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November 1 2015, RACE SUPER GT Round 7
オートポリス
2015年11月1日(日)・決勝 会場:オートポリス(4.674km) 天候:曇りのち雨 気温:14℃(14:00時点)
路面温度:17℃(14:00時点) コースコンディション:ドライのちセミウエット 観客:2万2680人(主催者発表)
11月1日(日)、大分県日田市のオートポリスにおいて、2015 オートバックス SUPER GT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300km」の決勝レースが行われました。
本日のオートポリス周辺は、前日と同様に肌寒い一日となりましたが、前日から一転して曇り空に覆われ、夕方からは雨の予報が出る天候でした。
前日の予選では、#64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)がHonda勢でトップとなる5番グリッドを獲得。さらに#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)は8番グリッド、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)は11番グリッド、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)は12番グリッド、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀組)は13番グリッドから決勝レースに臨みました。
スタートドライバーを務めたのは、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはバゲット選手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは武藤選手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは山本選手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTはターベイ選手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは野尻選手です。
午後2時に、300km65周の決勝レースが始まりました。オープニングラップでは、#64 Epson NSX CONCEPT-GTが7番手へ、そして#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは9番手にポジションを落としましたが、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTの3台はスタートポジションを守って1周目を走りきりました。
レース序盤は#8 ARTA NSX CONCEPT-GTを駆る野尻選手の健闘が光り、10周目までに2台をオーバーテイクして11番手に浮上。一方で、49kgの重いハンディウエイトを積む#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは同じ10周目に12番手へ、タイヤ表面にコース上のタイヤかすがこびりつくピックアップの症状に苦しむ#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは13番手に、それぞれ後退します。
#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはその後も追走を緩めることなく、12周目には11番手、13周目には10番手、15周目には9番手、19周目には8番手、20周目には7番手と、順調にポジションを上げていきました。
同じころ、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTはときにトップグループを上回るタップタイムを記録しながら周回を重ね、14周目には8番手、15周目には7番手、16周目には6番手へとポジションを上げていきました。
20周目が近づくと、コースの一部で雨が降り始めます。ただし、雨量はごくわずかで、路面はまだ乾いた状態だったため、各車ともスリックタイヤで走行を続けていきました。
25周目、引き続きピックアップの症状に苦しむ#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは早めのピットストップを行い、タイヤをそれまでのミディアムコンパウンドからハードコンパウンドに交換。ターベイ選手から小暮選手に交代してコースに復帰しました。
スタート直後はトップグループに匹敵するラップタイムを記録していた#64 Epson NSX CONCEPT-GTは、周回を重ねるうちにペースがばらつくようになり、21周目には8番手、30周目には10番手と後退。この影響もあって32周目にピットストップを行い、タイヤ交換と中嶋選手とのドライバー交代を行いました。
33周目、それまで7番手を走行していた#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはコース後半の上りセクション手前でコースアウト。ただし、ステアリングを握る野尻選手は自力でグラベルから抜け出すと、ピットに戻ることに成功します。ここでタイヤ交換とドライバー交代を実施し、レースを再開しました。
レースの折り返し地点を過ぎたところでGT500クラスの各車は次々とピットストップを行います。#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは37周目、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは38周目にピットストップを行い、それぞれタイヤ交換とドライバー交代を実施。後半を受け持つドライバーは、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが塚越選手で#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは伊沢選手です。
GT500クラスの全車がピットストップを終えた43周目、Honda勢のトップは#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの6番手で、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは7番手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは11番手、引き続き重いハンディウエイトに苦しむ#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは13番手、コースアウトで後れをとった#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは15番手となっていました。
