ROUND 02

日本オフロードヴィレッジ 2017.04.23(日)・IA1 決勝

第2戦 オフロードヴィレッジ

ヒート1でTeam HRC勢が1-2フィニッシュ

2017年4月23日(日)・決勝  会場:オフロードヴィレッジ  
天候:晴れ  気温:19℃  コースコンディション:ドライ  観客:8000人

Team HRCがドラマチックな完全勝利を収めた開幕戦の2週間後、会場を九州から関東に移し、全日本モトクロス選手権の第2戦が行われました。埼玉県川越市と上尾市にまたがるオフロードヴィレッジは、平坦な河川敷に設けられたコースで、ビッグジャンプや長いフープスをタイトターンで結んだレイアウトが特徴です。

オフロードヴィレッジの硬質土にウッドチップを混ぜた路面は、入念な掘り起こし作業が施されていました。土曜の夜に降った雨によって、日曜の午前中はウエットで滑りやすい状況でしたが、午後にはわだちの多いドライコンディションとなりました。

Team HRCの成田亮と山本鯨は、開幕戦で同ポイント(成田=優勝/2位、山本=2位/優勝)でしたが、暫定ランキング首位の証であるゴールドのポイントリーダーズゼッケンは、今大会から山本のマシンに装着されています。

ヒート1でホールショットを奪ったのは成田。これに山本が続いて、Team HRCがトップ2となりました。山本はスタート直後から積極的に成田の攻略を試みましたが、成田は巧みにこれをかわしてトップをキープ。4周目の段階では、成田を先頭に山本、新井宏彰(カワサキ)、小方誠(カワサキ)、小島庸平(スズキ)までが先頭グループになりました。

5周目以降、このトップグループからまず小島が脱落して、優勝争いは、ほぼ4台に絞られたかたちに。成田、山本、新井、小方が接近戦を続けたまま、レースは後半を迎えました。そして、1、2秒の差で4台が数珠つなぎとなったまま、順位変動はなくレースは終盤に入りました。

優勝争いに動きがあったのは、ラスト3周となった18周目。トップを守ってきた成田がわずかにミスをして、この間に山本が先行。成田が2番手となりました。すると山本は、次周にペースを上げてリードを拡大。成田には残り2周で順位を上げてきた小方が迫りましたが、ここは成田が抑えました。そして山本がトップ、成田が2位でチェッカーを受けました。

成田亮(左)、山本鯨(右)
成田亮(左)、山本鯨(右)

ヒート2では、スタート直後の1コーナーで山本が他車と激しい主導権争いを繰り広げている中で転倒。コースイン側に吹き飛ばされた山本は、身体にダメージを負い、トップから1分以上遅れてなんとかレースに復帰することになりました。一方、成田はスタートダッシュで再び好位置をキープし、新井に次ぐ2番手で1周目をクリアしました。

レース序盤、成田は思うようにペースが上がらず、3周目あたりから新井に離される苦しい展開に。最初の5周で新井に10秒近いリードを許してしまいました。成田の後方では、小島と小方が約2秒ずつの間隔を開けながら追走。6周目以降、この距離が詰まって3台が接近戦になりました。

そして8周目、順位を守っていた成田は小島に先行を許すと、ここでミスを喫して小方にも抜かれてしまいました。その後、成田は前の2台から離されて単独走行。終盤、10周目に3番手へと後退した小島のペースが落ち、成田はこれに近づきましたが、勝負のチャンスを得る前にレースはチェッカーとなりました。成田は4位でゴール、山本は13位で完走しました。

コメント

山本鯨(IA1 優勝/13位)
山本鯨 「僕は、このコースがある埼玉県の出身で、今大会にはたくさんの方々が応援に駆けつけてくれました。また、Team HRCにとってもここは地元なので、ヒート1で優勝することができたことはとてもハッピーに思っています。ずっと成田選手の後ろを走っていましたが、とても速くて途中で心が折れそうになる瞬間もありました。でも、うまく速いラインを盗むことができ、なんとか勝つことができました。やはり成田選手は、簡単に勝たせてくれるような相手ではありません。とはいえ開幕戦でも伝えたように、こういう環境で走れることは、自分にとってもプラスにつながると思っています」

