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第29回 本田宗一郎杯 Hondaエコノパワー燃費競技全国大会

  • 決勝

グループIVの一般クラスに参加した「チームファイアボール」が2,474.742km/リッターの今大会最高記録で本田宗一郎杯を獲得

2009年10月11日(日)
決勝
大会名:第29回 本田宗一郎杯 Hondaエコノパワー燃費競技全国大会
会場:ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)
主催:本田技研工業株式会社
協力:(社)全国工業高等学校長協会、高等専門学校連合会、日本私立中学高等学校連合会、茂木町、茂木町教育委員会
天候:晴れ
気温:11.5℃(午前7時00分時点)
燃料密度:0.7444(午前7時00分時点)

“Hondaエコノパワー燃費競技全国大会”は、1リッターのガソリンで何km走ることができるか、燃費の限界にチャレンジする競技会。参加チーム各々が、創造力を駆使して挑戦する知的なモータースポーツとして、1981年に第1回大会が鈴鹿サーキットで開催された。以来、全国各地の中学校や高等学校、高専、専門学校、大学といった学生や、社会人のチームが毎年多数参加している。

今年で29回目を迎えるこの大会は、地球環境保全への関心がますます高まる中、わずか一滴のガソリンも無駄にしない体験を通じて、限りある資源の大切さを体感し、またさまざまな問題や課題を創意工夫とチャレンジ精神、チームワークで克服していく貴重な研さんの機会として、広く社会に認知されている。

今年の第29回大会は、創意工夫に満ちた総台数445台がエントリーし、各クラスで熱戦が繰り広げられた。海外からは、タイ、中国の2カ国から昨年の大会に比べ1チーム増加の4チームがニューチャレンジクラスなどに参加した。

競技は、ツインリンクもてぎのスーパースピードウェイのオーバルコースを、規定時間内に平均速度25km/h以上で7周(2人乗りクラス、市販車クラスは3周)走行後、ガソリンの消費量を計測して燃費を算出する。参加車両の搭載エンジンは、スーパーカブなどに搭載されているHonda 4ストローク50ccがベースとなっている(ニューチャレンジクラスのみHonda 4ストローク50cc以上150cc以下)。

グループIの中学校クラスは、長野県から参加した篠ノ井西中学校の「Creation▽」が5連覇を達成。昨年の記録1,049.308km/リッターを大幅に上回る1,084.487km/リッターの好記録を樹立。篠ノ井西中学校の各チームは、他に3位、4位、6位と上位を占めている。初参加で女性4名の「松本市清水中DREAMGIRLS」は、健闘して15位完走を果たした。

また、エントリー台数が最も多く激戦が繰り広げられたグループIIの高等学校クラスは、地元栃木県から参加の「栃木県立矢板高等学校 B」が2,259.348km/リッターの記録で優勝。24位までのチームが1,000km/リッターを上回る好記録であった。

グループIIIの大学、短大、高専、専門学校クラスは、「金沢工業大学夢考房」が、1,840.193km/リッターの記録で、昨年に引き続き2年連続の優勝。

グループIVの一般クラスは、「チームファイアボール」が2,474.742km/リッターの記録で、クラス優勝を獲得すると同時に、全クラス総合の最高記録を樹立したチームに与えられる最優秀賞“本田宗一郎杯”を受賞した。

ニューチャレンジクラスでは、「栃木県立矢板高等学校 OB」が、1,826.419km/リッターで優勝。2人乗りクラスでも、「栃木県立矢板高等学校C」が870.077km/リッターで優勝を飾った。

市販車クラスは、「TheodoreRacing1」が193.570km/リッターで優勝した。

また、大会会場には、一般見学者用に物づくりの楽しさを体験していただける「ふれあいひろば」を設置。スーパーカブのエンジン組立教室や、ダンボールでASIMOやF1マシンを組み立てるダンボールクラフト教室などが用意され、家族で楽しむ光景が見られた。

決勝リザルト

グループI (中学校クラス、エントリー台数20台) ※1〜3位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 Creation ▽ ※ 1,084.487
2 川崎市立宮前平中学校Aチーム 785.607
3 篠ノ井西中チャレンジャー2nd 761.103
4 篠ノ井西中 Evolution 679.692
5 東京都市大付属中高自動車部中等部 568.257
6 Spirit ※ 517.189

※両チームは長野県の篠ノ井西中よりエントリー

グループII (高等学校クラス、エントリー台数164台) ※1〜6位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 栃木県立矢板高等学校 B 2,259.348
2 埼玉県立進修館高校 機械研究部A 1,993.542
3 千葉県立下総高等学校自動車部A 1,983.818
4 小松原高等学校 自動車部C 1,912.301
5 松栄高等学校エコノパワー研究会 1,874.113
6 群馬県立渋川工業高等学校 A 1,701.601

グループIII (大学、短大、高専、専門学校クラス、エントリー台数109台) ※1〜6位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 金沢工業大学夢考房 1,840.193
2 名城大学 エコノパワークラブ 1,596.921
3 千葉県自動車総合大学校 自動車部 1,592.752
4 名城大学 NOVA 1,506.232
5 日本自動車大学校エコラン部-1 1,461.135
6 日本自動車大学校エコラン部-2 1,370.840

グループIV (一般クラス、エントリー台数71台) ※1〜6位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 チームファイアボール 2,474.742
2 走れ!三輪車 2,373.634
3 チーム ベイント 2,167.048
4 ホンダカーズ宇都宮北 2,110.809
5 チーム10X KUMAMOTO 1,930.455
6 PSG 1,715.960

ニューチャレンジクラス (エントリー台数6台) ※1〜3位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 栃木県立矢板高等学校 OB 1,826.419
2 同済大学志遠車隊 Bチーム 1,207.968
3 eLITE 1,206.773
4 Schwarzer Wind 909.127
5 OACになったけど、いつもどーり 299.987
6 NONTRI-ESARN A 570.351

※ニューチャレンジクラスは、50cc以上150cc以下のHonda 4ストロークエンジンをベースとしたエンジンを搭載したオリジナル車両で参加できるクラス。学生、一般を問わず参加できる。

2人乗りクラス (エントリー台数19台) ※1〜3位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 栃木県立矢板高等学校C 870.077
2 宇都宮工業高校科学技術研究部C 769.331
3 teamCB 609.780
4 チームテクノ 516.773
5 茨城県立日立工業高等学校B 466.368
6 会津工業高校機械研修部Bチーム 407.654

市販車クラス (エントリー台数56台) ※1〜3位が表彰対象

順位 チーム名 記録(km/リッター)
1 TheodoreRacing1 193.570
2 埼玉自動車大学校 エコOB会 188.159
3 日大生産NAPAジュニアチーム 182.131
4 室蘭工業大学燃費向上委員会分科会 181.936
5 Little Cubs 181.549
6 茨城県立玉造工業高校B 163.139

特別賞

今大会に出場した参加車両の中で、アイデアや独創性などに優れたチームに対し贈られる「特別賞」は、以下のチームが受賞した。

  クラス チーム名
最優秀賞本田宗一郎杯 グループIV チームファイアボール
デザイン賞 グループIII チーム日本デザイン専門学校
アカデミー賞 グループII 埼玉県立進修館高校 機械研究部A
チャレンジ賞(新人賞) グループI 城西川越中学「欅」GoGoGo
話題賞(マスコミ選出) グループIII 中大精研・SE-factory

尚、Hondaドリーム賞、技術賞、エコ賞については、本年は該当なし。