A.P. HONDA RACING THAILANDが4位、ゲズンハイト&CLUBモトラボEJが5位、オートライフハノ & ADFが6位でフィニッシュ

A.P. HONDA RACING THAILANDが4位、ゲズンハイト&CLUBモトラボEJが5位、オートライフハノ & ADFが6位でフィニッシュ

鈴鹿4時間耐久ロードレース(鈴鹿4耐)は、1980年に始まり、鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)決勝の前日に行われる新人ライダーの登竜門として、注目を集めてきました。近年はアジア圏のライダーたち多く参加し勝利を挙げていることもあり、人気の広がりをみせています。多くのライダーの参加を促すために、ライセンス制度は国内ライセンスに相当するものを所持する日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)が認めたライダーに関して参戦を許されていましたが、今年からMFJの国内ライセンスライダーだけでなく、MFJ国際ライセンス、FIMライセンスを持つ海外ライダーも参加できるようになり、大会のレベルは確実に高くなり、バラエティーに富んだライダーが参戦するようになりました。

A.P. HONDA RACING THAILAND

Astra Honda Racing Team

予選は、昨年までは2人のライダーの合算タイムでポジションを決めていましたが、今年は、それぞれのベストタイムの平均でグリッドが決まることになりました。CBR600RR勢は2番手に河井匠/長谷川修大のクラブ鈴鹿レーシング with 匠、4番手にレーザー・ダニカ・アーレンズ/アーウィン・サンジャヤのAstra Honda Racing Team、5番手にヴォラポン・マラフアン/ムクラダ・サラプーチのA.P. HONDA RACING THAILAND、7番手に村瀬豊/島崎一臣のifレーシング&モトテックRS、12番手に増田雄基/川口篤史のゲズンハイト&CLUBモトラボEJ、15番手に小屋原俊/二階堂慎二のHKC&IMT Racing、19番手に女性ペアとして注目を集める17歳の高校生ライダー平野ルナ/18歳の小椋華恋のENDLESS TEAM SHANTIが付けました。

午前9時のスタート直前に強い雨が降りレースディレイ、9時30分スタートとなり、4時間耐久ロードレースは3時間30分で争われることになりました。雨が上がり、路面はウエットではありますが、乾いている部分もあり、タイヤ選択に悩む状況でした。多くのチームはレインタイヤを選び、ドライタイヤを選んだのは少数という状態でスタートが切られました。スタート直後にホームコース上で転倒車が出ますが、レースは続行。アーレンズが好スタートを切り、トップでオープニングラップをクリア。3番手争いを河井、マラフアンが繰り広げます。3ラップ目にはアーレンズ、河井のオーダーで周回を重ねます。

10ラップ目にはアーレンズの背後にアヌパプ(ヤマハ)が迫り、その差0.2の接近戦。3番手に河井が続きます。路面が乾いてくると、ドライタイヤを選択したライダーたちの猛攻が始まります。その直後、マラフアンが急遽ピットインしてドライタイヤへの交換を要求。チームは急遽タイヤ交換を行い、3分17秒のピットストップでコースに復帰します。鈴鹿4耐は予選、決勝とそれぞれタイヤを1セットしか使えないレギュレーションのため、4時間を1セットで走り切ります。タイヤ交換を想定していないチームも多く、タイヤ交換に時間がかかってしまうのです。

12ラップ目にアヌパプがトップに立ち、アーレンズは2番手となります。路面状況の変化から、大きな順位の変動がみられるようになり、ピットインが相次ぎます。アーレンズもピットインしタイヤ交換を行ないます。

1時間が経過すると、コースはドライコンディションになりました。ピットインが行われてライダーが交代すると、4番手にサンジャヤが浮上します。5番手にサラプーチ、6番手に長谷川、9番手に増田が付けます。

Gesundheit & CLUB MotoLab EJ

Gesundheit & CLUB MotoLab EJ

2時間が経過し残り1時間32分の時点で、転倒車がコース上に残りセーフティーカーが入ります。残り1時間16分で赤旗が解除され、戦いが再開されました。

55ラップ目、アーレンズは首位から13秒930差で首位を追いかけます。5番手マラフアン、6番手河井も追走し、女性ペアのENDLESS TEAM SHANTIは14番手まで浮上してきました。残り1時間となり最後のピットインが始まります。4番手アーレンズ、5番手マラフアン、6番手河井が続きます。

71ラップ目、、サンジャヤは3番手となります。追い上げるピラポン(ヤマハ)とサンジャヤは2番手争いを繰り広げながら、トップに迫ります。5番手サラプーチ、6番手長谷川、7番手増田、8番手新井生哲(オートライフハノ & ADF)が続きます。

