round 7

July 28-29 2012 FIM Trial World Championship Great Britain 第7戦 イギリス
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SCHEDULE

  • レース情報
  • 決勝

トニー・ボウ、最終戦でグランプリ50勝目を挙げる

2012年7月28日(土)、29日(日)・決勝  会場:カーライル 
天候:土曜日・晴れ時々豪雨/日曜日・豪雨時々晴れ  
気温:土曜日・15℃/日曜日・13℃  観客:土曜日・3000人/日曜日・3500人

トニー・ボウ(Repsol Montesa Honda)が、FIMトライアル世界選手権の最終戦を、両日ともに勝利で飾りました。愛車Montesa COTA 4RTマシンとともに絶好調で、この2勝をもって、2012年のアウトドア世界選手権シリーズは終幕しました。ボウは今回の2勝を加えて、今シーズンだけで11勝を挙げ、通算グランプリ勝利数は50となりました。まだまだこの記録は伸びそうです。ボウは、前戦イタリア大会で、すでに2012年のアウトドア世界チャンピオンを獲得していますので、今大会は選手権争いのプレッシャーなく戦いに挑むことができました。

  • トニー・ボウトニー・ボウ
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  • 藤波貴久藤波貴久
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ボウのチームメートである藤波貴久は、この週末を2位と6位の悲喜こもごもの結果を残しました。藤波は、ランキング5位で2012年シーズンを終えることになりました。

今回の会場は、2009年に一度だけFIMトライアル世界選手権を開催したことがあります。カンブリアの田園地帯の奥まったところにある採石場跡地です。セクションの配置はコンパクトで、観戦は容易となっていました。セクションの設営はイギリスの元トップライダー、グラハム・ジャービス氏の手によるものでした。

土曜日のトライアルは、晴天のもとで始まりました。しかし次第に黒い雲が覆ってきて、今にも雨が降りそうでした。スタートの早かったアルベルト・カベスタニー(シェルコ)は、雨が降る前に走りきってしまおうと考えたのか、早いペースで試合を進めていきます。しかしこれが裏目となったか、カベスタニーは1ラップ目だけで51点と低迷してしまいました。

このような中、ボウは藤波とジェロニ・ファハルド(ベータ)に13点のリードをつけて、1ラップ目をトップで折り返しました。この2人に5点差でアダム・ラガ(ガスガス)が続きました。ラガは、2ラップ目に高い集中力を発揮し、減点は17点。これはこの日のベストアップスコアとなり、このばん回でラガは3位表彰台を獲得しました。

表彰台のより高いところに上ったのは、Repsol Montesa Hondaの2人。ボウと藤波でした。2人はラガに引けをとらない18点で2ラップ目をまとめました。ボウの勝利は今シーズン10回目。そして藤波は、ランキング争いの最後のチャンスに望みを託す結果となりました。日曜日のライバルの結果次第では、藤波がランキング2位となる可能性が出てきました。

土曜日に一晩中降り続いた激しい雨、そして豪雨の中で日曜日の1ラップ目は始まりました。主催者はこの天候を加味して、セクションの設定をいくつか変更せざるを得ない状況となっていました。

しかしこんな天候の中でも、ボウのパフォーマンスは変わりません。1ラップ目の第14セクションでは不運な5点を取ってしまいましたが、これがボウのこの日唯一の5点減点で、ここまでの13セクションはすべてクリーンにしていました。

2ラップ目、天候は回復を見せて、太陽が顔を見せるようになりました。ボウはやはりよく減点をまとめて、このラップも6点。このラップではラガも6点をマークしてきましたが、トータルでは8点差でボウのシーズン最後の勝利が決まりました。

この日、3番目の表彰台に上がったのはイギリス人のジェイムス・ダビル(ベータ)。トップ2人にはやや離されましたが、表彰台を獲得するには十分なスコアで2ラップを走り終えました。ダビルはこれが自身初めての表彰台となります。

4位のファハルドは、最後にランキング2位の座をラガに奪われてしまいました。5位がカベスタニー。そして6位が藤波でした。藤波は、今シーズン最悪の結果ということになってしまいました。

コメント

トニー・ボウ(優勝/優勝) 「すばらしい週末でした。チャンピオンシップの成功もさることながら、最終戦を2日間とも勝利できたのは、さらなる喜びです。土曜日は不思議な日でした。勝利へのプレッシャーもありませんでしたし、勝つことはできましたが、私の走りは完ぺきではありませんでした。しかし、日曜日は違いました。悪天候が予想されて、セクションは少し簡単になっていました。ライディングは土曜日よりも、はるかにいいものでした。これで心置きなく休暇を楽しむことができます。100日間のメキシコ旅行を楽しみ、帰ってきたら再び戦いの準備に入ります」

藤波貴久(2位/6位)「シーズンの最後を飾るには、とても残念な結果となりました。土曜日の結果はとてもいいもので、この調子ならと日曜日の結果にも期待を持ってしまいました。しかし日曜日はとても残念な結果に終わりました。原因としては、ポイントランキングを上げようと、必要以上に力が入ってしまったことではないかと思います。その結果、世界ランキングは5位のまま終わることになってしまいました。ランキング5位は仕方ない結果でもありますが、もっと高い結果がほしいところでした。しかし今シーズン、僕はボウ選手とともに、いい仕事ができたのではないかと思っています」

決勝

1日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 タイム
減点
総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 21 18 4 43 16
2 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 34 18 0 52 10
3 2 A.ラガ ガスガス 39 17 0 56 11
4 5 J.ファハルド ベータ 34 27 0 61 14
5 8 J.ダビル ベータ 41 26 0 67 11
6 4 A.カベスタニー シェルコ 51 31 0 82 8

2日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 タイム
減点
総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 6 6 0 12 23
2 2 A.ラガ ガスガス 14 6 1 21 20
3 8 J.ダビル ベータ 19 20 2 41 16
4 5 J.ファハルド ベータ 18 29 0 47 15
5 4 A.カベスタニー シェルコ 29 23 0 52 11
6 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 29 29 0 58 12

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 250
2 A.ラガ ガスガス 187
3 J.ファハルド ベータ 186
4 A.カベスタニー シェルコ 181
5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 174
6 J.ダビル ベータ 135
 
14 小川友幸Honda16