雨はその後も断続的に降りましたが、雨脚は弱く、路面が湿るほどではありませんでした。ところが、レース終盤を迎えると、コースがうっすらと黒く見える程度まで路面が濡れ始めます。
こうしたコンディションの変化により、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTはピックアップの影響が解消され、一段とペースアップを図れるようになります。さらに、路面が滑りやすくなってリアタイヤのグリップ不足に苦しむチームが増える中、ミッドシップレイアウトのNSX CONCEPT-GTは優れたトラクション性能を発揮し、それまでとほとんど変わらないペースで周回。終盤に向けてHonda勢は次第にポジションを上げていきました。
50周目を迎えた段階で#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは5番手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは7番手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは10番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは13番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは14番手で、レース終盤での追い上げを期していました。
レースが残り10周ほどになると、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTに乗る塚越選手はトップグループを2〜3秒上回るハイペースで周回を重ねていき、一時は20秒近く離されていた4番手のライバルに急接近。56周目に2秒差まで縮めると、58周目の1コーナーで競り勝って1つポジションを上げます。この時点で3番手のライバルとは14秒近い差がありましたが、塚越選手は63周目にこの差を1.3秒まで縮めたあと、ファイナルラップとなった65周目の第1ヘアピンでライバルの攻略に成功。3位でフィニッシュを果たしました。
これに続いたのは#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの7位で、さらに#64 Epson NSX CONCEPT-GTは10位、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは11位、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは14位でフィニッシュしました。優勝は#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)でした。
一方、GT300クラスは、3番グリッドからスタートした#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)は終始上位争いを演じた末に、6位完走を果たしました。
SUPER GT第8戦(最終戦)は11月14日(土)、15日(日)に栃木県のツインリンクもてぎで開催されます。
松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー
「難しいコンディションの中、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが3位になりました。これは、スターティンググリッドを上回るポジションでレース前半を走り抜けた武藤選手と、すばらしい闘志で終盤に追い上げた塚越選手の活躍によるところが大きかったと思います。また、レース終盤に雨が降ったことで、それまで2人を苦しめていたピックアップの症状が解消されたことも、塚越選手の追い上げを後押ししてくれました。今回は#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが11位に終わり、ポイントリーダーとの差が17点差まで広がった結果、最終戦で自力優勝の可能性は消滅しましたが、それでも最善を尽くして、もてぎ大会に挑みます」
塚越広大選手(3位 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「武藤選手がいいペースで走っているのを見て、チームも僕自身もマシンを信じることができました。雨が降ってきてもマシンのフィーリングはよかったですし、絶対に前を抜けると思って最後まで気を抜かずにプッシュしました。今シーズンはなかなか流れをつかめませんでしたが、今日のレースはしっかりと流れを引き寄せられました。自分の仕事がしっかりと果たせたと思います」
武藤英紀選手(3位 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「序盤で前のマシンを抜くのに少し時間がかかり、タイムをロスしてしまいました。ただ、そのマシンを抜いてからのペースは悪くなかったですし、徐々に前との差を詰められました。塚越選手に交替して、雨が強くなってからもマシンの調子はよかったので、最後にオーバーテイクしてくれて、表彰台に届いたのはよかったです」
小暮卓史選手(7位 #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「周回後れのマシンに進路をブロックされてしまい、それがなければもっと上位でフィニッシュできたので、ちょっと納得していませんが、チームがいい戦略を立ててくれて、下位から追い上げることができました。チームが一生懸命がんばってくれて、いいレースができてよかったです。次戦の最終戦は失うものはなにもないので、ベストを尽くしてガンガンいくだけです」
オリバー・ターベイ選手(7位 #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「今回のレースでオートポリスというコースが好きになりました。序盤は前を走る#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTとほぼ同じペースか、僕のほうが少し速かったと思います。ただし、ポイント争いで2位につけている#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTとのバトルでリスクを冒してはいけないと思い、その後ろに続いて走行しました。その後、5周を過ぎるとタイヤのグリップが低下し始め、ペースを上げるのに苦しみました。それでもピットストップまでに#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTを追い抜くことができました。今回はピットストップを早めに行い、レース後半を小暮選手がハードコンパウンドで走る戦略としましたが、これが効を奏して7位フィニッシュを果たせました。今シーズンはこれまで安定して入賞できていますが、まだ表彰台がないので、最終戦では3位以内でフィニッシュできるようにがんばります」
