round 1

April 28/29 2012 FIM Trial World Championship France 第1戦 フランス
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SCHEDULE

  • レース情報
  • 決勝

トニー・ボウ、幸先いい滑り出し

2012年4月28日(土)、29日(日)  決勝  開催地:ラ・ブレス
天候:土曜日・快晴/日曜日・曇り  気温:土曜日・24℃/日曜日・15℃  観客:土曜日・2500人/日曜日・4000人

トニー・ボウ(Repsol Montesa Honda)は、FIM世界選手権開幕戦フランス大会を終えて、ランキングテーブルのトップを得ました。開幕戦はフランスの山中、ラ・ブレッセで開催。2日間制で行われ、初日の土曜日にはボウはアダム・ラガ(ガスガス)に次いで2位となり、翌日曜日には勝利して、トータルポイントでランキングのトップとなりました。自身6回目のアウトドア世界チャンピオンに向けて、幸先のいいスタートとなりました。

  • トニー・ボウトニー・ボウ
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  • 藤波貴久藤波貴久
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一方、チームメートの藤波貴久は、土曜日に5位、日曜日に4位と、成績的には不満が残るものでした。3位は両日ともにアルベルト・カベスタニー(シェルコ)、ジェロニ・ファハルド(ベータ)は2日目にボウに僅差の2位となっています。

ラ・ブレッセはスイスとドイツの国境に近い町。1997年にトライアルGPを開催し、また2001年にはトライアル・デ・ナシオンの会場ともなりました。今回の世界選手権の主会場となったトライアルパーク。ここに14のセクションが用意され、最終の人工セクションは街の広場に用意されていて、パドックもその近くにあります。金曜日の雨がコースに影響を与えるかと思われましたが、結果、雨の影響はほとんどない状態で開幕戦がスタートしました。

今回のセクションは、比較的減点が少ないことが予想されました。しかし、ボウがまったく減点をしないということはありませんでした。ボウは第1セクションから1点の減点。対してラガは、第10セクションまでまったく減点なしでクリア。ボウもまた第10セクションまではクリーンを続けましたが、第11セクションで2点減点。ラガの第11セクションの減点は1点だったため、2点の差ができたことになります。

土曜日の第1ラップを終えたところで、ボウはラガに後れること1点。藤波は20点で、5位と同点の6位となっています。

2ラップ目、集中力に欠けていたのか、ボウは第2セクションで5点を取ってしまいました。その後、ラガも第11セクションでミスをして5点を取りましたが、差は縮まらず、開幕戦第1日目はラガの勝利となりました。藤波の2ラップ目は、1ラップ目よりはよかったものの、5位に浮上したところで試合を終えています。

翌日、雨の影響により、主催者によるセクションの設定が変更され、ライダーたちは神経を張りつめる戦いを強いられることとなりました。

1ラップ目のボウは、第11、第12、第13セクションと、続けて1点の減点を喫しました。1ラップ目をトップで回ってきたのは、ファハルドでした。ファハルドは第3、第13セクションの減点のみで、1ラップ目のスコアを2点でまとめてきました。土曜日に勝利したラガはボウに続き、3点差で控えていました。

2ラップ目、ボウの減点は4点。第1、第2、第10、第11と、4つのセクションで1点ずつの減点を喫しました。ライバルのファハルドとラガは、それ以上の減点をしていて、ボウが勝利をつかみました。

ボウの目標は1戦1戦の勝利ではありますが、それに増して重要なのがチャンピオンシップの獲得です。初日の勝利を失ったボウでしたが、2日目は見事勝利。一方チャンピオンシップの最大のライバルでもあるラガは初日こそ勝利を得ましたが、2日目には5位となりました。結果、ボウはチャンピオンシップ・ポイントで6点のリードを奪ったのでした。

このあとの世界選手権は4週間お休みになります。今後のスケジュールは初のオーストラリア開催、そして、その次の日本戦からは3戦連続でのダブルヘッダーイベント開催となります。

コメント

トニー・ボウ(2位/優勝)「総合的に今日はハッピーな日になったと思います。土曜日には、致命的なミスを犯してしまいました。集中力の欠如が問題でした。そして勝利を逃してしまいました。こういった少ない減点で勝負する大会の場合、ミスをリカバリーするのは容易ではありません。土曜日が終わって、私はいつにない緊張を強いられていました。日曜日の1ラップ目、4人のスペイン人ライダーが、それぞれすばらしい走りをしていました。これは厳しい戦いになると確信しました。しかし最後には、みんなそれぞれミスを犯し、その中でもミスが少なかった私に勝利がめぐってきました。ラガが日曜日に5位になったことで、チャンピオンシップ上でもなかなかのアドバンテージをとることができました。オーストラリアに向けて、気持ちよく遠征ができることでしょう」

藤波貴久(5位/4位)「土曜日は、どうにもならない一日でした。マシンはまだ完全に自分のものになっておらず、セッティングの変更も本来の感覚にはほど遠い感じでした。日曜日に、私たちはさらに大きな冒険をしてみました。それが功を奏して、マシンはだいぶんいい状態になりました。自分のライディングに関しても、土曜日より日曜日はよくなったと思います。しかしそれでも、いくつかのミスを犯してしまっています。結果表を見ると、日曜日の2ラップ目、6点で回ってきたのが今回のベストな結果だと思います。2日間で4ラップし、最後が一番よかったというのは、次なる戦いに向けて、期待が持てるということです。自信を持って、次の戦いに挑みたいと思います」

決勝

1日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 2 A.ラガ ガスガス 2 6 8 26
2 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 3 7 10 25
3 4 A.カベスタニー シェルコ 10 12 22 24
4 5 J.ファハルド ベータ 17 5 22 21
5 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 20 15 35 17
6 8 J.ダビル ベータ 20 21 41 18

2日目

順位 No. ライダー マシン ラップ1 ラップ2 総減点 クリーン数
1 1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 3 4 7 23
2 5 J.ファハルド ベータ 2 12 14 24
3 4 A.カベスタニー シェルコ 11 3 14 24
4 3 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 12 6 18 24
5 2 A.ラガ ガスガス 6 12 18 20
6 8 J.ダビル ベータ 14 6 20 19

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 トニー・ボウ モンテッサ(Honda) 37
2 A.ラガ ガスガス 31
3 J.ファハルド ベータ 30
4 A.カベスタニー シェルコ 30
5 藤波貴久 モンテッサ(Honda) 24
6 J.ダビル ベータ 20