round 3

June 9 2012, QUALIFYING 2012 AUTOBACS SUPER GT Round 3 INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA 第3戦 セパンサーキット
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#18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム組)が今季初のポールポジションを獲得
ポイントリーダーの#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)は7番グリッドから明日の決勝に臨む

2012年6月9日(土)・予選  会場:セパンサーキット(5.543km)  天候:曇り  気温:31℃(17:00時点)
路面温度:40℃(17:00時点)  コースコンディション:ドライ

6月9日(土)、マレーシアの首都クアラルンプールの郊外にあるセパンサーキットにおいて、2012 オートバックス SUPER GT第3戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」が開幕し、公式予選が行われました。

  • RAYBRIG HSV-010ウイダー HSV-010
  • RAYBRIG HSV-010ウイダー HSV-010
  • ウイダー HSV-010ウイダー HSV-010
  • RAYBRIG HSV-010RAYBRIG HSV-010
  • KEIHIN HSV-010KEIHIN HSV-010
  • ARTA HSV-010ARTA HSV-010
  • EPSON HSV-010EPSON HSV-010

北緯およそ3度と極めて赤道に近いセパンは、日中の最高気温が一年を通じて30℃を超える常夏の街です。このためSUPER GTのセパン戦では例年、マシン、ドライバー、タイヤのいずれにとっても厳しい戦いが繰り広げられます。

なかでも特に重要になるのが、ドライバーを暑さから守る施策です。通常、真夏に行われるレースでは、冷たい水を循環させ、これで身体の表面を直接冷やすクールスーツという器具が用いられます。ただし、これでは身体が局部的に冷えることとなり、快適性が高いとは言えません。また時として、クールスーツはトラブルを起こすことがあり、こうなるとセパン戦ではドライバーが脱水症状に陥りかねず、当然のことながらレースの続行は極めて困難となります。

こうした状況に鑑み、Hondaはレース専用のエアコンを新たに開発し、HSV-010 GTに搭載しました。これはHondaの軽自動車用エアコンコンプレッサーを利用したもので、冷気をドライバーシートの広い範囲から吹き出させることで快適性を改善。また、フルスロットル時にはコンプレッサーを停止することにより、エアコンの作動がマシンのパフォーマンスを低下させない工夫が施されています。

公式練習と公式予選が行われたこの日は、一日を通じて薄曇りとなり、セパンにしては比較的、過ごしやすい陽気となりました。

午前10時から2時間にわたって行われた公式練習では、5台のHSV-010 GTはユーズドタイヤを使ってのセッティング作業に取り組みました。この結果、Honda勢では#18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム組)の5番手が最上位で、続いて#17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)は9番手、#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)は10番手、#8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/小林崇志組)は13番手、#32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)は15番手となりました。

午後3時45分に始まった公式予選1回目では、セッションの途中でライバルの1台にエンジン・トラブルが発生し、コース上にオイルがまかれる事態になりました。このため予選は赤旗中断となりましたが、このとき#8 ARTA HSV-010と#17 KEIHIN HSV-010はタイムアタックに入っていたため、アタックを中断しなければならず、これでタイヤが摩耗したため、その後のタイムアタックについても不利な状況に追い込まれました。マシンの回収作業などが終わった後、予選セッションは再開されましたが、残された時間は約4分と短かったため、山本選手が乗る#100 RAYBRIG HSV-010の8番手がHonda勢では最上位となり、9番手となったヴァン・ダム選手の#18 ウイダー HSV-010とともに予選2回目となるスーパーラップへの進出を決めました。さらに#17 KEIHIN HSV-010は12番手、#8 ARTA HSV-010は13番手、#32 EPSON HSV-010は14番手となり、この段階で決勝でのスターティンググリッドが確定しました。

予選2回目は午後5時過ぎに始まりました。Honda勢では2番目に出走した伊沢選手の#100 RAYBRIG HSV-010が1分56秒598を記録して、7番グリッドを獲得します。続いて3番目に出走した小暮選手の#18 ウイダー HSV-010は1分55秒321をマーク。その後に出走した7台がいずれもこのタイムを破れなかったため、#18 ウイダー HSV-010のポールポジション獲得が確定しました。Honda勢は、第2戦富士大会で#32 EPSON HSV-010が予選を制したのに続き、2戦連続でポールポジションを獲得。そして、ウイダー HSV-010は同大会で2年連続のポールポジション獲得を果たしました。

54ラップで繰り広げられる明日の決勝レースは、午後4時にスタートが切られます。

コメント

松本雅彦|Honda GTプロジェクトリーダー 「第2戦富士大会ではウエットコンディションの予選でポールポジションを獲得しましたが、今回はドライの予選でポールポジションを取れたので、強い手応えを感じています。これで#18 ウイダー HSV-010は昨年に続き、セパンのポールポジションを2年連続で勝ち取ったことになります。一方、予選1回目の赤旗中断により#8 ARTA HSV-010と#17 KEIHIN HSV-010が割を食う格好となったのは残念でした。#100 RAYBRIG HSV-010は7番グリッドとなりましたが、60kgのハンディウエイトを積んでこの成績を得ているので、大いに健闘したと考えています。明日の決勝では、#18 ウイダー HSV-010がポール・トゥ・フィニッシュで優勝することを強く期待しています。引き続き、しゃく熱のセパン戦に挑む5台のHSV-010 GTに熱い声援をお送りくださいますよう、お願いします」

小暮卓史(ポールポジション #18ウイダー HSV-010) 「最高のマシンを作ってくれたチームやエンジニアに感謝しています。Q1では赤旗の影響で9番手となってしまいました。スーパーラップでは後半に走るマシンのほうが路面コンディションがよくなるアドバンテージがあるので、上位に食い込むのは厳しいと思い、2〜3番手に入れればうれしいだろうと考えていました。ですが、実際にモニターで残り7台のマシンの戦況を見ていて、2〜3番手に入ることが分かりだした途端に欲が出てきて、ポールポジションが取りたい、と力が入りました。 とにかくマシンのバランスが最高の状態ですので、明日も期待が持てるレース内容になると思います」

カルロ・ヴァン・ダム(ポールポジション #18ウイダー HSV-010) 「Q1ではマシンをならしているタイミングでの赤旗だったので、ちゃんとしたタイムアタックができませんでした。ただ、小暮選手がスーパーラップですばらしい走りを見せて、ポールポジションを獲得できて本当にうれしく思います。明日もこの調子でがんばります」

予選

GT500

順位 No. マシン ドライバー タイム
1 18 ウイダー HSV-010 小暮卓史/カルロ・ヴァン・ダム 1:55.321
2 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/平手晃平 1:55.503
3 23 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲/M.クルム 1:55.665
4 12 カルソニックIMPUL GT-R 松田次生/J.P・デ・オリベイラ 1:55.702
5 36 PETRONAS TOM'S SC430 中嶋一貴/L.デュバル 1:56.145
6 24 D'station ADVAN GT-R 安田裕信/B.ビルドハイム 1:56.405
 
7 100 RAYBRIG HSV-010 伊沢拓也/山本尚貴 1:56.598
12 17 KEIHIN HSV-010 金石年弘/塚越広大 1:58.092
13 8 ARTA HSV-010 ラルフ・ファーマン/小林崇志 1:58.215
14 32 EPSON HSV-010 道上龍/中山友貴 1:58.846