かりませんでした。午後はプッシュしているときに転倒していますが、このときは、転倒するまでいい走りをしていたと思いました。明日はドライコンディションになりそうですが、もし、ドライにならなくても、いいベースのセットアップがあるので心配していません。明日が楽しみです」

1日目フリー走行リザルト

MotoGP
順位 No. ライダー マシン F/O タイム/差
14A.ドヴィツィオーゾドゥカティF1'49.195
268Y.ヘルナンデスドゥカティF+1.115
326ダニ・ペドロサHondaF+1.161
493マルク・マルケスHondaF+1.324
59D.ペトルッチARTO+1.446
644P.エスパルガロヤマハF+1.566
76ステファン・ブラドルHondaF+1.653
899J.ロレンソヤマハF+2.346
929A.イアンノーネドゥカティF+2.408
1046V.ロッシヤマハF+2.543
1135C.クラッチロードゥカティF+2.562
1241A.エスパルガロFORWARD YAMAHAO+2.969
1345スコット・レディングHondaO+3.018
1419アルバロ・バウティスタHondaF+3.103
157青山博一HondaO+3.389
1617カレル・アブラハムHondaO+3.619
1770M.ラバティPBMO+4.131
1838B.スミスヤマハF+4.134
192レオン・キャミアHondaO+4.504
2015A.デ・アンジェリスFORWARD YAMAHAO+4.910
2123B.パークスPBMO+6.933
228H.バルベラAVINTIAO+7.437
RT63M.ディ・ミリオAVINTIAO+9.593

※F=ファクトリーオプション、O=オープンカテゴリー

Moto2
順位 No. ライダー マシン タイム/差
194ジョナス・フォルガーKALEX1'52.449
260フリアン・シモンKALEX+0.189
355ハフィズ・シャーリンKALEX+0.615
421フランコ・モルビデリKALEX+0.812
55ヨハン・ザルコCATERHAM SUTER+0.916
636ミカ・カリオKALEX+1.054
78ジノ・レイSUTER+1.061
888リカルド・カルダスTECH 3+1.179
94ランディ・クルメンナッハSUTER+1.373
1019ザビエル・シメオンSUTER+1.701
117ロレンソ・バルダッサーリSUTER+1.837
1240マーベリック・ビニャーレスKALEX+1.874
1323マルセル・シュローターTECH 3+2.223
1414ラタパーク・ウィライローCATERHAM SUTER+2.246
1512トーマス・ルティSUTER+2.405
1653エステベ・ラバトKALEX+2.665
1795アンソニー・ウエストSPEED UP+2.677
1818ニコラス・テロールSUTER+2.751
1930中上貴晶KALEX+2.790
2022サム・ロースSPEED UP+2.901
2184リカルド・ルッソSUTER+3.204
2211サンドロ・コルテセKALEX+3.453
2370ロビン・マルホウザーSUTER+3.478
2459ミロスラフ・ポポフSUTER+3.502
2596ルイス・ロッシKALEX+3.661
2649アクセル・ポンスKALEX+3.686
2725アズラン・シャー・カマルザマンKALEX+3.835
2881ジョルディ・トレースSUTER+3.987
2920フロリアン・マリーノKALEX+4.137
3077ドミニク・エージャーターSUTER+4.153
3110ティティポン・ワロコーンKALEX+7.214
3264フェデリコ・カリカスーロTSR+7.770
3397ロマン・ラモスSPEED UP+7.833
3454マティア・パシーニKALEX+7.848
RT32フェデリコ・フリーニSUTER+9.318
RT39ルイス・サロムKALEX+14.216
Moto3
順位 No. ライダー マシン タイム/差
142アレックス・リンスHonda1'55.049
223N.アントネッリKTM+1.054
38J.ミラーKTM+1.285
455A.ロカテッリマヒンドラ+2.513
512アレックス・マルケスHonda+2.679
691G.ロドリゴKTM+2.761
73M.フェラーリマヒンドラ+2.970
852D.ケントハスクバーナ+3.284
944M.オリベイラマヒンドラ+3.496
1032I.ビニャーレスKTM+3.690
1131N.アジョハスクバーナ+3.746
1217ジョン・マクフィーHonda+4.049
1398K.ハニカKTM+4.194
1419A.トヌッチマヒンドラ+4.383
1533E.バスティアニーニKTM+4.568
1665P.エッテルKALEX KTM+4.715
1763ズルファミ・カイルディンHonda+4.765
1841B.バインダーマヒンドラ+4.879
1984J.コーンフェールKTM+5.177
2010アレックス・マスボーHonda+5.192
217エフレン・バスケスHonda+5.251
2238H.アーズミーKTM+5.296
235R.フェナティKTM+5.417
2416A.ミグノマヒンドラ+5.789
2557E.グラナドKTM+5.926
269S.デウルKALEX KTM+5.949
2799J.ナバーロKALEX KTM+6.303
2895J.ダニーロマヒンドラ+7.161
2921F.バグナイアKTM+7.895
304G.ラモスKALEX KTM+7.947
3158J.ゲバラKALEX KTM+8.003
RT51B.スホーテンマヒンドラ+8.214
RT77L.ペトラルカKTM+8.411
RT2R.ガードナーKALEX KTM+9.415
RT22A.カラスコKALEX KTM-