round 04

June 23 2013 FIM Trial World Championship Spain スペイン

SCHEDULE

トニー・ボウ、地元の戦いでランキングトップに浮上

2013年6月23日(日)・決勝  会場:ポブラドゥラ  天候:晴れ
気温:24℃  観客:6000人

2013年FIMトライアル世界選手権は、第4戦を迎え、早くも中盤戦となりました。今回はスペインGPで、ランキングのトップを占める多くのスペイン人ライダーにとって地元での戦いとなります。もちろん、トニー・ボウ(Repsol Montesa Honda)にとっても同様です。

  • トニー・ボウ(中央)トニー・ボウ(中央)
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久

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地元での大会は、ライダーに大きな力を与えてくれるものです。ボウはその力を見事に形にして、これまでライバルのアダム・ラガ(ガスガス)に奪われていたポイントリーダーの座を奪い返すことに成功。チャンピオンシップポイントでも、2点のリードを築きました。

ボウのチームメートである藤波貴久は、惜しくも表彰台を逃して4位になりました。3位となったアルベルト・カベスタニー(シェルコ)とは6点差でした。それでも、藤波はランキング3位の座をキープしています。

今回の会場のポブラドゥラが世界選手権の会場となるのは、今回で2度目。スペインの首都マドリードから北西400kmに位置する小さな町が、今回の世界選手権の会場でした。前回、ポブラドゥラで世界選手権が開催されたのは2年前です。水場あり、乾いた岩場あり、滑りやすい川底ありと、セクションは難易度の高いものでした。

土曜日のセクション査察前にライダーが感じたことは、「これは大変な大会になる」というものでした。難しいばかりでなく、危険な個所もあちこちにありました。選手の申し出により、危険なセクションのいくつかは修正されましたが、ノンストップルールとなって、その戦いがサバイバルなものになることは容易に想像できました。

過酷な大会となって、6度の世界チャンピオンである実力者のボウは、序盤から大きなアドバンテージを作りました。最初の4セクションが終わった時点で、ボウはラガに10点のリードを築いていました。1ラップ目、ボウの減点は17点。この時点で2位のカベスタニーには8点のリードをつけていました。藤波は4ストロークエンジンのパワーをよく引き出して、カベスタニーに次ぐ3位のポジションを得ていました。

今回のボウは、自信に満ちあふれたライディングで、ライバルの追い上げを許しませんでした。12セクション3ラップの戦いが終了したとき、ボウのリードは26点。アメリカ大会でラガに2連勝されていた借りを返して、アンドラ大会から2連勝。今年3勝目で、ラガと同じ勝ち星となりました。ラガは1ラップ目終了時点では8位と低迷していましたが、なんと試合終了時点では2位のポジションまで浮上しました。87点はカベスタニーと同点でしたが、クリーン数が3つ多いラガが2位を獲得。藤波はカベスタニーと6点差で、惜しくも表彰台を逃しました。

ボウとラガによるトップ争いは、次は2週間後、イタリアを舞台に繰り広げられます。

コメント

トニー・ボウ(優勝)「今日の優勝で選手権ポイントランキングでもトップに戻ることができました。とても満足のいく戦いでした。試合開始直後、私のライディングはとても好調でした。ラガ選手とも確実に点差を広げていくことができました。今日のような難しいセクションになると、とても落ち着いて試合を楽しむことができます。前回のアンドラでの勝利と比べても、今回の勝利は自信たっぷりに得られたものだと思います。今日はいいトライアルでした。でも、ちょっと難しすぎたかもしれません。これからつかの間の休息を取って、イタリアラウンドに備えたいと思います」

藤波貴久(4位)「今日は最悪の滑り出しでした。3セクション目と4セクション目の2つの5点で始まった今日のトライアルですが、その後、1ラップ目終了までには、ほかのライバルたちに、なんとか追いつけたと思います。点数的に戦いは僅差でしたし、チャンスもあったと思います。しかし、いくつかの情けないミスがあって、結果は4位です。しかも2位の座までわずか6点だったのですから、その悔しさもなおさらです。4位は望むべき最悪の結果だと思っています。今日は(ジェロニ)ファハルド選手(ベータ)も不調でしたので、チャンピオンシップで彼に脅かされずに済んでいます。カベスタニー選手との戦いは続いていますから、次のイタリアでは、少なくとも表彰台には上らなければいけないと思っています」

決勝

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 ラップ3 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 17 21 23 61 21
2 2 A.ラガ ガスガス 40 20 27 87 17
3 4 A.カベスタニー シェルコ 25 34 28 87 14
4 5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 35 32 26 93 13
5 10 G.マッテオ ガスガス 41 39 34 114 8
6 3 J.ファハルド ベータ 39 36 38 116 4

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 126
2 A.ラガ ガスガス 124
3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 94
4 A.カベスタニー シェルコ 94
5 J.ファハルド ベータ 89
6 J.ダビル ベータ 69
15 小川友幸 Honda 14