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鈴鹿8耐 TOP10 トライアル レポート
2014年7月26日(土) 会場:三重県・鈴鹿サーキット 天候:晴れ 気温:31.4℃ 観客:2万8000人
7月26日(土)、27日(日)に決勝が行われる真夏の祭典「2014 FIM世界耐久選手権シリーズ第2戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第37回大会」(以下、鈴鹿8耐)の、予選上位10チームによるトップ10トライアルが行われました。
トップ10トライアルは、各チームが1周のタイムを競うもので、コース上は常に一人しか走りません。そのため、ファンはライダーのライディングをじっくりと見ることができます。
午後2時15分から45分間のフリー走行を終え、午後3時20分からトップ10トライアルが始まりました。参加するのは、予選において、チームでトップと2番手タイムを記録したライダーであり、まず、10番手から6番手のチームが予選の順位とは逆にアタックしていきます。
予選10番手タイムの#104 山口辰也/國川浩道/小林龍太(TOHO Racing with MORIWAKI)からスタートとなり、國川が最初のライダーとしてアタックを開始。2分11秒600を記録します。続いて9番手の#12 ケビン・シュワンツ/辻本聡/青木宣篤(スズキ)は、シュワンツが走行して2分10秒172を記録し、トップとなりました。次は、#25 安田毅史/日浦大治朗/森井威綱(Honda鈴鹿レーシングチーム)の安田が走行しますが、ダンロップコーナーでリアが振られてしまい2分11秒497。#111 ジュリアン・ダ・コスタ/セバスティアン・ジンバート/フレディ・フォレイ(HONDA ENDURANCE RACING)はダ・コスタが走行し、2分9秒891でトップタイムをマークしました。
そして#11 秋吉耕佑/ジョナサン・レイ/ロレンツォ・ザネッテイ(F.C.C. TSR Honda)の秋吉が登場。2分8秒947を記録してトップに躍り出ます。このタイムを超えるべく、#104 山口がアタックしますが、2分9秒383で2番手止まり。#12 青木が挑むも、2分9秒775で3番手。次に出走した#25 日浦は2分8秒976で秋吉のタイムに肉薄し、2番手につけます。#111 ジンバートは2分9秒224で、#12 青木のタイムを抜いて3番手となりました。そして、6番手までのチームで最後に登場したのは#11 レイ。秋吉のタイムをセクター1でコンマ5秒縮めると、コーナーをクリアするたびに1秒、1秒5と縮めていき、2分7秒398で堂々のトップタイムをマークしました。
その後は、予選のトップから5番手までのチームによるアタックが行われました。まず、#17 加賀山就臣/芳賀紀行/ドミニク・エージャーター(スズキ)が挑戦。エージャーターは2分8秒483で2番手タイムをマークしました。予選4番手の#34 津田拓也/ジョシュ・ウォーターズ/ランディ・デ・ピュニエ(スズキ)は、デ・ピュニエがアタックし、2分8秒647で3番手となります。13年ぶりの鈴鹿8耐への復帰で話題を呼んだカワサキは、#87 柳川明/渡辺一樹/藤原克昭のラインナップで、柳川が2分9秒084で5番手。予選2番手の#07 中須賀克行/ブロック・パークス/ジョシュ・ブルックス(ヤマハ)は、ブルックスが挑み、2分9秒408で8番手でした。そして、予選でトップタイムをマークした#634 高橋巧/マイケル・ファン・デル・マーク/レオン・ハスラム(MuSASHi RT HARC-PRO)は高橋が登場し、2分8秒161で2番手となりました。
