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いろいろなスポーツカーに乗ってきましたが、S2000は、僕のなかでは最高のスポーツカーだと断言できます。ボディや足回りの剛性、ハンドリングのレスポンス、トラクションの掛かり方など、すべてがいい。名車というにふさわしいクルマだと思います。
クルマの状態をドライバーが把握しやすく、コントロール性に優れているため、ドライバーが腕を磨くクルマとしても最高です。
長年、ドライビング・ミーティングに携わっていますが、とてもたくさんの方がS2000でスポーツドライビングの楽しさを満喫しながら、スキルアップされていきました。S2000のような優れたクルマに乗り、クローズされた安全な場所でドライビングすることは、単に趣味として楽しいだけでなく、セーフティドライビングにもつながります。HondaがS2000でマニュアルトランスミッションにこだわったのも、クルマと対話するドライビングの楽しさを、多くの人に感じてもらいたいというメッセージだと感じています。
S2000は、「Sシリーズ」以来、FF車をつくり続けてきたHondaの歴史のなかに、新しい遺伝子を創造したクルマだとも思います。それが、現時点でなくなるのは寂しい気もしますが、Hondaのことですから、僕らが想像もし得ない新しい遺伝子を持ったスポーツカーを今後生みだしてくれることでしょう。ぜひ、その「何か」に期待したいですね。
僕としては、初代モデルのやんちゃさが好きで、「そのテイストを持ったまま進化してほしかったな」という気持ちもありましたが、より多くの人が楽しめるスポーツカーとして、まさに「深化」を続け、完成の域に到達したのではと感じています。
1987年から全日本ツーリングカー選手権2年連続チャンピオン。1988年よりF3000に参戦、全日本スポーツプロトタイプカー選手権でチャンピオン獲得。1991年からJTCCでシビックに乗り3年連続チャンピオン。1994年からNSXで2年連続ル・マンに出場。2000年、デビューしたてのインテグラTYPE Rで十勝24時間レースを闘い1-2フィニッシュした。Hondaドライビング・ミーティングの特別講師を務める。現在はレーシングチームのアドバイザーなど、多方面で幅広く活躍している。