round 1

April 11 2010, RACE:23:00-(local)/April 12 5:00-(JST)
MotoGP COMMERCIALBANK GRAND PRIX OF QATAR
第1戦 カタールGP

ドヴィツィオーゾが3位表彰台獲得。デ・ピュニエ6位、ペドロサ7位でフィニッシュする
富沢祥也がMoto2初のウイナーに輝く!

開幕戦カタールGP決勝は、フロントローから好スタートを切ったケーシー・ストーナー(ドゥカティ)とバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、3列目予選7番手から好スタートを切ったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、予選9番手から猛然とダッシュしてきたニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)がトップグループを形成。その後、ストーナーが転倒で優勝戦線から脱落。ペースの上がらないペドロサが順位を落とし、その後方から追い上げてきたアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)とホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)が新たにトップグループに加わる、し烈な戦いとなった。

  • アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)アンドレア・ドヴィツィオーゾ(#4)
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • ダニ・ペドロサ(#26)ダニ・ペドロサ(#26)
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • 青山博一青山博一
  • 富沢祥也富沢祥也

優勝したのはロッシで、終盤、ペースを上げたロレンソが2位でフィニッシュ。ドヴィツィオーゾとヘイデンのし烈な3位争いは、わずか100分の1秒差でドヴィツィオーゾが先着した。終盤、ドヴィツィオーゾとヘイデン、これにロレンソが加わった三つどもえの2位争いはファンを沸かせた。3選手が激しく順位を入れ替えるサイド・バイ・サイドの戦いとなったが、最終ラップでロレンソが抜け出し、その後方では、ストレートのスピードに優るドヴィツィオーゾがヘイデンにわずかの差で先着。カタールGP初の表彰台に立った。

4位にヘイデン、5位にベン・スピーズ(ヤマハ)。6位には序盤の遅れを取り戻したランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)。ホールショットを奪い、序盤快走を見せたペドロサは、ペースが上がらず7位だった。フリー走行、予選と苦戦が続いたペドロサは、得意のスタートから序盤にはロッシ、ストーナーとバトルを繰り広げてファンを喜ばせたが、トップグループについていくペースをキープできなかった。しかし、序盤の快走は次戦につながるもので、マシンのセットアップも大きく前進。ペドロサの後方では、コーリン・エドワーズ(ヤマハ)、ロリス・カピロッシ(スズキ)が続き、この2人を猛烈に追い上げた青山博一(Interwetten Honda MotoGP)が10位でフィニッシュした。

MotoGPデビュー戦となった青山は、スタートに失敗して遅れたが、着実に順位とタイムを上げてポジションをばん回。開幕戦の目標だったトップ10入りを果たした。以下、Honda勢は、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が11位。マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)が13位と、Honda勢は全車がポイントを獲得した。

今年からスタートしたMoto2クラスでは、予選9番手から好スタートを切って6周目にトップに浮上した富沢祥也(Technomag-CIP)が、20周のレースを危なげなく逃げきって、Moto2初優勝を飾った。2位にはアレックス・デボン(Aeroport de Castello - Ajo)。3位にはジュール・クルーゼル(Forward Racing)。トップグループに加わった高橋裕紀(Tech 3 Racing)は、2番手に浮上した8周目に転倒リタイアだった。モリワキでポールポジションを獲得したトニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)は、トップグループに加わり4位でフィニッシュした。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 3位) 「シーズン最初のレースで表彰台に立てて本当にうれしい。表彰台に立って一年のスタートを切ることはとても重要だし、ウインターテストからがんばってくれたHonda、チームに感謝したい。今日は2位でフィニッシュできると思っていたが、それを果たせず残念だ。今日はスタートがあまりよくなくて、序盤にポジションをばん回しなければならなかった。序盤にペースを上げられたし、バレンティーノに追いつくことができた。今日はストレートで速かったし、コーナーで抱えていた問題をリカバリーしてくれた」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 6位) 「レースウイークを通じていい走りができた。今日の結果にも満足している。スタートが決まらず、その分も1コーナーでがんばろうと思ったが、渋滞していて無理だった。しかし、いいペースで走ることができた。序盤、トップに5秒以上も遅れたが、その差を縮めることができたことに驚いている。終盤はリードを広げられたが、いいレースができた。ウインターテストの成果が発揮できたと思う」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 7位) 「いいスタートが切れたし、序盤の数周は、トップグループにとどまることができた。しかし、ハンドリングが完全ではなく、それからはジリジリと遅れてしまった。全力を尽くしたが、トップグループについていくことはできなかった。ウインターテストからあまり順調ではないが、序盤は、フロントのフィーリングがよくてペースを上げられたし、大きな収穫となった。今日は表彰台に立ちたかったが、それを果たせず残念だった。次のもてぎは好きなサーキットなので、いいレースにしたい。今日は表彰台に立ったアンドレアを祝福したい」

