2016.10.30 スーパーバイク世界選手権 第13戦 カタール カタール
第13戦 カタール

[WSB]最終戦カタール大会でHondaの両ライダーがポイントを獲得。ファン・デル・マークが総合4位、ヘイデンが総合5位でシーズンを終える

第13戦 カタール

[WSS]スミスがシーズン2勝目。ジェイコブセンはランキング4位でシーズン終了

2016年10月29日(土)〜30日(日)・決勝  会場:ロサイル・インターナショナル・サーキット
天候:晴れ   気温:29日/27℃、30日/26℃  コースコンディション:ドライ
観客:5427人(3日間:1万3081人)
WSB レポート

最終戦カタール大会が、10月28日(金)〜30日(日)の3日間、ドーハ郊外のロサイル・インターナショナル・サーキットで開催されました。カタール大会は2005年に初めて開催され、09年まで続きました。その後、4年間はカレンダーから外れましたが、14年に復帰。以来、MotoGP同様、ナイトセッション、ナイトレースで行われています。

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

最終戦を迎えたニッキー・ヘイデン(Honda World Superbike Team)は、前戦スペイン大会のあと、ロードレース世界選手権(WGP)第16戦オーストラリアGPの開催地へ移動。ケガのため欠場したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)の代役として、出場するためでした。そして、代役参戦を果たしたあと、カタール大会を迎えるというハードスケジュールとなりました。

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

それでも、8年ぶりにRepsol Honda Teamの一員としてオーストラリアGPに出場し、予選、決勝と好走をみせたヘイデンは、カタール大会でもモチベーションを高く保ち、気合満点の走りを披露しました。初日のフリー走行は移動の疲れ、マシンの乗り換えの影響か8番手でしたが、2日目のフリー走行で6番手、そして予選では2番手タイムをマークして、今季2度目のフロントローを獲得。第10戦ドイツ大会の3番グリッドを上回る、今季のベストグリッドから決勝に挑むことになりました。

ニッキー・ヘイデンニッキー・ヘイデン

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

勢いそのままに迎えたレース1では、序盤にチャズ・デイビス(ドゥカティ)、ジョナサン・レイ(カワサキ)とともにトップグループに加わり、その後は、シルバン・ギュントーリ(ヤマハ)、トム・サイクス(カワサキ)と3番手争いのグループを形成。今季5度目の表彰台が期待されましたが、タイヤの消耗に苦しみ、僅差の5位でした。

あと一歩で表彰台を逃したヘイデンは、雪辱に挑んだレース2では、ウォームアップで不調となったエンジンを交換。規定数を超えたことから、ピットスタートのペナルティーとなり、最後尾から追い上げることになりました。このレースは、エンジンブローしたマシンによる火災が発生したため、7周を終えた時点で赤旗中断。このときヘイデンは15番手まで追い上げていました。そして、再開した10周のレースで15番グリッドから猛列に追い上げると7位でフィニッシュ。ポイントランキングは5位でシーズを終えました。

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

チームメートのマイケル・ファン・デル・マークは、レースウイークを通じて、コンディションの変化とマイナートラブルに苦戦。思うような結果を残せませんでした。予選は路面とタイヤのマッチングに苦み9番手、決勝レースも9位と11位という結果でした。

ファン・デル・マークは、2014年にスーパースポーツ世界選手権でタイトルを獲得。15年からスーパーバイク世界選手権に参戦しました。また、鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2度の優勝を果たしました。来季はライバルチームに移籍、今大会がHondaでの最後のレースになるため、ベストリザルトを目指していました。今季は6度の表彰台に立ち、総合4位でシーズンを終えました。

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

マイケル・ファン・デル・マークマイケル・ファン・デル・マーク

WSS レポート

今大会が第12戦となるスーパースポーツ世界選手権は、前戦スペイン大会で3位表彰台に立ったカイル・スミス(CIA Landlords Insurance Honda)が今大会も好調で、予選5番手から今季2勝目を達成しました。