ラストラップに突入すると。ピラポンがトップでチェッカーを受け、Yamaha Thailand Racing Teamが優勝を飾りました。アーレンズ/サンジャヤ(Astra Honda Racing Team)が3番手でフィニッシュしましたが、黄旗区間の追越が原因でチェッカー後に2周減算となり7位となりました。4位はマラフアン/サラプーチ(A.P. HONDA RACING THAILAND)、5位は増田/川口(ゲズンハイト&CLUBモトラボEJ)、6位は羽野/新井(オートライフハノ & ADF)、7位はアーレンズ/サンジャヤ(Astra Honda Racing Team)。平野/小椋(ENDLESS TEAM SHANTI)は最終ラップまで攻防を繰り広げフィニッシュ、上位の降格ペナルティーもあり14位になりました。

Autolife Hano & ADF

Autolife Hano & ADF

ヴォラポン・マラフアン(A.P. HONDA RACING THAILAND)
「まず、レースを無事に走りきることができてよかったですし、5位以内という目標も達成できました。もう一つのよかった点は、はるばるタイから鈴鹿サーキットまで来てくれた、たくさんの観客の声援に応えることができたことです。今日は、レース直前に雨が降り、ウエットタイヤを選択するというミスをしてしまいました。ドライタイヤを選んでいたら、もっと順位は上げられたと思います。それでも、A.P. Hondaとしての目標を達成できてよかったです。今年得られたデータを生かし、来年につなげていきたいと思います」

ムクラダ・サラプーチ(A.P. HONDA RACING THAILAND)
「初めてのレースでこのような順位となったことは本当にうれしいです。レース中にはいろいろなことがありましたが、最終的には無事に完走できてよかったです。このような機会を与えてくれたA.P. Hondaに感謝しています。これまでのサポートを通じて私が得てきたこと、成長してきたことを最大限に発揮して、思った通りの結果につなげることができました」

羽野慎一(#13 オートライフハノ & ADF)
「私たちのチームのCBR600RRは旧型のサンナナ(PC37型)ですが、ヨンマル(現行モデルのPC40)と一緒に走っても、勝てる自信はありました。なぜなら、チーム力があったからです。この結果が残せたのは、すばらしい作戦のおかげでした。スタートしてからの第1スティントは、周りがピットインする中でレインタイヤのまま15周も粘り、タイヤはズルズルでした。とにかくひたすら我慢して、もう限界ってところでピットイン。だから3回ピットの4スティントで最後まで走りきれたのです。ほかのチームはピットインしてレインからスリックに履き替えるのが早かったですが、私たちのチームは1回ピットインが少なくできました。結果は最高です!」

新井生哲(#13 オートライフハノ & ADF)
「今回、このチームで走った理由は、羽野くんから熱烈なオファーをいただいたからです。約2年ぶりにバイク乗りました。それもなんと初乗りがレースウイーク初日、7月27日木曜日の特スポ(特別スポーツ走行)ですよ。それでもチームにも羽野くんにも迷惑をかけながらなんとか、どうにか走って生き残れました。天国にいる仲間のおかげだと思っています。古いマシンでもまだまだやれます。 6位入賞ですからね、すごいですよ。20番グリットからのスタートで6位入賞、チャレンジし続けました」

川口篤史(#46 ゲズンハイト&CLUBモトラボEJ)
「とてもうれしいです。今回は、速い国際チームがいたので、クラス3位を目指していたのですが、うまく流れを引き寄せられました。こんなにいい結果が出るとは思っていませんでした。スタートがディレイとなり、その分レース時間も短くなってしまったので、急きょ戦略を練り直したのですが、それがうまくいきました。途中でセーフティカーが入ったり、路面状況が変わったりと、イレギュラーな出来事が多かったのですが、経験豊富なチームが臨機応変に対応して的確な指示を出してくれました。また上位を目指してがんばります」

増田雄基(#46 ゲズンハイト&CLUBモトラボEJ)
「表彰台に乗れるとは思っていなかったので、(クラス優勝で表彰台に上がれて)とてもうれしいです。昨年まで筑波サーキットでNSR250のレースをしていて、今年の3月からCBR60ORRに乗り始めたので、まさかの結果に驚いています。もちろん、鈴鹿を走った経験もそれまではありませんでした。でも、チームや経験豊富なチームメートに助けられ、本当に感謝しています。CBR600RRでなければ、この結果にはならなかったかもしれません。乗り換えがスムーズにいったのも、チームが作ったこのバイクのおかげです。ありがとうございました!」

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