青山博一(MotoGP 10位) 「スタートに失敗したが、その後は、いいペースを刻むことができた。しかし、メランドリとシモンチェリを抜くのに時間がかかり、その間にタイヤのいいところを使ってしまい、タイムを伸ばせなかった。エドワーズとカピロッシに追いついてからは、なかなか抜けなかった。ラストラップにカピロッシを抜こうとしたのだが、完ぺきにラインをブロックされた。MotoGPクラスで初めてのレースだったが、レース中に、テスト不足を痛感した。250ccのころは、セッティングが決まっていなくても、だましだまし走れる部分があったが、MotoGPはそうはいかない。次の日本GPは、きっちりとバイクを仕上げてレースをしたい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 11位) 「悪くない結果を残せたのでうれしく思う。ウインターテストでは苦労したが、今夜の結果により、トップ集団とはいえないまでも、中団では戦えることが分かった。レースの前半には満足しているが、タイヤが消耗した後はカピロッシやエドワーズのペースについていくことができなかった。ひとりで走っている間は、速いペースを維持することができなかったので、ペースを落とした。今回のレースにはポジティブな面も多いので、前進を続けていきたい」

マルコ・メランドリ(MotoGP 13位) 「今回のレースは、私のキャリアでも決してよいものではなく、正直がっかりしている。スタートから問題が発生し、数ラップ後にはさらに状況は悪くなった。ブレーキシステムやスロットルの接続にもトラブルがあった。思うようなレース展開ではなかったが、チームが問題の解決を手伝ってくれることを信じたい。私はライディングスタイルに特徴があるタイプだが、今後自分のライディングスタイルにあったマシン作りを進めていきたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督 「ドヴィツィオーゾが表彰台に立ってくれてよかった。今回は、ストーナーとロッシの仕上がりがとてもよくて、この2人と優勝争いをするのは厳しいと思っていた。そういう状況の中でトップグループに加わり、有意義なデータを得ることができた。ドヴィツィオーゾは、マシンに課題を抱えているが、だんだんまとまってきている。マシンのポテンシャルは高く、セッティングが決まれば、十分に戦えるとコメントしている。ダニは、現状のマシンに、彼のライディングを合わせきれない状態が続いている。今日はライダーのがんばりで序盤にトップを走った。最後は7位までポジションを落としてしまったが、最後までベストを尽くしてくれた。決して喜べる結果ではないが、貴重なデータが得られたし、次のもてぎにつながった。今回のデータを生かし、マシンを改良して、ライダーをヘルプしていけるようにしたい」

富沢祥也(Moto2 優勝) 「Moto2クラス初レースで優勝することができて本当にうれしい。250ccもすごく楽しいバイクだったが、CBR600RRのエンジンを使うモト2クラスは、さらにエキサイティングで面白い。今日は、トップグループについていければいいと思っていたが、前を走る選手たちの隙をついて前に出ていったら、いつの間にかトップに立っていた。すごく緊張したが、優勝できてよかった。次の日本GPも表彰台に立てるようにがんばりたい」

決勝

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
146V.ロッシヤマハ42:50.099
299J.ロレンソヤマハ+1.022
34アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+1.865
469N.ヘイデンドゥカティ+1.876
511B.スピーズヤマハ+3.903
614ランディ・デ・ピュニエHonda+9.322
726ダニ・ペドロサHonda+16.508
85C.エドワーズヤマハ+19.867
965L.カピロッシスズキ+20.893
107青山博一Honda+21.100
1158マルコ・シモンチェリHonda+31.638
1240H.バルベラドゥカティ+32.573
1333マルコ・メランドリHonda+40.780
RT19A.バウティスタスズキ+1Lap
RT41A.エスパルガロドゥカティ+15Laps
RT27C.ストーナードゥカティ+17Laps
RT36M.カリオドゥカティ+20Laps