オープニングラップは、アイルトン・バドヴィーニ(Gemar Balloons - Team Lorini)、ランディ・クルメンナッハ(カワサキ)、ジュール・クルーゼル(MVアグスタ)に続いて4番手でしたが、2周目にトップに浮上すると、中盤まではクルーゼルと何度も首位の座を奪い合いました。やがて、積極的に前に出るスミスはクルーゼルを突き放し、代わって追い上げてきたケナン・ソフォーグル(カワサキ)とのバトルに。そして最終ラップまで接近戦を繰り広げました。

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

最終的に0.006秒差で抑えきり、スミスは第4戦オランダ大会以来となる2勝目を達成。ランキング5位でシーズンを締めくくりました。

以下、予選9番手から決勝に挑んだパトリック・ジェイコブセン(Honda World Supersport Team)が4位でランキング4位、バドヴィーニが6位でランキングでも6位。大久保光(CIA Landlords Insurance Honda)は、予選17番手から13位でフィニッシュ。デビューシーズンにして6大会でポイントを獲得し、ランキング21位でシーズンを終えました。

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

パトリック・ジェイコブセンパトリック・ジェイコブセン

WSB コメント

ニッキー・ヘイデン(スーパーバイク 5位/7位)
レース1コメント
「スーパーポールセッションでは、とてもいいラップタイムを出せました。とてもうれしいです。そして、いいスタートを切れて、序盤は(チャズ)デイビスや(ジョナサン)レイについていこうとがんばりました。しかし、そこまでのペースはなく、3番手を争うことになりました。次第にタイヤが消耗し、残念ながら5位でフィニッシュ。この結果にはあまり満足していませんが、いいデータがあるので、明日はもっといい結果を出したいです」

レース2コメント
「レース2は、昨日よりも難しい一日になりました。昨日のレース終盤、少し問題が出ていたのですが、それはマシンを少し調整したためだと思っていました。しかし、ウォームアップが始まってすぐに問題が明らかになり、エンジンを換えることになりました。そのためレース2は、ルールで決められた通り、ピットレーンからのスタートになり、最後尾から追い上げました。ポジションを上げていったところ、幸い赤旗中断となり、15番グリッドから10ラップのレースに挑み、7位でフィニッシュしました。ピットレーンからスタートしてのこの結果は、もちろん悪くありません。最終ラップでもポジションをいくつか上げられてよかったです。簡単な日ではありませんでしたが、なんとか生き残りました。チームやすべてのクルー、スポンサー、そして僕を支えてくれたすべての人に感謝しています。来年が今から楽しみです」

マイケル・ファン・デル・マーク(スーパーバイク 9位/11位)
レース1コメント
「FP3ではあまりいいインフォメーションを得られませんでした。太陽が出ていて、夜との気温差が非常に大きかったからです。スーパーポール1では、序盤にミスをしてしまいましたが、最後にとてもいいアタックができて、なんとかスーパーポール2へ進めました。ただ、予選タイヤの感触が思ったよりよくなく、9番グリッドとなりました。レースタイヤでのペースには満足していますが、スタートでかなりポジションを落としてしまい、追い上げるのに苦労しました。本当に残念です」

レース2コメント
「レース2は、とてもいいスタートが切れましたが、1コーナーで後ろから当てられ危ない瞬間がありました。そのためまた後方に下がってしまい、苦戦しました。赤旗後はマシンのセットアップを少し変えて、逃げきれるようにしました。でも、新品タイヤでいいグリップをつかむのに苦戦しました。かなり前進できたと思っていただけに、とてもフラストレーションがたまりました。とにかく、今日はあまりうまくいきませんでした。もちろんもっといい結果でHondaとの仕事を終えたかったです。チャンピオンシップで4位になれたことはすばらしいです。一生懸命がんばってくれたみんなに感謝しています。今年の仕事にはとても満足しています」


WSS コメント

カイル・スミス(スーパースポーツ 優勝)
「レースウイークを通してペースはよかったです。昨年もここで優勝し、ファステストのラップタイムも出しました。そのため、このサーキットと相性がとてもいいことは分かっていました。ここ数戦、マシンのフィーリングも自信も、かなり上がっていました。いい走りができると分かっていて、それだけにグリッドではナーバスになっていました。その上、ケナン(ソフォーグル)や(ジュール)クルーゼル、(パトリック)ジェイコブセンたちに勝つのは簡単なことではありませんでした。できる限りプッシュして、一切ミスをしないようにする必要がありました。とにかく集中して、少しギャップを作りましたが、ケナンに追いつかれました。最終ラップは一生懸命走って最終コーナーでアタック。わずかなマージンで勝ちました。優勝できてとてもうれしいです。チームに感謝したいです」