順位 | No. | マシン | ドライバー | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田次生/R.クインタレッリ | 65 | 1:50'42.495 |
2 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 安田裕信/J.P.デ・オリベイラ | 65 | +0.348 |
3 | 17 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT | 塚越広大/武藤英紀 | 65 | +14.056 |
4 | 38 | ZENT CERUMO RC F | 立川祐路/石浦宏明 | 65 | +16.235 |
5 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F | 伊藤大輔/J.ロシター | 65 | +31.049 |
6 | 46 | S Road MOLA GT-R | 本山哲/柳田真孝 | 65 | +41.666 |
7 | 15 | ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT | 小暮卓史/オリバー・ターベイ | 65 | +49.280 |
10 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT | 中嶋大祐/ベルトラン・バゲット | 64 | +1Lap |
11 | 100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT | 山本尚貴/伊沢拓也 | 64 | +1Lap |
14 | 8 | ARTA NSX CONCEPT-GT | 松浦孝亮/野尻智紀 | 62 | +3Laps |
順位 | No. | マシン | ドライバー | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | B-MAX NDDP GT-R | 星野一樹/高星明誠 | 60 | 1:51'17.185 |
2 | 10 | GAINER TANAX GT-R | A.クート/千代勝正 | 60 | +3.628 |
3 | 7 | Studie BMW Z4 | J.ミューラー/荒聖治 | 60 | +45.102 |
4 | 77 | ケーズフロンティア Direction 458 | 横溝直輝/峰尾恭輔 | 60 | +55.281 |
5 | 21 | Audi R8 LMS ultra | R.ライアン/藤井誠暢 | 60 | +56.394 |
6 | 55 | ARTA CR-Z GT | 高木真一/小林崇志 | 60 | +1'05.335 |
順位 | No. | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 12 | 安田裕信/J.P.デ・オリベイラ | カルソニック IMPUL GT-R | 66 |
2 | 1 | 松田次生/R.クインタレッリ | MOTUL AUTECH GT-R | 64 |
3 | 38 | 立川祐路/石浦宏明 | ZENT CERUMO RC F | 53 |
4 | 46 | 本山哲/柳田真孝 | S Road MOLA GT-R | 50 |
5 | 100 | 山本尚貴/伊沢拓也 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT | 49 |
6 | 36 | 伊藤大輔/J.ロシター | PETRONAS TOM'S RC F | 49 |
8 | 17 | 塚越広大/武藤英紀 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT | 36 |
12 | 15 | 小暮卓史/オリバー・ターベイ | ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT | 22 |
14 | 8 | 松浦孝亮/野尻智紀 | ARTA NSX CONCEPT-GT | 10 |
15 | 64 | 中嶋大祐/ベルトラン・バゲット | Epson NSX CONCEPT-GT | 4 |
順位 | No. | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 10 | A.クート | GAINER TANAX GT-R | 89 |
2 | 10 | 千代勝正 | GAINER TANAX GT-R | 69 |
3 | 3 | 星野一樹/高星明誠 | B-MAX NDDP GT-R | 61 |
4 | 31 | 嵯峨宏紀/中山雄一 | TOYOTA PRIUS apr GT | 49 |
5 | 10 | 富田竜一郎 | GAINER TANAX GT-R | 45 |
6 | 7 | J.ミューラー/荒聖治 | Studie BMW Z4 | 45 |
7 | 55 | 高木真一/小林崇志 | ARTA CR-Z GT | 41 |
順位 | チーム | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | TEAM IMPUL | 85 |
2 | NISMO | 82 |
3 | MOLA | 66 |
4 | LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S | 66 |
5 | LEXUS TEAM ZENT CERUMO | 66 |
6 | チームクニミツ | 62 |
8 | ケーヒン リアル レーシング | 52 |
12 | ドラゴ・モデューロ・ホンダ レーシング | 39 |
14 | オートバックス・レーシング・チーム・アグリ | 17 |
15 | エプソン・ナカジマ・レーシング | 12 |
順位 | チーム | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | GAINER | 108 |
2 | NDDP RACING | 75 |
3 | apr | 70 |
4 | BMW Sports Trophy Team Studie | 60 |
5 | オートバックス・レーシング・チーム・アグリ | 58 |
6 | GAINER | 57 |