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2013年7月20日(土)、21日(日)・決勝 会場:カーライル 天候:20日(土)/晴れ、21日(日)/豪雨のち晴れ
気温:20日(土)/23℃、21日(日)/14℃ 観客:20日(土)/4000人、21日(日)/4000人
FIMトライアル世界選手権の第7戦イギリスGPがカーライルで開催され、Repsol Montesa Hondaのトニー・ボウが2日間ともに勝利。自身7度目となる世界選手権のチャンピオンに向けて、王手ともいえるポイントリードを得ました。今回、ボウは日曜日の第7セクションでクラッシュし、脚にケガを負ってしまいましたが、今月末の最終戦フランス大会に向けては、不安はほとんどありません。また、チームメートの藤波貴久は、土曜日に2位、日曜日に4位で2日間のイギリスGPを終えました。
カーライルでの世界選手権開催は、2009年以来3度目となりました。カーライルとペンリス北部の間に位置する丘の上の会場は、スタート地点から200メートル圏内に12個のセクションが設営されていて、非常にコンパクト。観戦しやすい会場となっていました。多くは人工的なセクションでしたが、自然素材をうまく生かした設定です。
暖かな気候の中、土曜日のボウは完ぺきな試合運びをみせました。1ラップ目の減点はわずか3点で、それも第8セクションでの1カ所のみでした。この第8セクションでは、ライバルがことごとく5点となっていましたから、その完ぺきぶりが分かります。2ラップ目に入ると、ボウはそのリードを広げにかかります。2ラップ目の減点は、第10セクションでの1点のみ。ボウを追い上げてきたのは藤波で、1ラップ目の4番手から、2ラップ目には2番手まで浮上していました。
3ラップ目、ボウは第2セクションと第8セクションでそれぞれ5点を取ってしまいました。しかし、ボウのこの日の総減点は14点。2位の藤波と7点差で優勝を手にしました。藤波の2位は、本人にはもちろんのこと、チームにとっても大きなものでした。土曜日の結果、ボウはアダム・ラガ(ガスガス)との総合ポイント差を7点に広げ、また藤波ランキング3位となりました。
翌日の決勝2日目は、前日の夜に降り始めた雨が一晩中激しく降り続き、土曜日とは全く異なるコンディションとなりました。主催者は悪天候に合わせてセクションの変更を行いましたが、それでも難易度の高い設定となりました。1ラップ目、ボウは第2セクションで5点。これでラガが暫定トップとなります。しかし、ボウはすぐにその差を取り戻し、2位以下に大差をつけて2日間連続の勝利を飾りました。
しかし、勝利をつかんだ最終ラップの第7セクションで、ボウは激しくクラッシュ、鋭利な岩で腹部を切ってしまったように見えました。チームは彼の出血を包帯で止めて、勝利に向けて残り5セクションを走り続けたのでした。ボウはゴール後、表彰式には長居をせず、ドクターの診察を受けることになりました。
藤波は、土曜日に続いて2位を獲得すべくがんばりましたが、2番手で迎えた最終セクションで5点となったことで、4位で2日目を終えました。
ボウは最終戦の2レースを残して、総合ポイントで10点のリード。8月末にフランスで行われる最終戦でも、タイトル獲得に向けて全力を尽くします。また、藤波は現在ランキング3位で、4位とは7点差となっています。
トニー・ボウ(優勝/優勝) 「この週末は、私にとっては最後までほぼ完ぺきでした。最終ラップの第7セクションでのアクシデントは、大クラッシュでしたし、痛みをともなうものでした。岩の上で、自分の出血が多いのを知って、これは尋常ではない事態だと認識しました。チームは私を最後まで走らせるために、いい仕事をしてくれました。今は痛みがありますが、ドクターが傷口を縫合してくれましたし、数日の安静で回復するのではないかと思っています。今回の2勝はタイトル獲得のためにはたいへん重要な勝利でした。もちろん、次のフランス大会も重要な戦いであることに変わりはありません」
藤波貴久(2位/4位) 「土曜日の結果は、私にとってもチームにとってもいいものでした。しかし、日曜日はまずまずといったところです。私の目標は表彰台に上ることです。日曜日もその目標まであと一歩でしたので、気分がよいとも言えません。ただ、全体的には、この週末の結果に満足しています。チェコGP以降、チームは一生懸命に仕事をしてくれました。マシンの仕様を一部変更してくれましたが、それが私の自信を取り戻すことにもつながりました。チームのみんなには、特に感謝をしたいところです。残る最終戦で、このままの調子を維持してランキング3位を獲得するのが、私の今シーズンの大きな目標です」
順位 | No. | ライダー | マシン | ラップ1 | ラップ2 | ラップ3 | 総減点 | クリーン数 |
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1 | 1 | トニー・ボウ | モンテッサ(Honda) | 3 | 1 | 10 | 14 | 32 |
2 | 5 | 藤波貴久 | モンテッサ(Honda) | 12 | 8 | 1 | 21 | 27 |
3 | 2 | A.ラガ | ガスガス | 16 | 8 | 21 | 45 | 24 |
4 | 3 | J.ファハルド | ベータ | 15 | 11 | 20 | 46 | 21 |
5 | 4 | A.カベスタニー | シェルコ | 11 | 13 | 25 | 49 | 24 |
6 | 6 | J.ダビル | ベータ | 10 | 26 | 19 | 55 | 19 |
順位 | No. | ライダー | マシン | ラップ1 | ラップ2 | ラップ3 | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | トニー・ボウ | モンテッサ(Honda) | 11 | 14 | 14 | 39 | 23 |
2 | 2 | A.ラガ | ガスガス | 24 | 23 | 18 | 65 | 12 |
3 | 3 | J.ファハルド | ベータ | 22 | 21 | 25 | 68 | 19 |
4 | 5 | 藤波貴久 | モンテッサ(Honda) | 27 | 27 | 15 | 69 | 16 |
5 | 4 | A.カベスタニー | シェルコ | 21 | 26 | 32 | 79 | 12 |
6 | 12 | L.グビアン | ガスガス | 29 | 31 | 36 | 96 | 12 |