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全日本選手権スーパーフォーミュラ

round 05

SCHEDULE

Septemberv 13 2015, RACE 2015 Japanese Championship SUPER FORMULA Round5

日本オートポリス

10番グリッドからスタートした#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)が7位入賞

2015年9月13日(日)・決勝  会場:オートポリス(4.674km)  天候:曇りのち晴れ  気温:20℃(15:00時点)  路面温度:27℃(15:00時点)  コースコンディション:ドライ  観客:1万5010人(主催者発表)

9月13日(日)、大分県のオートポリスにおいて、2015年全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第5戦の決勝レースが開催されました。

  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 山本尚貴選手山本尚貴選手
  • 中嶋大祐選手中嶋大祐選手
  • 野尻智紀選手野尻智紀選手
  • ナレイン・カーティケヤン選手ナレイン・カーティケヤン選手

さわやかな秋晴れとなった昨日とは異なり、本日は空一面が雲に覆われた天候となりました。ただし、重く暗い雲ではなく、レース後半には晴れ間が見えることもあり、昨日と同じく過ごしやすい気候となりました。

前日に行われた公式予選では5番グリッドを手に入れた#10 塚越広大選手(REAL RACING)がHonda勢のトップ。これに続いたのは#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の8番グリッドで、以下、#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)は10番グリッド、#64 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は13番グリッド、#11 伊沢拓也選手(REAL RACING)は14番グリッド、#65 ベルトラン・バゲット選手(NAKAJIMA RACING)は15番グリッド、#34 小暮卓史選手(DRAGO CORSE)は16番グリッド、#41 ナレイン・カーティケヤン選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は17番グリッドから本日の決勝レースに挑みます。

午後3時、1周のフォーメーションラップに続き、スタンディングスタートにより54周の決勝レースが始まりました。ここで好スタートを決めたのは#16 山本選手で、10番グリッドから7番手までポジションを上げてオープニングラップを終えました。また、#41 カーティケヤン選手は17番グリッドから12番手へとジャンプアップを果たします。一方、#10 塚越選手は9番手、#40 野尻選手は13番手とやや後退。そして#11 伊沢選手は14番手、#64 中嶋選手は15番手、#34 小暮選手は17番手、クラッチに不調を抱えた#65 バゲット選手は18番手となって1周目を走りきります。

今回のレースは燃費に余裕があったこともあり、ピットストップのタイミングはドライバーによって大きく異なりました。全般的には、後方グリッドからスタートしたドライバーは早めにピットストップを行って集団から離れたポジションで走行することでペースアップを図る一方、上位グループはなるべくピットストップをレース後半まで引き延ばす作戦を選択しました。

Honda勢では、#34 小暮選手が7周目と一番早いタイミングでピットストップを行いました。次周には#41 カーティケヤン選手と#65 バゲット選手がピットイン。そして#11 伊沢選手は10周目にピットストップを行いました。

ライバル陣営のドライバーが反則スタートでドライブスルーペナルティを受けたことで6番手に浮上していた#16 山本選手は、トップを走るドライバーとそん色のない好タイムを立て続けに記録していましたが、前を行くドライバーを追い越すまでには至らず、序盤戦は駆け引きを続けながら周回を重ねていきました。

レースの折り返し地点となる27周目、Honda勢のトップは引き続き#16 山本選手の6番手で、#10 塚越選手は9番手、#40 野尻選手は10番手、#64 中嶋選手は11番手、#11 伊沢選手は13番手、#41 カーティケヤン選手は14番手、#34 小暮選手は15番手、#65 バゲット選手は18番手となって後半戦を迎えました。

30周目、#16 山本選手がピットストップを行います。ほかの多くの選手がピットストップ時間を短縮しようとしてタイヤ無交換とするか、もしくは2本だけの交換に留めている中、#16 山本選手は後半戦のペースを重視してタイヤを4本とも交換します。それでもチームはわずか11.8秒で作業を終えて#16 山本選手をコースに送り返しました。

レース終盤まで給油を引き延ばした#64 中嶋選手は38周目、#10 塚越選手は42周目、#40 野尻選手は43周目にそれぞれピットストップを行いました。

46周目、それまで11番手を走行していた#10 塚越選手は、瞬間的に電気系がシャットダウンするトラブルに見舞われ、大きくペースダウン。一気に16番手へと順位を落とします。この症状がレースが終了するまで繰り返し発生したため、#10 塚越選手は終盤に向けて苦しい戦いを強いられました。

同じころ、安定したペースで周回を重ねる#16 山本選手は、5番手を走るドライバーを1秒差まで追い詰めていました。さらにペースアップを図った#16 山本選手は47周目の第2ヘアピンでわずかにミスを犯してコースアウト。すぐに態勢を立て直してレースに復帰したものの、ここで7番手へと後退しました。

