HONDA The Power of Dreams

2018年のインディカー・シリーズ開幕までちょうど1カ月を迎えた2月9・10日、アリゾナ州フェニックス郊外にあるISMレースウェイ(全長1.022マイル)でシリーズ出場全車を集めてのオープンテストが開催されました。フェニックスは、日中に半袖で過ごせるほど暖かく、2日間とも快晴の好コンディションに恵まれました。

ここフェニックスでは、2018シーズンの第2戦が予定されています。ショートオーバルでのテストは、3時間のプラクティスセッションが1日2回、合計12時間にも及ぶ長時間の走行ができるもので、日中の最高気温28℃、夜間のプラクティスでの最低気温20℃というコンディションの下、集まった23台は用意してきたテストプログラムを着々と進めていきました。

2018年シーズンのインディカーは、出場全車が同じ空力パッケージで走ることとなりました。ユニバーサルキットと呼ばれるもので、インディカーとシャシーコンストラクターのダラーラ、そしてシリーズに出場する自動車メーカー2社が協力し、競争のさらなる激化を目指して完成させたものです。デザイン面でも進化し、昨年までのマシンよりも軽量かつ俊敏な印象を与える、魅力的なものとなっています。

シーズン出場全車がユニバーサルキットを装着して行うテストは今回が初めてでした。そして、2日間で12時間のテストを行った結果、パフォーマンスを一番引き出したのは、佐藤琢磨が加入したRahal Letterman Lanigan Racing。4回のプラクティスすべてで所属ドライバーがトップタイムを記録したのです。

今季、Andretti AutosportからRahal Letterman Lanigan Racingに移籍したインディ500チャンピオンの佐藤琢磨は、プラクティス1、3、4でトップタイムをマークし、最終セッションで彼の記録した19秒3790は今回のテストでの最速ラップとなりました。チームメートのグレアム・レイホールは2日間の総合で5番手につける19秒4574をプラクティス2で記録。このセッションで2番手につけたのは佐藤で、Rahal Letterman Lanigan Racingは4セッションで最速であっただけでなく、プラクティス2では1、2番手を独占しました。

Andretti Autosportもユニバーサルキット装着マシンでスピードを見せました。マルコ・アンドレッティが2日間の総合で6番手、アレクサンダー・ロッシが7番手、ライアン・ハンターレイが10番手につけました。

Chip Ganassi Racingも、4回のシリーズ・タイトル獲得を誇るスコット・ディクソンが2日間の総合で8番手につけました。これらの2チームもフロリダ州セント・ピーターズバーグでの開幕戦から高い競争力を発揮することでしょう。