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2016.10.30  全日本トライアル選手権 第7戦 日本スポーツランドSUGO(宮城)

[IAS] 小川が3位となり、40歳にしてタイトル4連覇を決める

[IA] 小野が今季4度目の表彰台に登壇

[LADIES] 小玉が6戦連続で表彰台への登壇を果たす

IAS レポート

2016年の全日本選手権は、本日が最終戦となりました。例年通りスポーツランドSUGOを舞台に、国際A級スーパークラスは8セクション3ラップと2つのSS(スペシャルセクション)で最後の勝敗が競われます。

小川友幸小川友幸

小川友幸小川友幸

小川友幸(Honda)は、第1〜第3セクションまで快調にクリーンを続けます。ライバルの黒山健一(ヤマハ)、野崎史高(スコルパ)も連続クリーン。第4セクションは滑りやすい岩盤登りで、ここで黒山が3点、小川友幸と野崎が1点の減点をマークしてしまいます。試合がわずかに動き始めた場面でした。それでも、次の第7セクションで、今度は小川友幸が5点となってしまいます(第5、第6セクションは国際B級とレディース専用セクションのため通過)。黒山と野崎が3点となり、トップの座は野崎に。小川友幸と黒山は6点の同点で、野崎を追う展開になりました。

1ラップ目、小川友幸の減点は結局この2つだけでした。野崎は第9セクションで5点。これに加えて、タイムオーバー減点があって12点とやや後退したため、小川友幸は黒山と同点でトップとなりました。

小川友幸小川友幸

小川友幸小川友幸

2ラップ目、小川友幸は1ラップ目には難なく走破していた第3セクションで失敗してしまいます。高いブロックから落ちて腕を痛めるクラッシュ。不幸中の幸いで、負傷は打撲だけだったので、痛みが引くのを待って、小川友幸は戦列に復帰しました。第4セクションでは黒山が失敗して5点。第3セクションでの小川友幸の5点は帳消しになりました。このラップ、その後は小川友幸が7セクション、黒山が9セクションでそれぞれ減点1点。そのため、ラップ減点は1ラップ目と同じ、それぞれ6点となりました。小川友幸と黒山、同点でのトップ争いはまだ続きます。

3ラップ目、小川友幸は8セクションのうち7セクションをクリーンするという、ほぼ完ぺきな走りを披露しました。足をついたのは第7セクションの1点のみ。黒山はその第7セクションで5点となっているので、3ラップを終えた時点では小川友幸がトップで13点、黒山17点、野崎が18点と続きます。4番手の小川毅士(ベータ)は27点なので、この時点で優勝争いは上位3名に絞られました。

SS第1セクションは大きなタイヤの連続、SS第2セクションは第4セクションをアレンジしたもので、さらに険しい地形がセクションとなっています。

小川友幸小川友幸

小川友幸小川友幸

SS第1は5点となるライダーが多数いました。その中で野本佳章(ベータ)、田中善弘(ベータ)、柴田暁(ヴェルティゴ)が3点。トップライダーはクリーンを出すのではないかと期待されましたが、小川友幸が5点、野崎が5点、黒山が2点という結果となりました。

トップは依然として18点の小川友幸、2位が黒山で、わずか1点差の19点。野崎は23点で5点差。まだまだ勝負は分かりません。

SS第2は、藤原慎也(ガスガス)が3点で抜けると、吉良祐哉(ベータ)がクリーン。これはいよいよトップグループはクリーンが当然かと思われましたが、走るほどにラインが掘れていき、逆に厳しくなってきました。野本が2点、斎藤晶夫(Honda)がクリーン、田中が1点で抜けると、小川毅士が2点と、上位陣のトライとなっても意外にクリーンが出ません。

さすがに、上位3人のトライとなると、野崎がクリーン。しかし黒山はわずかにラインを乱して、必死にリカバリーをしながらのクリーンとなりました。最後にトライした小川友幸は、最初の岩盤を登りきれずに失敗。SSの2つが5点となりました。

小川友幸(右)小川友幸(右)

最後の最後で小川友幸がミスしたことにより、勝敗が決しました。優勝は黒山、小川友幸は野崎に次ぐ3位となりました。

しかし、小川友幸は40歳となり、まだまだ成長を実感しています。今回の3位で、2016年のチャンピオンの獲得が決定。4連覇、そして自身6回目となるシリーズタイトルの獲得を実現したのでした。

IA レポート

村田慎示(Honda)、小野貴司(Honda)、久岡孝二(ガスガス)の3人にチャンピオンの可能性が残る最終戦。事実上、勝利した者がチャンピオンを獲得するという最終決戦となりました。