全車がピットストップを終えた47周目、Honda勢のトップは7番手の#16 山本選手で、これに続くのは#64 中嶋選手の9番手。さらに#40 野尻選手は10番手、#11 伊沢選手は12番手、#41 カーティケヤン選手は13番手、#34 小暮選手は14番手、#10 塚越選手は16番手、#65 バゲット選手は17番手となって走行を続けていました。

結果的にこのままレースはフィニッシュを迎え、#16 山本選手は7位、#64 中嶋選手は9位、#40 野尻選手は10位、#11 伊沢選手は12位、#34 小暮選手は13位、#41 カーティケヤン選手は14位でチェッカーフラッグを受けました。なお、最後まで電気系のトラブルに悩まされていた#10 塚越選手は16番手、クラッチトラブルに苦しむ#65 バゲット選手は17番手でファイナルラップを迎えましたが、ここで#65 バゲット選手が#10 塚越選手をパスし、#65 バゲット選手は16位、#10 塚越選手は17位でフィニッシュしました。

次戦は10月17、18日に、スポーツランドSUGOで開催されます。

コメント

佐伯昌浩|「HR-414E」開発責任者
「山本選手はスタートが完ぺきに決まって順位を上げた一方、越選手はホイールスピンを起こして逆に順位を落としてしまったようです。また、野尻選手もスタートで出遅れているので、各選手が安定したスタートを切るのに役立つことがあれば、引き続きHondaとしてもサポートしていく考えです。また、今回は予選で上位に食い込めなかったことも、苦戦を強いられる理由の1つとなりました。こちらも、チームと一緒になってその改善にあたるつもりです。次戦のSUGOでもこの2点の改善に注力することで上位入賞を目指します」

山本尚貴選手(7位 #16 TEAM 無限)
「スタートをうまく決めることができ、混戦の中をうまくくぐり抜けることができたので、序盤でポジションを3つ上げられました。その後もここ2、3レースの中でもっともいいペースで走れており、ピット戦略もよかったです。そこまでは順調だったのですが、前のライバルを何としても抜きたいと思ってプッシュした結果、フロントタイヤをロックさせてしまい、ポジションを2つ落としてしまいました。結果論になりますが、しっかりとポジションをキープすることも今の僕たちには非常に大切だったかと思います。次戦のSUGOは昨年ポールポジションを獲った場所でもあるので、期待はしています。ただ、昨年のセットがそのまま通用するとは思っていないので、昨年のデータと今年のここまでのデータをすり合わせ、よいと思うセットを持ち込んで勝負したいと思います」

中嶋大祐選手(9位 #64 NAKAJIMA RACING)
「予選(13番手)から考えると、精一杯の結果だったと思います。チームの戦略もよかったですし、マシンもタイヤに優しくて、レース後半にタイヤチェンジしなくてもペースよく走れたので、これより上位には行きようがなかったかと思います。課題は予選での一発の速さというのがはっきりしていますが、今回も細かくセッティングをしたものの、まだライバルには足りていないです。次戦のSUGOでは、自分たちの考えるベストな状況を作り、まずは予選で上位に進出したいです。そうすれば決勝での結果が自ずとついてくると思います」

野尻智紀選手(10位 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
「スタートがうまくいきませんでした。クラッチの噛むポイントをつかめず、練習時にはアジャストできるものの、その後にちょっと悪くなってしまうという症状が出ています。まだ、クラッチの感覚をつかめていません。スタート後は前にマシンがいる状況では自分のペースで走ることができず、前がいなくなったときにプッシュする、という走行を繰り返すことになりました。ただ、それでもトップとのタイム差はあったので、今週は上位を走れる速さを持っていませんでした。次戦のSUGOは昨年優勝している大会なので、昨年の経験と今年取り組んできたことを組み合わせていけば、いいマシンに仕上がると思っています」

決勝

順位 No. ドライバー マシン 周回数 タイム/差
11中嶋一貴トヨタ541:22'53.405
238石浦宏明トヨタ54+0.992
38小林可夢偉トヨタ54+9.329
47平川亮トヨタ54+11.574
519J.P.デ・オリベイラトヨタ54+13.049
63J.ロシタートヨタ54+20.484
 
716山本尚貴Honda54+21.321
964中嶋大祐Honda54+44.637
1040野尻智紀Honda54+58.251
1211伊沢拓也Honda54+1'04.660
1334小暮卓史Honda54+1'05.481
1441ナレイン・カーティケヤンHonda54+1'09.032
16 65 ベルトラン・バゲット Honda 53 +1Lap
17 10 塚越広大 Honda 53 +1Lap

ポイントスタンディング

順位 No. ドライバー マシン 総合ポイント
138石浦宏明トヨタ41
21中嶋一貴トヨタ34
319J.P.デ・オリベイラトヨタ29
42A.ロッテラートヨタ20
58小林可夢偉トヨタ14
640野尻智紀Honda11
 
816山本尚貴Honda9
964中嶋大祐Honda7
1041ナレイン・カーティケヤンHonda6
1411伊沢拓也Honda4
-34小暮卓史Honda
-65ベルトラン・バゲットHonda
-10塚越広大Honda