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SUPER GT

round 04

SCHEDULE

August 9 2015, RACE SUPER GT Round 4

日本富士スピードウェイ

#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)が5位入賞を果たす
GT300クラスの#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)はポール・トゥ・ウインで今シーズン初優勝

2015年8月9日(日)・決勝  会場:富士スピードウェイ(4.563km)  天候:晴れ   気温:31℃(15:00時点)  
路面温度:45℃(15:00時点)   コースコンディション:ドライ  観客:3万6400人(主催者発表)

8月9日(日)、富士スピードウェイにおいて、2015 オートバックス SUPER GT第4戦「FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが行われました。

  • #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
  • #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT
  • #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT
  • #64 Epson NSX CONCEPT-GT#64 Epson NSX CONCEPT-GT
  • #8 ARTA NSX CONCEPT-GT#8 ARTA NSX CONCEPT-GT
  • #55 ARTA CR-Z GT#55 ARTA CR-Z GT
  • 高木真一選手(左)、小林崇志選手(右)高木真一選手(左)、小林崇志選手(右)

前日の予選では#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀組)、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)の3台がQ1を突破。そしてQ2では、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTが2番グリッドを獲得したほか、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは5番グリッド、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは7番グリッドを手に入れました。さらに#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)は13番グリッドから、#64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)は14番グリッドから決勝レースに挑みました。

午前9時35分から30分間にわたって行われた本日のフリー走行では、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが1分30秒956のトップタイムをマーク。#64 Epson NSX CONCEPT-GTはこれに続く3番手で、以下、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは5番手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは9番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは10番手のタイムをそれぞれ記録しました。

スタートドライバーは、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは野尻選手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTはターベイ選手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは武藤選手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは中嶋選手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは山本選手がそれぞれ務めました。

今日の富士スピードウェイは、夏らしい強い日差しがジリジリと照りつけ、路面温度は大きく上昇。決勝レースのスタート前には、昨日を10℃上回る45℃に達しました。

午後3時過ぎ、フォーメーションラップに続いてローリングスタートが切られ、300kmの戦いが幕を開けました。スタートでアクシデントはなく、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは予選結果と同じ2番手でオープニングラップを終えます。これに続いたのは7番グリッドからスタートした#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの6番手。予選5番手だった#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは7番手、予選13番手の#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは12番手、予選14番手の#64 Epson NSX CONCEPT-GTは15番手で1周目を終えます。

しかし、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはペースが上がらず、3周目には3番手に後退。一方で#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、9周目にライバルの1台を攻略して5番手に浮上します。#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTもスタート直後から積極的に追い上げていき、13周目にはトップ10圏内に入りました。勢いに乗る武藤選手は、18周目のストレートでさらに1台を攻略し、9番手となります。

19周目、3番手を走行する#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは、GT300クラスの車両と接触。一時的にペースを落としましたが、3番手のままレースを続けます。

26周目になるとピットストップが始まります。Honda勢では#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTが28周目にピットストップ。小暮選手にドライバー交代しました。そして29周目には#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTと#64 Epson NSX CONCEPT-GT、30周目には#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT、32周目には#8 ARTA NSX CONCEPT-GTがピットストップし、給油、タイヤ交換、ドライバー交代を行いました。後半を担当するのは、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは伊沢選手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはバゲット選手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは越選手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは松浦選手です。

このうち、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはピットストップにやや手間取ったこともあって、ピットアウト後は12番手に後退。同じ33周目、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは6番手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは10番手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは11番手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは13番手となります。その直後、上位陣の2台がピットストップを行ったため、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは4番手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは6番手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは7番手、ライバルの攻略に成功した#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは9番手に浮上します。

41周目、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはGT300クラス車両と接触。タイヤがパンクしただけでなくサスペンションにもダメージを負い、リタイアとなりました。

同じころ、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTと#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの2台は、1秒を切る僅差で接戦を繰り広げました。一方、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、53周目に#24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹/M.クルム組)に攻略されて5番手に後退しますが、その後も4台のNSX CONCEPT-GTは、レース終盤の追い上げを目指して走り続けました。

しかし、厳しいコンディションの中、NSX CONCEPT-GTはばん回のチャンスがなかなか得られないまま周回を重ねていきます。そうした中、6番手争いを繰り広げていた#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTと#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは、後方から追い上げてきたライバルの1台に攻略されて後退します。さらに、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは、バランスを崩した際に#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTと接触。これで#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは1つ順位を落とすこととなりました。

