Honda
モータースポーツ
ニュース
ニュース
モータースポーツ > ニュース >  B・A・R Honda、シルバーストーンとモンツァでのテストを無事終了
B・A・R Honda、3日間のへレステストを成功裏に終了
2005年6月24日

 Lucky Strike B・A・R Hondaは先週、次戦フランス、イギリス2連戦に向けての準備となるスペイン・へレスでの3日間の集中テストを行った。

 期間中、当地はかなりの暑さに見舞われ、路面温度は54℃にまで達したほど。しかしチームは最新の空力パッケージやB・A・R Honda 007-6号車のセットアップ、そして最新スペックのHondaエンジンのテストなど、予定したプログラムをやり遂げることができた。

 テストには4人のレギュラードライバーの他、B・A・R Honda若手ドライバー育成プログラムからアダム・キャロルも参加した。前回のテストは、北米2連戦前にまでさかのぼる。このため次戦、およびシーズン後半に向けての今回の3日間のテストメニューは、中身の濃い内容となった。

 テスト初日(水曜)にステアリングを握ったのは、アンソニー・デビッドソンとエンリケ・ベルノルディ。デビッドソンは空力の開発に専念し、113周を周回。ベルノルディは午前中のみ61周を走行し、新しいサスペンションとブレーキの評価を行った。午後からはベルノルディに代わってアダム・キャロルが、初めて007をドライブ。27周を走って、酷暑でのF1マシンの習熟に精を出した。

 木曜日には、ジェンソン・バトンと佐藤琢磨がテストに合流。バトンは空力評価を、佐藤は将来的なサスペンション開発を担当した。そして2人は午後には、フランスGPに向けてのミシュランタイヤテストに集中。バトンは115周を走って、総合2番手のタイムを記録。佐藤は120周もの走行をこなし、その日の午後では最速となる、総合でも3番手の速さを見せた。

 最終日の金曜日は、午前中は引き続きバトンと佐藤が走行した。バトンは空力と重量配分のテストで84周を周回。午前中の最速タイムを叩き出した。一方の佐藤は、エンジンとブレーキにトラブルが出て、27周の走行に留まった。その後エンジン交換を行ったマシンを、午後からはデビッドソンが引継ぎ、車体セットアップに専念して39周を周回した。バトンからマシンを引き継いだべルノルディは、同じく車体のセットアップの他、空力評価も行って、47周を走った。

ジェンソン・バトン
「2日間でかなりの距離をこなせて、有意義なテストだった。車体セットアップや空力開発の他、フランスGPに向けてのタイヤテストもこなせたしね。それからエンジンの耐久性テストも、素晴らしい結果が出た。フランスGPに向かう前のテストとして、良い内容のテストだったよ」

佐藤琢磨
「初日は色々なセットアップを試し、かなりの周回数をこなすことができました。フランスGP用のタイヤプログラムも、順調に終えられました。ところが2日目は、初日の勢いを持続したかったのですが、ブレーキとエンジンにトラブルが出て、十分走り込めずに終わってしまいました。とはいえ全体的に今回のテストには満足していますし、フランスGPが楽しみです」

アンソニー・デビッドソン
「水曜日は良い1日でした。終盤にはマクラーレンのペースに相当近づくことができましたし。コースは初めのうちかなり汚れていましたが、状態は次第に良くなっていった。でも午後になってからベストタイムが出るなんていうことは、へレスではかなり珍しい現象だ。空力テストは上手く行ったし、僅かとはいえパフォーマンスの向上も確認でき、良いテストになりました」

エンリケ・ベルノルディ
「かなり暑くて大変だったけれど、良いテストになった。特に初日の午前中は路面温度がすごく高く、ペースが上がらなかった。最終日は若干涼しかったから、新車のセットアップ作業がはかどった。マシンのフィーリングは悪くないし、今週は良い仕事をやり遂げられたよ」

アダム・キャロル
「今回がB・A・R Honda 007をドライブした、初めての機会となりました。僅か27周でしたが、非常に良い感じで、バランスも抜群という印象です。去年運転した006から比べると、飛躍的に進化していると思います」

マーク・エリス B・A・R Hondaチーフテストエンジニア
「9月までにあと2回しかテストを実施できないだけに、メニューはどうしても詰め込み気味にならざるをえなかった。ここ数戦、レースでのパフォーマンスも悪くないだけに、テストはいっそう力のこもるものとなった。嬉しいことに空力テストで好結果が出たし、レースでのバランス向上を目指して随分と頑張った。最終日には開発用のエンジンにちょっとしたトラブルが出たが、フランスGP用エンジンはかなりの進化が期待できる。他には駆動系で、いくつか顕著な進歩を確認できた。これはシーズン後半に、投入されることになるだろう」

中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリング・ディレクター
「最新スペックのエンジンをテストし、期待通りの結果が得られました。開発は順調に進んでおり、この速さをぜひ次のフランスGPとイギリスGPで、結果に結びつけたいと思います」

 
ページの先頭へ