Repsol Honda Teamのエース、トニー・ボウは、7月15日(日)に開催のトライアル世界選手権フランス大会で勝利しました。チームメートの藤波貴久は今回は5位に入りました。

今大会はフランス・アルプスの町オロンで開催となりました。ここは標高1700mで、空気が薄く、エンジンの出力設定には悩みの多い会場です。天気予報は厳しい予報を示していましたが、予選が行われた土曜日、決勝の開催された日曜日は両日ともに好天に恵まれました。15セクション2ラップのコース設定はちょっとしたミスを誘いやすいもので、アルプス特有の岩石を題材としたものが大半を占めていました。

今年も世界選手権をリードするボウは、自身のパワーと卓越したライディングテクニックでセクションをトライしていきます。いくつかのミスはあったものの、1ラップ目はトップをキープ。足つき減点が13点、これにタイムペナルティーがあって、14点の減点となっています。2番手には3点のリードでした。

2ラップ目、リードは少し広がり、ボウは最終セクションを走る前に勝利を確定することができました。最終的には7点リードを守って3連勝。これはボウの101回目の世界選手権勝利です。前回記録を達成したボウは、今後はひとつ勝つごとに、自分の記録を塗り替えていくことになります。

この勝利で、ランキングテーブルでもボウはリードを広げています。現在ランキング2位につけるのはジェロニ・ファハルド(ガスガス)ですが、今回ボウが1位、ファハルドが2位となったことで、ポイント差は13点と広がっています。

今年、苦戦を続けている藤波は、今回はいいリズムをつかんで戦うことができました。予選も4番手を得て、チームメートの2人はともに同じようなスタート順でトライアルを始めることができました。その結果、藤波は1ラップ目には3番手をキープ。表彰台を得る権利を手中にして、2ラップ目に向かいました。しかし3番手争いは非常に僅差で争われていて、最終的にはミスの差によって勝負が決まり、藤波は5位という結果に甘んじなければいけませんでした。しかし久しぶりに、藤波らしいしっかりしたライディングを見ることができ、今回の結果でランキングは8位から7位へと上がっています。