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鈴鹿8時間耐久ロードレース

第1回公開合同テストレポート

2013年6月6日(木)  会場:三重県・鈴鹿サーキット  天候:曇り

Honda Team Asiaからアズラン・シャー・カマルザマン/玉田誠が参戦に向けて始動
アズランは負傷、玉田は4番手タイムを記録。Honda鈴鹿レーシングチームの安田毅史/北口浩二/日浦大治朗も5番手と躍進

7月28日(日)に決勝が行われる真夏の祭典「2013 FIM世界耐久選手権シリーズ第2戦 "コカ・コーラ ゼロ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第36回大会」(以下、鈴鹿8耐)に向けての第1回公開合同テストが、6月6日(木)に鈴鹿サーキットで行われました。

  • 玉田誠玉田誠
  • 玉田誠玉田誠
  • 玉田誠玉田誠
  • アズラン・シャー・カマルザマンアズラン・シャー・カマルザマン
  • Honda鈴鹿レーシングチームHonda鈴鹿レーシングチーム
  • Honda鈴鹿レーシングチームHonda鈴鹿レーシングチーム
  • Team ホンダ学園Team ホンダ学園
  • Honda 緑陽会 熊本レーシングHonda 緑陽会 熊本レーシング
  • Honda向陽会ドリーム レーシングチームHonda向陽会ドリーム レーシングチーム
  • Honda 浜松エスカルゴ&PGR&ホンダ学園関東Honda 浜松エスカルゴ&PGR&ホンダ学園関東
  • DOGFISH オーテック・スズカDOGFISH オーテック・スズカ
  • Honda EG レーシングHonda EG レーシング

出走台数は61台。当日は、鈴鹿8耐の舞台を目指すチームとライダーが集まりました。その中で、Honda Team Asiaからアズラン・シャー・カマルザマン/玉田誠、Honda鈴鹿レーシングチームから安田毅史/北口浩二/日浦大治朗が参加。ほかにも、スズキからケビン・シュワンツと参戦する加賀山就臣/芳賀紀行や津田拓也/青木宣篤、カワサキからは出口修/芹沢太麻樹/井筒仁康、BMWからは酒井大作/辻村猛/武石伸也、KTMから浜口喜博なども参加しました。

セッションは3回に分けて行われ、セッション1は午前9時30分から11時まで、セッション2は午後1時から2時30分まで、セッション3は午後3時から5時までで走行が行われました。セッション1の開始早々、アズランが転倒し左ヒザを強打。赤旗が提示されてセッションが一時中断されました。アズランは大事をとって今回の走行をキャンセルし、病院で診察を受けましたが、骨に異常はなくじん帯を少し伸ばしただけと診断されました。

この結果、Honda Team Asiaは玉田が一人で走行テストをこなすことになりました。玉田には昨年の鈴鹿8耐で使用されたマシンが用意されていました。玉田はセッション1から2分9秒435へとタイムアップ、2番手へと躍進します。セッション2では各部分の確認作業をしながらも、2分10秒274を記録して4番手につけます。最終となったセッション3では2分9秒407とタイムアップして4番手タイムとなり、総合でも4番手に食い込みました。玉田は80ラップ近い周回を一人でこなし、ロングランも行う充実したテストとなりました。

また、Honda鈴鹿レーシングチームは安田がセッション1で5番手、セッション2で3番手、セッション3で5番手となり、総合でも2分9秒526と5番手タイムを記録し、チームの要として大躍進しました。昨年もチームメートだった北口は2分12秒台と自己ベストを更新することはできませんでしたが、タイム更新のチャンスを赤旗やトラブルで逃してしまったこともあり、本来の力を出せませんでした。新たに加わった日浦は、Team NOBBYでルーキーズカップなどに参加して活躍したライダーです。今年から鈴鹿製作所に就職し、Honda鈴鹿レーシングチームに所属して、鈴鹿8耐出場のチャンスをつかみました。鈴鹿のファン感謝デーで初めて大排気量マシンにまたがり、今回が2度目でしたが、2分10秒台を記録し、早くも非凡さをみせました。Honda鈴鹿レーシングチームもHonda Team Asia同様、上位進出を期待されるチームです。

総合順位ではスズキの津田、青木が1番手、2番手。注目された加賀山/芳賀が3番手となりました。BMWの酒井は6番手、カワサキの出口が8番手、KTMの浜口は55番手タイムを記録しました。次回の合同テストは7月3日(水)、4日(木)に予定されています。

コメント

玉田誠 (Honda Team Asia) 「今年はアジアロードレース選手権に参戦していることもあり、これまでのように年に一度のレースが鈴鹿8耐というスタンスではないことが大きく違います。マシンに求めるレベルが、ライダーとして高くなっていると感じました。乗り始めてすぐに(2分)9秒台に入れることができたのは、自分でもうれしい驚きでした。今回のテストでアズランがケガをしてしまったことは残念ですが、アズランの成長を一番感じているのは、きっと自分だろうと思います。(全日本ロードレース選手権第2戦)オートポリスにスポット参戦したアズランを見て実感しましたが、アズランは驚くほど速くなっています。昨年の鈴鹿8耐より確実に上を目指せるはずです。まだ、もう一人のライダーが決まっていませんが、2人でも3人でも問題がないように準備していきたいと思っています。次回のテストでは、さらにマシンを仕上げられるようにがんばり、皆さんの期待に応えたいと強く思っています」

安田毅史 (Honda鈴鹿レーシングチーム)「目指すのは最強のプライベーターです。久しぶりに多くの時間を走行できたので充実感が大きいです。北口さんは昨年に引き続きのコンビですが、新たに若手の日浦が加わり、チームが若返っています。日浦の成長を手助けできたらとチームの皆が願っています。今回はステムまわりに新しいパーツを組み込んでの走行でした。本当は(2分)8秒台を狙っていましたので、そこに届かなかったのは残念ですが、きっとタイムアップできると思いますので、次を楽しみにしています」

北口浩二 (Honda鈴鹿レーシングチーム) 「鈴鹿8耐参戦は9度目になります。これまでの経験を生かして挑みたいと思っています。自己ベストを狙っていましたので、届かずに残念ですが、タイミングがうまく合わなかったこともあり、次回へと持ち越します。今年は鈴鹿サンデーロードレースに参戦するなど、自分のスキルを上げる努力をして、目標を高く持って、がんばりたいと思っています」

日浦大治朗 (Honda鈴鹿レーシングチーム) 「今年高校を卒業して鈴鹿製作所に就職、鈴鹿レーシングに入ることができました。Team NOBBYでお世話になってレース活動をしていましたが、一時はレースの道を断念しました。しかし、もう一度チャンスがあればと考えるようになりました。仕事をしながらのレースは大変ですが、とても充実しています。一緒に働く仲間や先輩たちの応援があってレースができています。そのことに感謝して、がんばりたいと思います。鈴鹿レーシングでレースができて、本当にうれしいです。こんなに楽しく走るのは初めてです。皆の期待に応えられるようにがんばりたいです。次は、もっといいタイムを出せるようにします」