ROUND 08

日本オフロードヴィレッジ 2017.10.08(日)・IA1 決勝

第8戦 オフロードヴィレッジ

山本がポイントリードを守る今季7度目の優勝

2017年10月8日(日)・決勝  会場:オフロードヴィレッジ  天候:晴れ  気温:27℃
コースコンディション:ドライ  観客:7800人

第2戦以来、今季2度目の開催となったオフロードヴィレッジでの全日本モトクロス選手権。このコースは、埼玉県川越市と上尾市にまたがる河川敷にあります。平坦な地形にジャンプを数多く配したレイアウトであり、そのコンディションは、金曜日に降った雨によって土曜の予選はマディ、日曜日は回復に向かった表面にわだちが多く刻まれました。

オフロードヴィレッジのパドックには、10月6日(金)にリリースされたばかりのニューマシン、フルモデルチェンジされたCRF250Rが展示され、羨望の的となっていました。

ヒート1は、肩の負傷を感じさせない好スタートを決めた成田亮(Team HRC)が、1周目の前半で2番手の好位置を確保。ポイントリーダーとして大会を迎えた山本鯨(Team HRC)は、やや出遅れながらも混戦の中で巧みにポジションを上げ、1周目を4番手でクリアしました。2周目、山本は星野優位(KTM)をパスして3番手に浮上。成田は、トップを走る小方誠(カワサキ)を1~2秒差で追走しました。

4周目後半あたりから、成田は小方に少し離され、逆に山本が成田に接近。5周目には、小方と約3秒差の2番手を走る成田のすぐ背後まで、山本が迫りました。次周、タイトターンで止まりかけた成田に引っかかった山本がストップし、これで成田と山本は約4秒差に。しかし、山本はすぐにまた、成田との距離を詰めました。

そして8周目から、成田と小方は再び接近戦を展開。9周目には、山本が成田をパスしました。この段階で、トップの小方はリードを拡大。山本は必死の追い上げを試みましたが、最後まで差を詰めることはできず、2位でゴールしました。成田は、レース後半になって6番手まで後退。ラストラップには5番手の新井宏彰(カワサキ)に迫る意地をみせるも逆転には至らず、6位となりました。

ヒート2では、成田がヒート1を上回るスタートダッシュを披露してホールショット。新井と田中雅己(TEAM NAKAKI Honda)がこれに続くと、田中は小方の先行を許しました。一方、山本はスタートでやや出遅れましたが、すぐにポジションを上げて1周目は田中に次ぐ5番手。そして2周目、山本は田中と新井をパスして、3番手に浮上しました。同じ周、成田は小方に抜かれて2番手に後退。成田は次周以降もペースが上がらず、徐々にポジションを落としていきました。成田に代わり、3周目に2番手まで浮上した山本は、トップの小方に肉薄。4周目には小方を攻略してトップに立ち、次周には最速ラップタイムを記録して逃げきりを図りました。

6周目以降は小方も山本と互角のタイムで走行したため、1~2秒差の緊迫したトップ争いが続きましたが、8周目以降はハイペースを維持した山本がコンマ数秒単位でリードを拡大。山本は終盤までレースを完ぺきにコントロールし、優勝のチェッカーを受けました。田中は6位、成田は10位でゴール。山本は、11点リードのランキングトップで最終戦に臨みます。

コメント

山本鯨(IA1 2位/優勝)
成田亮「ヒート1はスタートで少し出遅れ、その少しの遅れが小方選手を逃がすことにつながってしまいました。それも実力の一部だと認めなければならないと思います。ただトップには届かなかったとはいえ、内容は悪くなかったと思います。ヒート2は、終盤に小方選手が僕に詰め寄ったようにも見えたかもしれませんが、自分の中では十分にアドバンテージがある状態での話なので、プレッシャーはそれほど強くありませんでした。もちろん、タフな大会だったのでフィジカルもメンタルも疲労はしましたが、それでもまだ余力は残していました。最終戦も、1戦ずつ勝ちにこだわる姿勢を貫き、その結果としてシリーズタイトルを獲得したいです」

成田亮(IA1 6位/10位)
成田亮「前戦で肩を負傷しましたが、それでも今大会に向けて準備を進めてきました。ところが今週火曜日に再び転倒してしまい、指の脱きゅうに加えて前戦で負傷した左側の上半身を強打。正直なところ、この大会に出場するかどうかも悩むほどでしたが、走れたのでラッキーでした。スタートで前の位置を確保することはできましたが、ライバルたちも乗れているので逃げきることは厳しいという認識もあり、自分としてはとにかく転ばないように走ることに努めました。予選日の午前中はマディでしたが、身体の使い方から考えるとマディはもっと走れなかったと思うので、決勝がドライになったことも幸いしました」

芹沢勝樹 | Team HRC監督
「山本はランキングトップで今大会を迎えましたが、基本的には目の前のレースで勝つことを目標に掲げ、ポイントを意識させるようなことは特にありませんでした。チームとしても、優勝の積み重ねとしてチャンピオンが付いてくると考えています。予選日に雨が降り、決勝に向けて天候が回復するという状況に加え、距離が短めで周回数が多いコースなので、路面などの状況が変化しやすいことも考慮して、コースサイドに配置するスタッフの数を増やし、多くの情報を収集して対応しました。また、事前テストにおいて、荒れた路面に対するマシン作りを進められたことも、山本の勝利につながったと思います。成田は、本人としては満足できる結果ではなかったと思いますが、ケガを抱えながらも力強く走ってくれたと思います」

リザルト

ヒート1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
110小方誠カワサキ2032'15.243
2400山本鯨Honda20+00'17.048
399平田優ヤマハ20+00'21.930
4166星野優位KTM20+00'23.735
5331新井宏彰カワサキ20+00'25.651
61成田亮Honda20+00'27.591
77深谷広一スズキ20+00'48.320
844小島庸平スズキ20+00'59.103
98星野裕カワサキ20+00'59.749
1045大塚豪太Honda20+01'17.676
 
14113田中雅己Honda19+1Lap
1519長門健一Honda19+1Lap
1609小野千成Honda19+1Lap

ヒート2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1400山本鯨Honda2032'06.761
210小方誠カワサキ20+00'04.618
3331新井宏彰カワサキ20+00'26.251
4166星野優位KTM20+00'39.085
57深谷広一スズキ20+00'44.666
6113田中雅己Honda20+00'47.030
744小島庸平スズキ20+00'50.135
88星野裕カワサキ20+00'57.553
999平田優ヤマハ20+01'05.978
101成田亮Honda20+01'18.188
1145大塚豪太Honda20+01'23.922
1219長門健一Honda19+1Lap
 
17 09小野千成Honda18+2Laps

ランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1400山本鯨Honda 353
210小方誠カワサキ 342
399平田優ヤマハ 276
41成田亮Honda 274
5331新井宏彰カワサキ 258
67深谷広一スズキ 226
7166星野優位KTM 217
88星野裕カワサキ 198
945大塚豪太Honda 172
10 44 小島康平スズキ 150
11113田中雅己Honda 138
1419長門健一Honda 95
1609小野千成Honda 73
17117馬場大貴Honda 67
2372村上洸太Honda 24

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