Round10ロードアメリカ
決勝
2018年6月24日(日)
会場 : Road America - Elkhart Lake
2018年のインディカーシリーズ第10戦はコーラー・グランプリ。ウィスコンシン州エルクハートレイクにある高速サーキットのロードアメリカで開催されました。
ロードアメリカは1955年、ウィスコンシン州最大の都市ミルウォーキーから北へ約60マイル、アメリカ第3の大都市であるイリノイ州シカゴからも150マイルという絶好のロケーションに作られました。全長が4.014マイルと長いロードコースは、ミシガン湖西岸の緩やかにうねる丘陵地帯に、木々の間を縫うようにレイアウトされ、北米で最も美しく、挑戦のしがいがあるサーキットとして名を馳せています。
6月も下旬を迎え、カナダと国境を接するウィスコンシン州にもすでに初夏。予選日、決勝日ともに朝から快晴に恵まれ、日中の最高気温が摂氏23℃と非常に快適なコンディションでレースは行われました。今年もロードアメリカのレースは大勢のファンを集め、彼らは地形を巧みに活かして作られた観戦エリアからインディカーのバトルを楽しんでいました。
55周にわたって一度もフルコースコーションが出されなかったハイスピードのレースでは、予選3番手だったライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)がスタート直後に2番手に浮上し、トップを奪うべく猛プッシュを続けましたが、そのまま2位フィニッシュ。優勝はポールスタートのジョセフ・ニューガーデン(Team Penske)となりました。
チャレンジングな高速コースのロードアメリカでは、今年も多くのHondaドライバーたちがエキサイティングな走りを見せ、5人がトップ6でのフィニッシュを達成しました。ここまでで2勝を挙げ、現在ポイントリーダーのスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、予選8番手から3位までポジションアップして表彰台に上り、ランキングトップの座を保ちました。佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は予選7番手から今シーズンの自己ベストを更新する4位でフィニッシュ。ルーキーのロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson Motorsports)は5位フィニッシュという目覚ましいリザルトを残しました。そして、予選9番手だったグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)も6位でのゴールを果たしました。
ライアン・ハンターレイ(2位)
「今日はジョセフ・ニューガーデンに脱帽です。彼は見事なレースを戦っていました。レース序盤、私たちは彼をパスするだけのスピードがあると感じていましたが、ソフトタイヤでのアタックでも彼を攻略できず、最後のピットストップで彼が新品のソフトタイヤを装着してからは、彼と同じペースを保つことができませんでした。2番手で走り続けてチャンスを狙っていましたが、乱気流を受けての走りではオーバーテイクを仕掛けることが難しかったですね。全力を出しきって戦いました。マシンは非常に速かったと思います。集まってくれたファンもレースをエンジョイしてくれたことと思います。なんとかしてジョセフに追いつき、アタックしてレースをおもしろくしたかったのですが、それはできませんでした。110%で走り続けていました。チームも本当にがんばってくれました。彼らはピットレーンのスターと呼ぶべき存在で、今日のレースでも、すばらしく安定したパフォーマンスを発揮してくれていました」
佐藤琢磨(4位)
「私たちのマシンはとても速かったと思います。表彰台に一歩届かなかったのはとても残念です。あとほんのわずかのスピードが私たちには必要だということです。ロードアメリカに集まってくれた大勢のファンにお礼を言いたいです。彼らのサポートがあって私たちドライバーも全力で戦うことができたと思います。ロードアメリカでのレースは今年も盛況でした。今シーズンは苦しいスタートを切りましたが、チームメートのグレアム・レイホールと技術的な部分で協力し合い、情報を共有することでスピード・アップを果たしてきました。今日のレースでは、私は好スタートでポジションを上げ、バトルを大いに楽しむことができました。レース中にはコースから押し出されたシーンもありました。インディカーのようなトップレベルのレースでは、マシンをぶつけ合うようなことは避けるべきでしょう。サイドバイサイドのバトルは歓迎ですが、こちらにぶつからないで戦ってほしいですね。今日は最終的にポジションを取り戻し、表彰台にあと一歩までいくことができたのでよかったと思います。今日はチーム全員が本当にがんばってくれ、いいレースを戦えました。この勢いを次戦のアイオワにつなげたいと思います」
順位 | No. | ドライバー | エンジン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | J.ニューガーデン | シボレー | 55 | 1:40'16.4165 |
2 | 28 | ライアン・ハンターレイ | 55 | +3.3759 | |
3 | 9 | スコット・ディクソン | 55 | +5.4902 | |
4 | 30 | 佐藤琢磨 | 55 | +14.8772 | |
5 | 6 | ロバート・ウィッケンズ | 55 | +23.8993 | |
6 | 15 | グレアム・レイホール | 55 | +32.5513 | |
7 | 22 | S.パジェノー | シボレー | 55 | +42.1868 |
8 | 21 | S.ピゴット | シボレー | 55 | +42.5336 |
9 | 10 | エド・ジョーンズ | 55 | +46.2118 | |
10 | 5 | ジェームズ・ヒンチクリフ | 55 | +47.5359 | |
11 | 98 | マルコ・アンドレッティ | 55 | +48.1468 | |
13 | 18 | セバスチャン・ブルデー | 55 | +1'00.3249 | |
16 | 27 | アレクサンダー・ロッシ | 55 | +1'23.4715 | |
21 | 19 | ザカリー・クラマン・デメロ | 54 | +1Lap | |
22 | 26 | ザック・ヴィーチ | 54 | +1Lap |
順位 | ドライバー | エンジン | 総合ポイント | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | スコット・ディクソン | 393 | |||
2 | ライアン・ハンターレイ | 348 | |||
3 | アレクサンダー・ロッシ | 348 | |||
4 | J.ニューガーデン | シボレー | 343 | ||
5 | W.パワー | シボレー | 328 | ||
6 | グレアム・レイホール | 278 | |||
7 | ロバート・ウィッケンズ | 274 | |||
8 | S.パジェノー | シボレー | 255 | ||
9 | セバスチャン・ブルデー | 235 | |||
10 | マルコ・アンドレッティ | 232 | |||
11 | ジェームズ・ヒンチクリフ | 229 | |||
12 | エド・ジョーンズ | 205 | |||
13 | 佐藤琢磨 | 201 | |||
16 | ザック・ヴィーチ | 155 | |||
22 | ザカリー・クラマン・デメロ | 94 | |||
24 | カルロス・ムニョス | 53 | |||
25 | ジャック・ハーヴェイ | 53 | |||
30 | ステファン・ウィルソン | 31 | |||
31 | オリオール・セルビア | 27 | |||
32 | サンティノ・フェルッチ | 18 | |||
33 | コナー・デイリー | 18 | |||
35 | ジェイ・ハワード | 12 | |||
39 | ピエトロ・フィッティパルディ | 7 |