成田亮が自身10度目のチャンピオンに輝き、最多記録を更新
CRF450RWを駆るTeam HRCの2人がタイトルを争う
Team HRCが、前年度と同じく、IA1クラスに成田亮と小方誠の2人を擁してシーズンに臨んだ2014年。終盤はHondaマシンを駆るこの2人がチャンピオン争いの主役を務め、結果、成田がチャンピオンに輝きました。これで成田はタイトル獲得数を10に伸ばし、自身の持つ最多獲得記録を更新しました。
14年のTeam HRCは、ワークスマシンとして、13年型マシンから熟成を図ったCRF450RWを投入。Hondaにとって3年連続となるライダーズタイトルの獲得に向けて、期待をかけてシーズンに臨みました。2人のワークスライダーは、そんなチームの思いに開幕戦から応えます。
開幕戦のヒート1では、オープニングラップをトップでクリアした成田が、追いすがるライバルたちを退けて優勝します。続いて行われたヒート2では、終盤に小方とのデッドヒートを制してダブルウインを達成。わずか0.5秒差で2位に入った小方は、2レースの総合成績で2位となり、Honda勢が1-2フィニッシュを果たしました。
第2戦でもダブルウインを果たし、以降もランキングトップを走る成田を、2位で追ったのは小方でした。13年は、わずか1ポイント差で成田にチャンピオンを譲った小方にとって、成田はチームメートであり、ライバルでもあります。小方は第3戦のヒート1で今季初優勝を挙げると、第4戦のヒート1でも優勝を手し、成田に食らい付いていきました。
第4戦を終えた段階で、ランキング1位〜4位の差は、それぞれ約20ポイントずつ開いていました。2位の小方はまだタイトルを争えたものの、全体を見れば、脱落者が次々に出る、成田優勢の状況と言えました。
シーズンが終盤に差しかかったころ、そんな状況が加速します。第6戦のヒート1での3位以降、小方が表彰台から遠ざかってしまったのです。一方の成田は、第6戦のヒート1から第7戦のヒート1まで3連勝するなど、好調をキープ。以降も、必ず表彰台に上がりました。
そしてシーズンも残すところ2戦となった第8戦で、いよいよタイトル争いが決着します。まず、ヒート1で成田が2位表彰台を獲得すると、この段階で、ランキングトップの成田と、2位の小方以外にはタイトルの可能性がなくなりました。続くヒート2で成田はまたも2位となり、この時点でHondaにとって3年連続、成田にとっては10度目の、ライダーズタイトルの獲得が決まりました。