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全日本トライアル選手権

round 02

SCHEDULE

April 19 2015, RACE All Japan Trial Championship Meihan Sports Land

名阪スポーツランド名阪スポーツランド

強い小川友幸、再び降臨
今季初優勝でランキングもトップに浮上

2015年4月19日(日)・決勝  会場:名阪スポーツランド(奈良県)  天候:曇り一時雨、一時晴れ
気温:20℃  観客:1850人  セクション:土・岩

開幕戦を2位でスタートした2年連続全日本チャンピオンの小川友幸(Honda)が、2戦目にしてキレのある走りを披露してくれました。今回の優勝争いのライバルは野崎史高(ヤマハ)。一つのミスで逆転される接戦の中、最終的には野崎に4点差をつけて勝利を得ることができました。これで小川友幸は、ランキングでも2点差でトップに立っています。

  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸(左)小川友幸(左)

今大会の会場は名阪スポーツランド。モトクロスコースとロードサーキットの周辺に10個のセクションを配置し、国際A級がそのうち8セクションを3ラップ。スーパークラスはこの3ラップのあとに2セクションのスペシャルセクション(SS)が用意されるという、昨年と同じ試合構成で開催されました。

ツインリンクもてぎでの世界選手権日本GPを翌週に控え、Repsol Honda Teamの藤波貴久が帰国。自宅から近いということもあり、会場に顔を見せてくれました。自らの乗るマシンの開発を担当している小川友幸の応援に、熱が入る藤波でした。

土の斜面の小手慣らしのような第1セクションに始まり、絶壁を登る第2セクション、第3セクションという設定も、昨年と同様でした。小川は第2セクションで1点。細かなミスでしたが、黒山健一(ヤマハ)、野崎、小川毅士(ベータ)らがみなクリーンですから、幸先がいい滑り出しとは言えませんでした。

しかし、そこから小川友幸の粘りと、さえたライディングが光りました。黒山が3、4、5セクションと減点を重ねていくのを尻目に、2セクション以降はクリーンを連発。非常に滑りやすい10セクションで3点を失いましたが、トータル4点は唯一。2位につけたのは野崎の9点でした。

2ラップ目、小川友幸の好調は変わりません。第4、第5と細かいミスがありましたが、このラップでもトップを堅持。野崎の13点に対し7点と、油断はできないまでもリードを広げてきています。

3ラップ目。今回のセクションは、ワナは多いものの、すべてクリーンが可能なものでした。昨年の大会では、小川友幸は3ラップ目にオールクリーンを達成しています。今回も、ともくろんだこのラップ。しかし、第3セクションで1点を失います。これで野崎との点差は6点に縮まりましたが、野崎も細かい減点があり、第9セクションまでやってきた時点では7点リード。差はわずかに広がっていました。

最終10セクションも、小川友幸の走りは完ぺきでした。国際B級の選手がまっすぐ登っても登りあぐねて苦戦するつかみどころのない滑る斜面を、スーパークラスでは右に左にターンを重ねながら登っていく設定となっています。小川友幸はここを器用にクリア。3ラップ目を減点1点のみでまとめられるのも黙然というところ、最後に岩を越えるポイントがありました。ここで小川友幸はわずかにバランスを崩しながら、粘りのライディングを見せ、足を出しません。しかし、それが裏目でした。足を出していれば確実に1点で抜けられたというこのセクション、小川友幸は5点となってしまいます。これは、小川友幸にとって、この日唯一の5点となりました。

ふたつのSSを前に、小川友幸の野崎に対するリードは3点。SSは10セクションと9セクションを手直ししたもので、難度が高く、小川友幸としても全く油断ができません。どちらか1つでも5点となってしまえば、試合がひっくり返る恐れもあるSSです。しかし、ここでも、小川友幸の集中力は研ぎ澄まされていました。ライバルが1点、5点と減点をしていく中、ふたつのSSをともにクリーンしたのは小川友幸だけ。野崎に対するリードを4点として、2015年の初勝利を挙げました。

コメント

小川友幸(優勝)
「昨年の北海道以来優勝がなかったので、今回の勝利は素直にうれしいです。序盤に第2セクションで1点を失って、前回のパターンを思い出して不安になりましたが、その後よく修正ができたと思います。反省点としては、どこかのラップでオールクリーンをしたかったのですが、それができなかったこと、3ラップ目の10セクションで我慢をしすぎて5点になったことでしょうか。今日は藤波貴久選手も応援に来てくれました。昨年もそうでしたが、たいへん心強く、おかげで勝利を得ることができたと思っています」

決勝リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 1小川友幸Honda 0 13 20
2 3 野崎史高 ヤマハ 0 17 15
3 2 黒山健一 ヤマハ 0 33 13
4 4 小川毅士 ベータ 0 41 11
5 5 柴田暁 Honda 0 73 5
6 6 田中善弘 ベータ 0 89 5
             
8 10 斎藤晶夫 Honda 0 97 3
12 14 砂田真彦 Honda 0 117 2
13 13 佐藤優樹 Honda 2 118 1

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 小川友幸 Honda 37
3 野崎史高 ヤマハ 35
3 黒山健一 ヤマハ 32
4 小川毅士 ベータ 26
5 柴田暁 Honda 22
6 田中善弘 ベータ 20
 
8 斉藤晶夫 Honda 16
11 砂田真彦 Honda 6