round 06

July 14 2013 FIM Trial Championship Czech Republic チェコ

SCHEDULE

トニー・ボウ、僅差で2位もランキングトップはキープ

2013年7月14日(日)・決勝  会場:クラモリン  天候:晴れ  気温:27℃  観客:2000人

全8戦で争われる2013年FIMトライアル世界選手権は、チェコ・クラモリンで第6戦を迎え、Repsol Montesa Hondaのトニー・ボウは、接戦の末に勝利を逃すことになりました。今回の勝者のアダム・ラガ(ガスガス)の減点は9点と、とても少ないものでしたが、ボウはまだ世界選手権シリーズを2点リードしています。表彰台の3つ目の椅子を獲得したのは、アルベルト・カベスタニー(シェルコ)で、藤波貴久(Repsol Montesa Honda)は6位という結果になりました。この結果、ランキング3位もカベスタニーに奪われ、藤波は4位に後退しました。

  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウ(左)トニー・ボウ(左)
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久

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チェコ共和国での世界選手権は、1975年に世界選手権が始まって以来、代表的な大会の一つとなっています。開催当初に会場となっていたのはリチャニーという町で、その後、1991年から98年まではネポムクが会場となりました。2000年以降はネポムクからほんの数km離れた場所にあり、元モトクロスコースのクラモリンがトライアル世界選手権の会場となっています。最近開催されたのは2010年でしたが、今回の大会はコースの施設周辺にセクションが点在する形で設営されていました。

この数日間は、会場近くは焼けつくような暑さに見舞われました。12のセクションは多少のバリエーションがありましたが、似たような地形で構成されていて、いずれも乾燥してほこりっぽいものでした。1ラップ目からボウとラガの僅差での戦いが始まりました。2人はともに第5セクションで1点を取ったのみで戦いを続けましたが、ボウは第9セクションで痛恨の失敗を犯します。ボウはセクション中盤の岩で5点となり、ラガに対して苦しい戦いとなりました。ボウは愛車のMontesa COTA 4RTをよくコントロールして、2ラップ目にはラガと同じく、わずか1点で12セクションを走りきりました。

3ラップ目に入り、ボウにチャンスがめぐってきたのは第3セクションでした。ラガがここで5点。これで1ラップ目の第9セクションの失敗は帳消しとなり、2人の戦いは振り出しに戻りました。しかし直後の第5セクション、ボウはこの日の2つ目の5点を取ってしまいます。ボウはこの5点以外はすべてのセクションをクリーン。ラガはいくつかの小さなミスで減点を重ねたものの、5点は第3セクションの1つだけ。この結果、チェコGPはラガがボウに3点差をつけて優勝となりました。

藤波はこの日、十分なパフォーマンスを発揮できませんでした。特に1ラップ目と2ラップ目のスコアが大きく影響し、表彰台を逃すとともに、ランキング3位の座を奪われてしまいました。3ラップ目は8点と、ようやく藤波らしいスコアをマークすることができましたが、6位からばん回することはできませんでした。

Repsol Montesa Hondaの2人の次の戦いは、2週間後のイギリスGPとなります。イギリスGPが終わると、いよいよ2013年世界選手権も最終戦を迎えることになります。

コメント

トニー・ボウ(2位)「今日の戦いは、世界選手権と呼ぶにはふさわしくないと思っています。セクションはあまりにも簡単でした。私は競技が始まったときから神経質になっていて、その結果、1ラップ目の第9セクションでミスを犯してしまいました。2ラップ目にはラガ選手をよく追い上げたと思います。3ラップ目の第3セクションでラガ選手がミスを犯したのを見たあと、勝利を目指して第5セクションをクリーンにできるようにがんばりましたが、それが5点となってしまい、ラガ選手の勝利を助ける結果となってしまいました。今日はトライアルにも結果にも満足はしていません。しかし、自分自身の走りには揺るぎがないので、あまりくよくよすることなく、次の大会に向けて準備を進めたいと思っています」

藤波貴久(6位)「今日は信じられないほどの悪さでした。競技開始時には、特に緊張することもなかったのですが、第2セクションで5点となったときから、なんだか妙な気分でした。それは第3セクションで5点となったときも同じで、嫌な予感は現実のものとなっていきました。気持ちを落ち着けて戦いを続けましたが、2ラップ目の第2セクションで再び同じようなつまらないミスを犯し、さらに第11セクションではとても簡単なところで失敗してしまいました。3ラップ目になって、自分の走りを少し取り戻すことができました。6位はとても悪い結果ですが、競技中はなんとか10位以内に入れるようにと心配していたほどです。次の戦いに向けて、自信をもう一度取り戻す必要があると思います」

決勝

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 ラップ3 総減点 クリーン数
1 2 A.ラガ ガスガス 1 1 7 9 31
2 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 6 1 5 12 32
3 4 A.カベスタニー シェルコ 7 7 3 17 27
4 6 J.ダビル ベータ 15 3 14 32 22
5 3 J.ファハルド ベータ 12 15 8 35 24
6 5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 18 14 8 40 22

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 163
2 A.ラガ ガスガス 161
3 A.カベスタニー シェルコ 120
4 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 119
5 J.ファハルド ベータ 113
6 J.ダビル ベータ 92
16 小川友幸 Honda 14