round 3

May 13 2012 All Japan Trial Championship Field SagaYamato 第3戦 フィールド佐賀大和(佐賀県)
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SCHEDULE

  • レース情報
  • 決勝

小川友幸が2位に入り、開幕から3戦連続の表彰台。柴田は5位

2012年5月13日(日)・決勝 会場:佐賀県フィールド佐賀大和 天候:曇り 気温:26℃ 観客:1700人 セクション:砂・土・岩・沢

1993年以来、19年ぶりに全日本選手権の会場となった佐賀県フィールド佐賀大和。モトクロスや四駆などのオフロードパークですが、沢や崖などが絶好のトライアル舞台となっています。

  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸(左)小川友幸(左)
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸
  • 小川友幸小川友幸

今回は午前中に2ラップの予選、午後に決勝を実施。これは九州大会だけで採用されている実験的システムで、午前中の2ラップは12セクション、午後は8セクションで行われます。

これまでの九州大会とは一変して、トップライダーが多くの減点数を重ねない、いわゆる神経戦。こうした大会では、いつにも増して極力減点を減らす必要があり、1点2点が勝負の分かれ目となるため、5点減点をとってしまうと、かなりの致命傷となります。

この日、抜群の滑り出しを見せたのは野崎史高(ヤマハ)でした。第6セクションまですべてのセクションをクリーンしたのは野崎のみ。小川友幸(Honda)と黒山健一(ヤマハ)は第4セクションでそれぞれ1点ずつ減点、小川毅士(ベータ)は第6セクションまでに1点減点を4つ喫しました。

第6セクション以降は、前半に比べると少し難易度が上がり、野崎は第7セクションで5点を喫し、トップから一気に4位に後退。しかし小川友幸も第7セクションで1点、第8セクションで3点、第9セクションで1点と減点が続きました。

1ラップ目の終了時点で小川友幸の減点は6点。トップは黒山で、第4セクションの1点が唯一の減点でした。小川毅士は難易度が上がった後半のセクションをすべてクリーンし、4点で2位。3位は7セクションで5点を喫した野崎で、野崎もこの5点が唯一の減点でした。小川友幸の減点はわずかに6点ですが、それでも4位で1ラップ目を折り返すことになりました。

2ラップ目は、どのライダーもこれ以上減点を重ねることなく、ライバルの失敗を待つという戦況になりました。しかし、細かいミスも大きなミスもなくセクションを回っていくのは難しいこと。小川友幸は第2セクションで1点、さらに第7セクションで5点を喫し、トータルで1ラップ目と同じ6点。計12点で2ラップの予選を終えることになりました。

トップを走る黒山は、2ラップ目の第9セクションでカードに触って5点となり、第6セクションで1回の足つきがあったことで、2ラップ合計の減点は7点。1ラップ目に2位だった小川毅士は2ラップ目は減点を3点に抑え、黒山と同点、クリーン数の差による2位につけました。小川友幸は、この2人に次いでの3位で決勝を迎えることになりました。

決勝は観客が観戦しやすいように、本部近くの8セクションが選ばれて戦いの場となりました。ロケーションもよく、セクション設定もダイナミック。しかし、すでにどのライダーもクリーンを叩き出しているセクションでもあり、ここでの逆転は非常に難しい状況です。それでも、油断すると逆転を許すことになり、あるいは相手のミスを誘えば逆転の可能性もあります。クリーンすべきところをきっちりまとめて、相手のミスを待つのが唯一の攻撃となります。

勝負の流れが動いたのは終盤の第8セクション。小川毅士がタイムオーバーで5点。これで黒山が優位に立つと思われましたが、次の第9セクションで3点。さらに小川毅士は2セクション連続で5点となりました。じっとクリーンを続けている小川友幸がここで小川毅士を抜き去って、黒山ともわずか2点差まで詰め寄りました。

次の第10セクション、小川友幸はクリーンを続けます。これがライバルにプレッシャーを与えることになったのか、黒山が1点。バランスを崩しての足つきではなく、登りの途中で失速しての足つきだったため、1点が2点、あるいは5点になる可能性もある減点でした。しかし黒山はここを1点だけでこらえました。

結果、小川友幸は決勝の第8セクションをすべてクリーン。終わってみれば、黒山にたった1点差まで迫っていました。1ラップ目の4位から2位まで追い上げ、開幕から3戦連続の表彰台。今シーズン初優勝に向けて、次戦も期待が高まります。

コメント

小川友幸(2位)「セクションが簡単だったので、5点を取ってはいけないと誓って戦いに臨んだのですが、5点を取ってしまいました。それで勝利はあきらめざるをえない状況になったのですが、勝負は最後まであきらめず、きっちり走ろうと気合いをいれて決勝を走りました。それがライバルにプレッシャーを与えて、減点させる結果につながったと思います。終わってみれば、あと1点。結果は悔しいものになりました」

決勝

順位 No. ライダー マシン タイム減点 総減点 クリーン数
1 1 黒山健一 ヤマハ 0 11 27
2 2 小川友幸 Honda 0 12 26
3 3 野崎史高 ヤマハ 0 16 28
4 4 小川毅士 ベータ 0 17 23
5 5 柴田暁 Honda 0 42 15
6 6 田中善弘 ベータ 0 46 15
            
7 10 斎藤晶夫 Honda 0 72 12

ポイントスタンディング

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 黒山健一 ヤマハ 60
2 小川友幸 Honda 49
3 小川毅士 ベータ 43
4 野崎史高 ヤマハ 43
5 柴田暁 Honda 33
6 田中善弘 ベータ 28
 
9 斎藤晶夫 Honda 23