その後も4台のNSX CONCEPT-GTは66周のレースを走りきり、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは5位、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは6位、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは8位、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは11位でチェッカーフラッグを受けました。優勝は#24 D'station ADVAN GT-Rでした。

この結果、ドライバー部門のチャンピオン争いでは、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTに乗る越選手と武藤選手が22点で6番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTに乗る山本選手と伊沢選手は21点で7番手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTに乗る小暮選手とターベイ選手は14点で13番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTに乗る松浦選手と野尻選手は8点で14番手となっています。

一方、GT300クラスに参戦する#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)は、昨日の公式予選でポールポジションを獲得したのに続いて、本日の決勝レースでもライバルたちを圧倒するスピードを披露。実質的に1度も首位を奪われることなくレースを走りきり、今シーズン初優勝を果たしました。

SUPER GT 第5戦は8月29日(土)〜30日(日)に、三重県の鈴鹿サーキットで開催されます。

コメント

松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー
「期待していたような成績を収めることができず、とても悔しいです。十分に表彰台を狙えると考えていた#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはGT300クラスの車両と接触し、レース終盤には#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTと#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが絡んで追い上げのチャンスを逃してしまいました。やはり、勝利を目指していくのであれば、こういうミスをなくさなければいけません。一方で、これまでセッティングで悩んでいた#8 ARTA NSX CONCEPT-GTが問題解決の糸口を掴んだほか、合計3台が入賞できたことは一歩前進であると考えています。こうした結果を踏まえ、改善すべきところは改善し、よいところはさらに伸ばすように努力しながら、鈴鹿での次戦に臨むつもりです。引き続きのご声援をどうぞよろしくお願い申し上げます」

山本尚貴(5位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT)
「開幕戦以来の完走だったので、第一目標は果たせたかと思います。担当した第1スティントでは、前半のペースはすごくよかったですし、ポジションを上げて帰ってくることができました。ただ、タイヤの摩耗は大きく、伊沢選手もそれを注意して走らなければならなかったですし、バトルなどのさまざまな要素が絡んだので、ポジションをそれ以上に上げることは難しかったです。実は今日のフリー走行ではあまりよいコンディションではなかったのですが、昨日と今日のデータをすり合わせて、チームが一生懸命がんばってくれたので、その成果は少なからず出ましたし、僕たちの戦いはしっかりできたと思います」

伊沢拓也(5位 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT)
「#24 D'station ADVAN GT-Rを押さえるのに必死のレースでした。最終的に#24 D'station ADVAN GT-Rが優勝したので、戦える相手ではなかったのかもしれませんが、まずはここ2戦リタイアが続いた中で、予選の順位からポジションを上げてHonda勢トップの順位でゴールできました。次戦の鈴鹿ではウエイト的に厳しい戦いになるかもしれませんが、今回のレースのように、最後まで走ればしっかり結果がついてくるので、今日よりもっと多くのポイントを取ることを目標にがんばります」

小暮卓史(6位 #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「タイヤの状況が厳しく、なかなかペースを保つのが難しかったのですが、ポイントが取れてよかったです。途中で接触トラブルもあったので、あまり気持ちのいいレースではありませんでしたが、次の鈴鹿につながるレースができたと思います」

オリバー・ターベイ(6位 #15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「スタートでは周囲のライバルとバトルを演じ、結果として順位を1つ落としましたが、とてもすばらしい経験でした。その後は前を走るマシンについていける力強いペースで走行を続けることができました。途中、今回のウイナーとなるライバルとバトルを演じ、結果として彼らを攻略できたことはうれしく思っています。次戦の鈴鹿1000kmはとても楽しみです。過去、鈴鹿では数々の名勝負が繰り広げられてきましたし、そこをチームメートと2人で1000kmも走るなんて本当にすばらしいことなので、いまから待ちきれないような気分です」