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
148富沢祥也SUTER41:11.768
26アレックス・デボンFTR+4.656
316ジュール・クルーゼルSUTER+4.789
424トニー・エリアスMORIWAKI+6.978
544ロベルト・ロルフォSUTER+7.178
675マティア・パシーニMOTOBI+11.804
712トーマス・ルティMORIWAKI+11.861
83シモーネ・コルシMOTOBI+12.346
92ガボール・タルマクシSPEED UP+13.821
1040セルジオ・ガデアPONS KALEX+20.189
1177 ドミニク・エージャーター SUTER+21.289
1225アレックス・バルドリーニI.C.P.+21.360
1310フォンシ・ニエトMORIWAKI+21.835
1417カレル・アブラハムRSV+21.973
1552ルーカス・ペセックMORIWAKI+26.265
1663 マイク・ディ・ミリオ RSV+26.265
1714ラタパーク・ウィライローBIMOTA+26.599
189ケニー・ノイズPROMOHARRIS+33.833
1929アンドレア・イアンノーネSPEED UP+33.895
2071 クラウディオ・コルティ SUTER+40.992
2141アルネ・トードSUTER+43.119
2255ヘクトル・ファウベルSUTER+43.249
2345スコット・レディングSUTER+45.397
2453 バレンティン・ドゥビーズ ADV+46.472
2596アンソニー・デラレBQR-MOTO2+51.157
2661ウラディミール・イワノフMORIWAKI+54.252
2759ニッコロ・カネパFORCE GP210+54.631
2839ロベルティーノ・ピエトリSUTER+1:15.976
2976ベルナト・マルチネスBIMOTA+1:16.222
3088ヤニック・グエラMORIWAKI+1:20.651
3195マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+1:20.719
325ジョアン・オリベPROMOHARRIS+1:41.990
RT 8アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA +12Laps
RT 72高橋裕紀TECH 3+13Laps
RT 21ウラジミール・レオーノフSUTER+13Laps
RT 68ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+17Laps
RT 80アクセル・ポンスPONS KALEX+17Laps
RT 35ラファエレ・デ・ロサTECH 3+18Laps
RT 15アレックス・デ・アンジェリスFORCE GP210 -
RT 60フリアン・シモンRSV -
RT 65ステファン・ブラドルSUTER -

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140N.テロールアプリリア38:25.644
27E.バスケスデルビ+2.395
393M.マルケスデルビ+2.420
444P.エスパルガロデルビ+2.840
511S.コルテセデルビ+3.526
6 35 R.クルメンナッハアプリリア +3.569
712E.ラバトアプリリア+3.692
838B.スミスアプリリア+13.719
971小山知良アプリリア+14.337
105A.マスボーアプリリア+15.917
ポイントスタンディング

ライダー(MotoGP)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 V.ロッシ ヤマハ 25
2 J.ロレンソ ヤマハ 20
3 アンドレア・ドヴィツィオーゾ Honda 16
4 N.ヘイデン ドゥカティ 13
5 B.スピーズ ヤマハ 11
6 ランディ・デ・ピュニエ Honda 10
7 ダニ・ペドロサ Honda 9
8 C.エドワーズ ヤマハ 8
9 L.カピロッシ スズキ 7
10 青山博一 Honda 6
11 マルコ・シモンチェリ Honda 5
12 H.バルベラ ドゥカティ 4
13 マルコ・メランドリ Honda 3

コンストラクター(MotoGP)

順位 コンストラクター ポイント
1ヤマハ 25
2 Honda 16
3 ドゥカティ 13
4 スズキ 7

ライダー(Moto2)

順位 コンストラクター マシン 総合ポイント
1富沢祥也SUTER25
2アレックス・デボンFTR20
3ジュール・クルーゼルSUTER16
4トニー・エリアスMORIWAKI13
5ロベルト・ロルフォSUTER11
6マティア・パシーニMOTOBI10
7トーマス・ルティMORIWAKI9
8シモーネ・コルシMOTOBI8
9ガボール・タルマクシSPEED UP7
10セルジオ・ガデアPONS KALEX6
11 ドミニク・エージャーター SUTER 5
12アレックス・バルドリーニI.C.P.4
13フォンシ・ニエトMORIWAKI3
14カレル・アブラハムRSV2
15ルーカス・ペセックMORIWAKI1

コンストラクター(Moto2)

順位 コンストラクター ポイント
1 SUTER 25
2 FTR 20
3 MORIWAKI 13
4 MOTOBI 10
5 SPEED UP 7
6 PONS KALEX 6
7 I.C.P. 4
8 RSV 2

ライダー(125cc)

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1N.テロールアプリリア25
2E.バスケスデルビ20
3M.マルケスデルビ16
4P.エスパルガロデルビ13
5S.コルテセデルビ11
6 R.クルメンナッハ アプリリア 10
7E.ラバトアプリリア9
8B.スミスアプリリア8
9小山知良アプリリア7
10A.マスボーアプリリア6

コンストラクター(125cc)

順位 コンストラクター ポイント
1 アプリリア 25
2 デルビ 20