久岡は1ラップ目からトップ。「今日は乗れていた」と好感触で、2番手以下との点差を確実なものにしていきます。久岡はランキングトップながら、まだ国際A級クラスでの勝利がありません。タイトル獲得と同時に、国際A級での初勝利を飾りたいところでした。

久岡のライバルで、チームメートでもある村田は1ラップ目で10番手、小野は4番手で、久岡を追いますが、若い久岡はそのまま逃げきり、今シーズン初勝利。シリーズチャンピオンを獲得しました。

LADIES レポート

最終戦のレディースクラスは、6人のフルメンバーで争われました。

今シーズン、4度の2位と1度の3位でランキング2位につけていた小玉絵里加(Honda)は、ランキング2位の座をかけて、今大会に挑みました。

1ラップ目の合計が10点となり、3番手で折り返した小玉。ランキング3位で、同2位の座を争う小谷芙佐子(スコルパ)が5点で2番手だったため、これ以上ポジションを落とすのは避けたいところでした。

すると2ラップ目は、小谷が合計9点に対して小玉は7点でクリア。逆転はできなかったものの、3位のままフィニッシュし、ランキング2位の座は守り抜きました。

小玉絵里加小玉絵里加

この結果、全勝優勝の西村亜弥(ベータ)がチャンピオン。小玉がランキング2位。小谷が3位となりました。

IAS コメント

小川友幸(3位)
「スペシャルセクションで、最後の最後でしてしまったミスは、なぜなのか、自分でも分からない失敗でした。最後に2連敗でシーズンを終えることになりましたが、どちらも自分のミスで勝利を失っているので、このまま来シーズンも戦っていける実感はあります。簡単な戦いではないですが、ライバルとの接戦にまた打ち勝ち、次は5連覇できるよう、まだまだがんばっていきたいと思っています」

IAS リザルト
順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 2 黒山健一 ヤマハ 0 19 20
2 3 野崎史高 スコルパ 3 23 20
3 1 小川友幸 Honda 0 23 19
4 4 小川毅士 ベータ 0 34 14
5 5 柴田暁 ヴェルティゴ 0 53 9
6 6 田中善弘 ベータ 0 55 8
7 12 斎藤晶夫 Honda 1 57 10
15 16 武井誠也 Honda 0 91 5
16 11 砂田真彦 Honda 0 95 4
IA リザルト
順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 13 久岡孝二 ガスガス 0 21 16
2 7 磯谷玲 ベータ 2 31 12
3 24 小野貴史 Honda 0 33 12
4 10 平田雅裕 スコルパ 5 40 8
5 3 徳丸新伍 Honda 5 42 12
6 1 永久保恭平 ベータ 1 43 10
8 6 寺澤慎也 Honda 3 47 8
10 2 村田慎示 Honda 2 49 9
13 17 高橋由 Honda 0 64 6
15 19 松浦翼 Honda 0 67 6
23 41 鈴木克敏 Honda 8 92 3
29 50 多田雅志 Honda 0 106 0
30 39 生田目俊之 Honda 0 108 0
32 68 沢上祐介 Honda 0 109 1
LADIES リザルト
順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 6 西村亜弥 ベータ 0 0 20
2 1 小谷芙佐子 スコルパ 0 14 13
3 2 小玉絵里加 Honda 0 17 14
4 4 佐々木淳子 ベータ 0 45 1
5 5 寺田智恵子 シェルコ 0 53 4
6 3 稲垣和恵 シェルコ 0 62 2
IAS ポイントスタンディング
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-11小川友幸Honda129
-22黒山健一ヤマハ124
-33野崎史高 スコルパ 111
-44小川毅士ベータ91
-55柴田暁ヴェルティゴ75
-66田中善弘ベータ67
 
812斎藤晶夫Honda45
-1411砂田真彦Honda6

ランキング詳細

IA ポイントスタンディング
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-113久岡孝二ガスガス106
224小野貴史Honda96
32村田慎示Honda89
-41永久保恭平ベータ87
57磯谷玲ベータ70
611本多元治Honda65
 
-96寺澤慎也Honda51
-103徳丸新伍Honda51
- 15 19 松浦翼 Honda 15
- 25 17 高橋由Honda 3

ランキング詳細

LADIES ポイントスタンディング
順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
-16西村亜弥ベータ140
-22小玉絵里加Honda111
-31小谷芙佐子スコルパ111
-45寺田智恵子シェルコ68
-53稲垣和恵シェルコ67
-64佐々木淳子ベータ54

ランキング詳細

IAS

小川友幸

小川友幸

小川友幸

小川友幸

小川友幸

小川友幸

小川友幸(右)

武井誠也

LADIES

小玉絵里加