パトリック・ジェイコブセン(スーパースポーツ 4位)
「今日はベストを尽くしました。チームはとてもいい仕事をしてくれました。4位は最大限の努力をした結果です。最初はトップグループについていこうとしましたが、そこまでのペースがありませんでした。もしくは思うようにプッシュできるほどの感触がなかったです。チャンピオンシップで2位になれず残念ですが、チームやHonda、このような機会を与えてくれたすべての人たちと、彼らの仕事に感謝したいです」

大久保光(スーパースポーツ 13位)
「13位でした。今年は納得できるレースがシーズンを通じてできず、悔しい結果に終わりました。しかし、いろいろ学ぶことも多く、来年はそれを生かしたいです。とにかく、来年に向けてたくさんの課題ができました。それを一つひとつ克服していきたいです。チームのスタッフとHondaを始めとする応援してくれたスポンサー、そしていつも応援してくださるファンの皆さまに感謝したいです。来年も応援よろしくお願いします。本当にありがとうございました」

WSB リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17C.デイビスドゥカティ1733'32.214
21J.レイカワサキ17+3.904
350S.ギュントーリヤマハ17+10.498
466T.サイクスカワサキ17+12.606
569ニッキー・ヘイデンHonda17+12.766
612X.フォレスドゥカティ17+17.879
960マイケル・ファン・デル・マークHonda17+20.882
スーパーバイク(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17C.デイビスドゥカティ1019'38.203
266T.サイクスカワサキ10+5.855
31J.レイカワサキ10+6.376
450S.ギュントーリヤマハ10+8.493
591L.ハスラムカワサキ10+11.862
681J.トーレスBMW10+12.232
769ニッキー・ヘイデンHonda10+13.599
1160マイケル・ファン・デル・マークHonda10+15.169
WSS リザルト
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1111カイル・スミスHonda1530'51.533
21K.ソフォーグルカワサキ15+0.006
316J.クルーゼルMVアグスタ15+2.164
42パトリック・ジェイコブセンHonda15+7.519
521R.クルメンナッハカワサキ15+8.843
686アイルトン・バドヴィーニHonda15+9.324
871クリストファー・ベルグマンHonda15+18.278
1378大久保光Honda15+38.781
1635ステファン・ヒルHonda15+48.742
RT64フェデリコ・カリカスロHonda14+1Lap
RT80ハビエル・ピンサチュHonda0 -
WSB ポイントランキング
ライダー
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-11J.レイカワサキ498
-266T.サイクスカワサキ447
-37C.デイビスドゥカティ445
-460マイケル・ファン・デル・マークHonda267
-569ニッキー・ヘイデンHonda248
681J.トーレスBMW213

ランキング詳細

マニュファクチャラー
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
-1カワサキ582
-2ドゥカティ517
-3Honda342
-4BMW234
-5ヤマハ225
-6アプリリア194
-7MVアグスタ168

ランキング詳細

WSS ポイントランキング
ライダー(スーパースポーツ)
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-11K.ソフォーグルカワサキ216
216J.クルーゼルMVアグスタ142
321R.クルメンナッハカワサキ140
-42パトリック・ジェイコブセンHonda135
-5111カイル・スミスHonda125
686アイルトン・バドヴィーニHonda86
964フェデリコ・カリカスロHonda75
-2071クリストファー・ベルグマンHonda30
2178大久保光Honda19
2219ケビン・ヴァールHonda17
2868グレン・スコットHonda7
2980ハビエル・ピンサチュHonda6
3648アレックス・フィリスHonda2

ランキング詳細

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
-1カワサキ264
-2Honda221
-3MVアグスタ203
-4ヤマハ92
-5トライアンフ33
-6スズキ5

ランキング詳細

WSB

ニッキー・ヘイデン

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マイケル・ファン・デル・マーク

マイケル・ファン・デル・マーク

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WSS

パトリック・ジェイコブセン

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