第2ライダーによる走行は、まずは#17 加賀山がコースイン、2分9秒399でタイムの更新はならず。続く#34 津田が2分6秒703で#11 レイのタイムを上回ってトップに浮上。#87 渡辺は2分7秒752で3番手に。過去に2度、鈴鹿8耐のポールポジション(PP)を獲得している#07 中須賀は、2分7秒094で、トップの#34 津田のタイムには届きませんでした。そして、最後の走者である#634 ファン・デル・マークは、2分7秒827で5番手となりました。選ばれし20人の走行が終わり、PPは#34 津田が獲得しました。2番手が#07 中須賀、3番手が#11 レイ、4番手が#87 渡辺、5番手が#634ファン・デル・マーク、6番手が#17 エージャーター、7番手が#25 日浦、8番手が#111 ジンバート、9番手が#104 山口、10番手が#12 青木となり、決勝グリッドが決まりました。
秋吉耕佑(3番手)|#11 F.C.C. TSR Honda
「今日は、ジョナサン(レイ)が速かったです。いいサポートができたと思っています。彼はテストができなかったので、いい走りのイメージを作れたと思っています。明日の天候が分かりませんので、それに向けていろいろ試行錯誤しています。レースをリードしていけるのかどうかは、明日になってみないと分からない状況です」
ジョナサン・レイ(3番手)|#11 F.C.C. TSR Honda
「事前にテストができなかったので、いいペースをつかむのに時間がかかりました。難しい2日間でした。マシンは、エンジンやセッティングが2シーズン、それほど変わっていなかったため助かりました。秋吉選手とはセッティングやスピード感が似ているため、この調子でいけばがんばることができます。明日の決勝は、秋吉選手と2人で戦っていく予定です。厳しい状況ですが、ミスをしないようにしてがんばっていきたいです」
ロレンツォ・ザネッティ(3番手)|#11 F.C.C. TSR Honda
「自分は応援に回ります。何ラップか走ることができましたし、チームが2名体制で戦うと決めたため、それに合わせて万全の準備をしておきます。明日は、秋吉選手とジョナサン選手にがんばってほしいです」
藤井正和|#11 F.C.C. TSR Honda 監督
「木曜日から走行していますが、うまくまとまってきた実感があります。ジョニー(レイ)にとっては、異なる環境での調整が大変だと思いますが、世界で戦う男だけあって、走れば走るほど調子を上げています。私たちは、優勝するために集まっているチームです。ベストな状態で臨み、今年はなにがあっても勝ちにいきます」
高橋巧(5番手)|#634 MuSASHi RT HARC-PRO
「Qタイヤ(予選専用タイヤ)を履いてタイムアップを狙いましたが、うまくいきませんでした。これまでQタイヤを履く機会がなく、そのタイヤとマシンのマッチングを詰められなかったことが、僕もマイケルも、タイムアップができなかった要因だと思っています。ライダーとして、自分をアピールできる機会ですので、速さを見せることができなかったのは残念ですが、大事なのは決勝です。そこへ向けての3人のバランスは、納得できるレベルに達していると思いますので、2連覇できるようにがんばります」
マイケル・ファン・デル・マーク(5番手)|#634 MuSASHi RT HARC-PRO
「Qタイヤを履き、ポールポジションを目指してコースインしましたが、うまくまとめることができませんでした。緊張もプレッシャーもなく、リラックスして挑めたのですが、トップタイムを出せず残念です。みんなが期待してくれていたのに、応えられませんでした。でも、トップ10トライアルのタイムは、決勝にとって重要なものではないため、決勝ではチームと力を合わせて、また、表彰台の真ん中に立ちたいと思います」
レオン・ハスラム(5番手)|#634 MuSASHi RT HARC-PRO
「トップ10トライアルを走る2人を応援していました。トップになれたら最高でしたが、鈴鹿8耐には一発のタイムは必要ありません。決勝に向けて、スタッフと一緒にピットワークの練習をしました。ピットワークのタイムではポールポジションだと思います。しっかり7回のピットワークをこなし、みんなの力を合わせて優勝したいです。今年、また表彰台の真ん中に立つことができたら格別です」
本田重樹|#634 MuSASHi RT HARC-PRO 監督