成田亮(IA1 2位/4位)
成田亮 「ヒート1は、せっかくトップを守り続けたのに、最後の最後で抜かれてしまって非常に悔しいレースでした。背後でずっと山本選手にプレッシャーをかけられ、最後は本当にプレッシャー負けして、コースアウトを喫してしまいました。ラストにもう一勝負と思ったのですが、抜かれてからは山本選手が本当に速く、勝てませんでした。今大会は、狭いコースでリズムに乗れずうまく走れませんでしたが、こういうときもあると思います。次戦まで少し時間があるので、体調などをしっかり整えて臨みます」

芹沢勝樹 | Team HRC監督
「今回はタイトなコースで、マシンのセットアップに関して難しい部分もあり、なかなかライバルに対して大きなアドバンテージを築けない状況でした。しかし、それでもヒート1では、ライダー2人のがんばりもあって、Team HRCで1-2フィニッシュを決めることができ、この点に関しては満足しています。ヒート2は、山本がスタート直後のクラッシュで身体にダメージを負いながらも、シリーズランキング争いで生きてくるであろう貴重な8ポイントを獲得。成田は、厳しい状況の中でも4位に入ることができました。もちろん、常に勝つという目標は立てていますが、レースですからそれは簡単なことではありません。次戦からまた、勝ち続けられるように臨みます。なお山本は、大事をとって早めに帰らせましたが、それほど大きなケガはないと思います」

リザルト

ヒート1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1400山本鯨Honda2032'17.610
21成田亮Honda20+00'04.268
3331新井宏彰カワサキ20+00'05.127
410小方誠カワサキ20+00'05.680
544小島庸平スズキ20+00'37.056
699平田優ヤマハ20+00'40.228
77深谷広一スズキ20+00'47.555
8166星野優位KTM20+00'48.450
9448伊藤正憲ヤマハ20+01'22.173
10793池谷優太スズキ20+01'24.182
1145大塚豪太Honda20+01'24.776
12113田中雅己Honda20+01'27.379
15117馬場大貴Honda19+1Lap
1872村上洸太Honda18+2Laps

ヒート2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1331新井宏彰カワサキ2032'19.125
210小方誠カワサキ20+00'15.682
344小島庸平スズキ20+00'27.923
41成田亮Honda20+00'30.238
599平田優ヤマハ20+00'31.735
6166星野優位KTM20+00'46.843
77深谷広一スズキ20+00'52.694
8113田中雅己Honda20+00'58.379
9448伊藤正憲ヤマハ20+01'17.977
10793池谷優太スズキ20+01'26.978
13400山本鯨Honda19+1Lap
1445大塚豪太Honda19+1Lap
15117馬場大貴Honda19+1Lap
1972村上洸太Honda17+3Laps

ランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
11成田亮Honda87
2400山本鯨Honda80
344小島庸平スズキ74
4331新井宏彰カワサキ70
510小方誠カワサキ69
699平田優ヤマハ69
77深谷広一スズキ58
8448伊藤正憲ヤマハ48
9166星野優位KTM44
10113田中雅己Honda44
1245大塚豪太Honda40
15117馬場大貴Honda25
1772村上洸太Honda16
1909小野千成Honda10

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決勝レース

山本鯨

山本鯨

山本鯨

山本鯨

成田亮(左)、山本鯨(右)

成田亮(左)、山本鯨(中央)

山本鯨

山本鯨

山本鯨

山本鯨

山本鯨

山本鯨

山本鯨

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

成田亮

田中雅己

田中雅己

田中雅己

田中雅己

大塚豪太

馬場大貴

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