塚越広大(8位 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「前半は武藤選手がいい走りをしてポジションを上げてくれて、ピット作業を終えた際に下がった順位もコース上で抜くことができたので、7番手まではすぐに上がれました。#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTとの接触でスピンしてしまいましたが、その後の展開を考えると、それがなければもっと順位を上げられたかもしれません。また、終盤はペースがよくなかったので、そこでもう少し上げることができれば表彰台も可能性があったと思うので、残念です。次戦の鈴鹿1000kmを見据えて、今日のレースでポイントを稼ぎ、次戦ではリストリクターを装着してウエイトを軽減させることが僕らの目標でしたが、今日はそれを達成できませんでした。ただ昨年は重い状態でも速く走れたので、昨年のような速さを出すことが大事だと思います」

武藤英紀(8位 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「順位を上げることはできましたが、オーバーテイクに時間がかかってしまったので、もっと詰められればもう少し上位でバトンをつなげられたかと思います。ただ、予選は順位が下のほうでしたが、タイヤ選択で固めのタイヤをチョイスしていたり、そういった意味では今日の天候は我々のチームには味方をしてくれました」

決勝リザルト

GT500
順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1 24D'station ADVAN GT-R 佐々木大樹/M.クルム 66 1:44'07.199
2

38

ZENT CERUMO RC F 立川祐路/石浦宏明 66 +4.704
3 12カルソニック IMPUL GT-R 安田裕信/J.P.デ・オリベイラ 66 +5.765
4 1 MOTUL AUTECH GT-R 松田次生/R.クインタレッリ 66 +6.995
5 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 山本尚貴/伊沢拓也 66 +12.617
6 15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT 小暮卓史/オリバー・ターベイ 66 +20.781
 
8 17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT 塚越広大/武藤英紀 66 +28.804
11 64 Epson NSX CONCEPT-GT 中嶋大祐/ベルトラン・バゲット 66 +48.973
RT 8 ARTA NSX CONCEPT-GT 松浦孝亮/野尻智紀 43 +23Lpas
GT300
順位 No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1 55 ARTA CR-Z GT 高木真一/小林崇志 61 1:45'05.719
2 65 LEON SLS 黒澤治樹/蒲生尚弥 61 +9.310
3 11 GAINER TANAX SLS 平中克幸/B.ビルドハイム 61 +13.393
4 51 JMS LMcorsa Z4 新田守男/脇阪薫一 61 +13.821
5 25 VivaC 86 MC 土屋武士/松井孝允 61 +18.500
6 10 GAINER TANAX GT-R A.クート/千代勝正 61 +27.740

ポイントスタンディング

ドライバー

GT500
順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 12 安田裕信/J.P.デ・オリベイラ カルソニック IMPUL GT-R 38
2 1 松田次生/R.クインタレッリ MOTUL AUTECH GT-R 34
3 37 A.カルダレッリ/平川亮 KeePer TOM'S RC F 30
4 38 立川祐路/石浦宏明 ZENT CERUMO RC F 26
5 46 本山哲/柳田真孝 S Road MOLA GT-R 24
6 17 塚越広大/武藤英紀 KEIHIN NSX CONCEPT-GT 22
         
7 100 山本尚貴/伊沢拓也 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 21
13 15 小暮卓史/オリバー・ターベイ ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT 14
14 8 松浦孝亮/野尻智紀 ARTA NSX CONCEPT-GT 8
GT300
順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
1 10 A.クート GAINER TANAX GT-R 44
2 3 星野一樹/高星明誠 B-MAX NDDP GT-R 38
3 55 高木真一/小林崇志 ARTA CR-Z GT 36
4 31 嵯峨宏紀/中山雄一 TOYOTA PRIUS apr GT 32
5 11 平中克幸/B.ビルドハイム GAINER TANAX SLS 30
6 10 千代勝正 GAINER TANAX GT-R 29

チーム

GT500
順位 チーム 総合ポイント
1 TEAM IMPUL 50
2 NISMO 44
3 LEXUS TEAM KeePer TOM'S 41
4 MOLA 32
5 LEXUS TEAM ZENT CERUMO 32
6 ケーヒン リアル レーシング 32
 
9 チームクニミツ 27
12 ドラゴ・モデューロ・ホンダ レーシング 24
14 オートバックス・レーシング・チーム・アグリ 12
15 エプソン・ナカジマ・レーシング 5
GT300
順位 チーム 総合ポイント
1 GAINER 54
2 オートバックス・レーシング・チーム・アグリ 46
3 NDDP RACING 45
4 apr 44
5 GAINER 40
6 LEON RACING 35