round 03

June 15-16 2013 FIM Trial World Championship Andorra アンドラ

SCHEDULE

トニー・ボウがタイトル争いに向けて巻き返しを開始

2013年6月15日(土)、16日(日)・決勝  会場:サン・ジュリア・デ・ロリア
天候:15日(土)/晴れ、16日(日)/晴れ  気温:15日(土)/28℃、16日(日)/29℃
観客:15日(土)/3000人、16日(日)/4000人

2013年FIMトライアル世界選手権第3戦アンドラ大会が6月15日(土)・16日(日)に2日制で行われ、トニー・ボウ(Repsol Montesa Honda)が、2日目の日曜日に重要な勝利を手にしました。土曜日の1日目は、アダム・ラガ(ガスガス)に破れて2位となりましたが、2日間を総合すると振り出しに戻した形になり、重要な決戦は次の地元でのスペイン大会で繰り広げられることになりました。

  • トニー・ボウ(中央)トニー・ボウ(中央)
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久

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藤波貴久(Repsol Montesa Honda)は、2日間ともに5位となりました。両日ともに3位表彰台を得たのはアルベルト・カベスタニー(シェルコ)でしたが、藤波はポイントランキングでは3位を守りました。

アンドラは、スペインとフランスに囲まれた小さな国です。標高が高く険しい山々が舞台となるアンドラでは、1992年に初めて世界選手権が開催されています。以後、この会場は毎年、世界選手権の舞台として選ばれていて、選手権から外れたことは何度かしかありません。

今回の大会は18セクション×2ラップ。開幕戦の日本、第2戦のアメリカとラップ数は異なりますが、トータルのセクション数は36で同じです。

1日目の土曜日、ボウのスタートはあまりよくありませんでした。第2セクションで5点。この5点の影響は大きく、これでラガが試合の序盤で優位に立ちました。しかし、ここからボウの必死の追い上げが始まりました。2ラップ目に入るときに、ボウはラガに2点のアドバンテージを許していました。1ラップ目の第2セクションでの5点を完全にリカバリーすることはできていませんでしたが、よく追い上げた結果でした。

そして2ラップ目、残り3セクションとなった第15セクションで、ついにボウはラガと同点に追いつきます。しかし、次の第16セクションで、ボウは痛恨の5点。これで、この日の勝負は決まりました。藤波も猛暑のコンディションでジェロニ・ファハルド(ベータ)を相手に戦いましたが、不運なミスも重なり5位。4位のファハルドとは同点で、クリーン数差によって5位となりました。

翌日曜日の2日目、ボウは最高の形で表彰台の中央に戻ってきました。土曜日の試合終了後、3つのセクションが手直しを受けていましたが、これを含め、ボウは試合のすべてを自分のものとしてコントロールしていました。1ラップ目にして、ボウは2番手のラガと藤波に10点の大差をつけて自分のペースを確固たるものとし、さらに2ラップ目も完ぺきな走りを披露しました。ボウの減点は、2ラップを合わせてわずか5点。2位に入ったラガに対して、2ラップ合計で12点差をつけての圧勝でした。

これでボウは2013年シーズン2勝目。ラガには総合ポイントで1点差をつけられていますが、次戦のホームグラウンドのスペイン大会での逆転劇が期待されます。

コメント

トニー・ボウ(2位/優勝)「日曜日の戦いは、とても重要な一戦でした。ここでラガ選手が勝利していたら、ラガ選手は4連勝を果たしていましたし、チャンピオンシップでも7点のリードをつけられることになり、勢いをつけてしまっていたかもしれません。勝利を得られて、本当によかったです。日曜日はマシンとのコンビネーションもとてもいい印象でしたし、自信にあふれていました。そして、ラガ選手がミスをするのを見たときに、勝利を確信しました。今年のラガ選手はいいライディングをしていますし、新しいルール、それに準じたセクションは従来よりも難易度が下がっていて、今のところ、私にとっては好条件とはいえません。しかし、チャンピオンシップのリードを再び奪うことを第一の目標に、来週のスペイン大会に向けて全力を尽くします」

藤波貴久(5位/5位)「全体的によくない週末になってしまいました。もちろん、場面場面ではいいライディングもできたと思いますし、そういった際には気分も高揚しましたが、ミスもあって両日ともに表彰台に上ることができませんでした。土曜日のよくない結果のあと、日曜日の1ラップ目が終わったところで、トップ3に位置していたことで、自信を取り戻すこともできました。しかし試合終盤、3つの5点を取ってしまいました。この減点は決定的でした。今はアンドラ大会のことは早く忘れて、次のスペイン大会のことに全力を傾けたいと思います。せめてもの救いは、この成績でもまだランキング3位を守っているということです」

決勝

1日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 2 A.ラガ ガスガス 15 6 21 26
2 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 17 9 26 29
3 4 A.カベスタニー シェルコ 22 10 32 23
4 3 J.ファハルド ベータ 21 23 44 25
5 5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 24 20 44 19
6 8 D.オリベラス - 33 31 64 18

2日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 3 2 5 32
2 2 A.ラガ ガスガス 13 4 17 29
3 4 A.カベスタニー シェルコ 14 14 28 26
4 6 J.ダビル ベータ 18 14 32 24
5 5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 13 22 35 26
6 3 J.ファハルド ベータ 30 5 35 26

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 A.ラガ ガスガス 107
2 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 106
3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 81
4 J.ファハルド ベータ 79
5 A.カベスタニー シェルコ 79
6 J.ダビル ベータ 63
13 小川友幸 Honda 14