round 4

June 16/17 2012 FIM Trial World Championship Spain 第4戦 スペイン
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SCHEDULE

  • レース情報
  • 決勝

トニー・ボウ、快進撃の7連勝

2012年6月16日(土)、17日(日)・決勝  会場:ペニャロヤ=プエブロヌエボ  天候:快晴(土)/快晴(日)
温度:32℃(土)/35℃(日)  観客:2000人(土)/2000人(日)

Repsol Montesa Hondaのトニー・ボウは、スペインGPの2日間にわたって勝利。ボウにとって今シーズン3回目のパーフェクトウインとなりました。ボウは1日目のクラッシュで苦しい戦いとなりましたが、それに打ち勝っての勝利でした。これで残るは3戦。ボウのリードは40点を超えて、このポイント差を維持すれば最終戦を待たずにチャンピオンが決まることになります。

  • トニー・ボウ(中央)トニー・ボウ(中央)
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • トニー・ボウトニー・ボウ
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久
  • 藤波貴久藤波貴久

ボウのチームメートである、日本の藤波貴久は、やはり1日目にクラッシュ。負傷もあって、とても厳しい2日間となってしまいましたが、土曜日に5位、日曜日に4位と結果を残しました。

世界選手権第4戦は、スペインの古都コルドバに近い小さな町、ペニャロヤ=プエブロヌエボで開催されました。

土曜日の勝利によって、ボウはランキング2位につけるアルベルト・カベスタニー(シェルコ)とのポイント差を3点広げることに成功しています。しかしカベスタニーは、この2戦で連続して2位に入り、ボウの連覇を阻む可能性を持っています。

乾いた、ほこりっぽいスペイン独特の地形。多くのトップライダーをはじき返したこの地で、ボウのライディングとそのファクトリーマシン、Montesa COTA 4RTはすばらしいパフォーマンスを発揮。2ラップ目に10点以下でラップを終えたのは、ボウだけでした。

ボウは1ラップ目にクラッシュし、脚と手と親指を負傷しています。しかしその影響は、日曜日にはすでにまったく感じられず、2位に入ったアダム・ラガ(ガスガス)との間に大きな差をつけて、試合を終えることができました。

藤波にとっては、この週末は大変な波乱となりました。土曜日のクラッシュの結果、指を骨折し、爪を失ってしまいました。強い痛みと戦いながら試合を続けた藤波にとって、土曜日の5位獲得は大きな収穫であったに違いありません。

2日目の日曜日、藤波はやはり痛みと戦いながらのトライアルとなりました。この日はジェロニ・ファハルド(ベータ)と表彰台争いを展開。負傷があっても、実力を存分に発揮してくるのが、藤波の強さです。しかしファハルドに競り勝って表彰台を獲得するには、少しミスが多すぎました。藤波は、日曜日には4位を獲得。スタートしたときにはゴールすることさえ難しいかもしれないと考えていたチームにとって、4位入賞は優勝と同じくらいの大金星といえます。

ボウと、負傷と戦った藤波は安定したリザルトを残しましたが、一方のライバルたちはそうではありません。唯一、ラガが土曜日に3位、日曜日に2位となって両日ともに表彰台を獲得しています。カベスタニーは土曜日にはボウに肉薄、1ラップ目はボウより1点勝るスコアを残しています。しかし2ラップ目、ボウの追い上げとともに、3点差の2位に落ち着きました。日曜日は、ギアボックスのトラブルにより7位に転落。選手権争いでも、一気に4位に後退してしまいました。

ラガが2日間とも表彰台を獲得したことと、カベスタニーの不幸なトラブルで、世界選手権のランキング2位争いは接戦となっています。現在、ランキング2位はファハルド。2点差でラガとカベスタニーが並び、さらに10点差で藤波が5位につけています。

世界選手権はこれでシーズンの半分を終えました。来週には、アンドラで2日間の戦いが繰り広げられます。

今回の2勝で、ボウのリードは揺るぎないものになりました。一方、現在ランキング5位の藤波は、ランキング2位を目指します。現在ランキング2位のファハルドとのポイント差は12点。小さくはありませんが、決して不可能な差ではありません。不屈の藤波の、シーズン後半の巻き返しが期待されます。

コメント

トニー・ボウ(優勝/優勝)「とてもいい週末でした。土曜日の大クラッシュの影響で、日曜日に目が覚めた時にはどんなことになっているだろうと思いました。しかし、100%は発揮できませんが、ライディングは可能でした。そのことが、私にはとてもありがたいものでした。日曜日の1ラップ目は、第6セクションで大きなミスをしてしまいましたが、それ以降はいいライディングができました。2ラップ目は、ほぼ完ぺきと言ってよかったと思います。今回はなかなか大変な大会だったと思います。危険もありました。見た限りではそんなに滑りそうには思えなかったのですが、走ってみれば、ほこりによってまったくグリップしませんでした。多くのライダーがクラッシュしてしまいました。なので条件は同じだったと思います。この週末のアンドラまでに、負傷の回復に努めなければいけません。治療と休養で、いいコンディションで次戦に臨めるよう、願っています」

藤波貴久(5位/4位)「日曜日の4位は、優勝に匹敵する結果でした。土曜日の負傷があったので、これ以上の結果は望めません。とても満足しています。実のところ、日曜日の朝は完走さえすれば、それが最善の結果だと思っていました。なので4位というのは、本当にいい結果でした。完走することが、選手権での戦いにもいい結果を及ぼすことは知っていました。土曜日、日曜日ともに試合をリタイアすることは簡単でしたが、私は走り続けることができました。これは大きな結果だったと思っています」

決勝

1日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 12 8 20 21
2 4 A.カベスタニー シェルコ 11 12 23 15
3 2 A.ラガ ガスガス 12 13 25 16
4 5 J.ファハルド ベータ 19 11 30 16
5 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 27 28 55 12
6 8 J.ダビル ベータ 31 28 59 9

2日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 8 2 10 24
2 2 A.ラガ ガスガス 16 5 21 20
3 5 J.ファハルド ベータ 14 8 22 20
4 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 18 21 39 16
5 8 J.ダビル ベータ 25 20 45 11
6 9 J.シャロナー ベータ 31 36 67 11

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1トニー・ボウモンテッサ(Honda) 157
2J.ファハルドベータ 116
3A.ラガガスガス 114
4A.カベスタニーシェルコ 114
5藤波貴久モンテッサ(Honda) 104
6J.ダビルベータ 76
 
14小川友幸Honda 16