「予選の組み立てや数値など、目標通りで満足しています。トップ10トライアルでポールポジションを獲得できなかったことは残念ですが、計時予選では暫定ポールが取れましたし、決勝に向けたマシンの仕上がりもいいです。レースでは、いい流れを作りたいです」
日浦大治朗(7番手)|#25 Honda鈴鹿レーシングチーム
「全日本ロードレース選手権の第4戦SUGO大会で初めて優勝できたのですが、『タナボタ』と言う人もいたので、速さを証明したかったです。少しはいいところを見せられたかと思うと、うれしいです。本当は秋吉さんのタイムを抜ければ、もっとよかったのですが。昨年の鈴鹿8耐は、安田(毅史)さんに頼りっきりでしたが、今年は自分の方がタイムを出すことができました。決勝では6位以内を目指して、一生懸命に走ります」
安田毅史(7番手)|#25 Honda鈴鹿レーシングチーム
「タイムを出すのは大治朗に任せていましたので、いいパフォーマンスを見せてくれたと思います。自分もがんばったのですが、ちょっとミスをしてしまい、タイムアップできませんでした。マシンはスタッフがしっかり仕上げてくれています。あとは自分たちが、このいい流れを崩さないようにがんばるだけです」
國川浩道(9番手)|#104 TOHO Racing with MORIWAKI
「決勝に向けて試したいセッティングがあったため、それでトップ10トライアルに出ました。初めてのトップ10トライアルでしたので、さすがに緊張しましたが、ワクワクもして、ライダーとしてはとても楽しめました。走行は2コーナーでハイサイド、転倒は免れましたが、あれで流れをつかむことができず、スプーンの立ち上がりで振られたりと、タイムアップできなかったのが残念です。今度は、気持ちの作り方を、もっと考えて挑みたいです。チーム的には、セッティングを確認できたのでよかったです。明日は、皆で力を合わせて上位を目指します」
山口辰也(9番手)|#104 TOHO Racing with MORIWAKI
「決勝に向けてのセッティングを試す機会でもありましたが、ライダーとしてはタイムを出したいという気持ちが大きく、気負いすぎました。決勝に向けて見えてきたこともあります。決勝で3人が気持ちよく走りきれるように、ギリギリまで考えていきたいと思っています」
順位 | No. | チーム/ライダー | マシン | タイム |
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1 | 34 | ヨシムラ スズキ シェル アドバンス レーシング チーム 津田拓也/J.ウォーターズ/R.デ・ピュニエ | スズキ | 2'06.703 |
2 | 07 | MONSTER ENERGY YAMAHA with YSP 中須賀克行/B.パークス/J.ブルックス | ヤマハ | 2'07.094 |
3 | 11 | F.C.C. TSR Honda 秋吉耕佑/ジョナサン・レイ/ロレンツォ・ザネッティ | Honda | 2'07.398 |
4 | 87 | Team GREEN 柳川明/渡辺一樹/藤原克昭 | カワサキ | 2'07.752 |
5 | 634 | MuSASHi RT HARC-PRO 高橋巧/レオン・ハスラム/マイケル・ファン・デル・マーク | Honda | 2'07.827 |
6 | 17 | Team KAGAYAMA & Verity 加賀山就臣/芳賀紀行/D.エージャーター | スズキ | 2'08.483 |
7 | 25 | Honda鈴鹿レーシングチーム 安田毅史/日浦大治朗/森井威綱 | Honda | 2'08.976 |
8 | 111 | HONDA ENDURANCE RACING ジュリアン・ダ・コスタ/セバスティアン・ジンバート/フレディ・フォレイ | Honda | 2'09.224 |
9 | 104 | TOHO Racing with MORIWAKI 山口辰也/國川浩道/小林龍太 | Honda | 2'09.383 |
10 | 12 | レジェンド オブ ヨシムラ スズキ シェル アドバンス レーシング チーム K.シュワンツ/辻本聡/青木宣篤 | スズキ | 2'09.775 |