ROUND 13

アメリカミッドオハイオ Mid-Ohio Sports Car Course 2017.07.30(日)・決勝

第13戦 ミッドオハイオ

地元のミッドオハイオでレイホールが3位表彰台を獲得
予選3番手の佐藤琢磨は5位フィニッシュ

天候:快晴  気温:27℃

オハイオ州コロンバス郊外のミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催されたインディカーシリーズ第13戦Hondaインディ200で、地元出身ドライバーのグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が3位でゴールしました。シーズン中盤戦から始まったレイホールの快進撃はとどまるところを知らず、今回で7戦連続のトップ10入り。今季3回目の表彰台に上がりました。

週末を通じて好天が続いた今年のレースは、気温がとうとう摂氏30℃を超えることが一度もなく、暑過ぎない、レース観戦に適したコンディションに恵まれました。ミッドオハイオはHondaのオハイオ工場に近いことから、10,000人近いHondaアソシエイツが夏の一日をサーキットで過ごし、レースを楽しみました。

バラエティに富むコーナーを持つテクニカルな全長2.258マイルのサーキットで、90周のレースが争われました。レイホールは予選4番手で2列目アウト側からスタートし、予選3番手だったインディ500ウイナーの佐藤琢磨(Andretti Autosport)と接近戦を展開。最初のピットストップを行う前の15周目に、佐藤の前に出ることに成功しました。その後の彼は、ゴールまで延々とウィル・パワー(シボレー)と2番手争いを繰り広げました。最終的にレースウイナーとなったジョセフ・ニューガーデン(シボレー)は、大きなリードを築いてゴールまで走り切りました。

レースが終盤に入ってから、レース中唯一のフルコースコーションが出され、残り20周でリスタートが切られました。レイホールはこのチャンスを活かすべくパワーに猛アタックを続け、サーキットに集まったファンからの大歓声を浴びましたが、逆転はならず3位でのゴールとなりました。それでも彼はミッドオハイオというホームコースで5年連続のトップ5フィニッシュという快挙を達成し、地元ファンを喜ばせました。これは、レイホールが2015年にミッドオハイオで優勝して以来、この3年で2回目の表彰台登壇となりました。レイホールはシーズン中盤から快進撃を続けてきており、今回は最近の7戦中5回目のトップ5フィニッシュでした。

インディ500ウイナーの佐藤は、第8戦デトロイトのレース2での4位フィニッシュ以来となる上位陣でのゴールを達成しました。3番グリッドからスタートするも、ピットストップで時間がかかるなどしたため、途中は8番手まで順位を下げました。3回目のピットストップで新品のソフトタイヤを装着すると、ゴールまで残り20周時点でリスタートとなったあとにジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)、エリオ・カストロネベス(シボレー)、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport)をパスして5位でのゴールをもぎ取りました。トロントで2位フィニッシュしたばかりのロッシは、リスタート後のバトルでカストロネベスをオーバーテイクし、6位でゴールしました。

3点というわずかな差ながら、ポイントランキングのトップで第13戦ミッドオハイオを迎えたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、厳しいレースを戦い抜きました。過去にミッドオハイオで5回もの優勝を飾っているディクソンですが、リアサスペンションに発生したトラブルによるものと思われるハンドリングの不調に見舞われ、優勝争いには加われませんでした。しかし、しぶとい走りでリスタート後にポジションを一つ上げての9位フィニッシュを記録しました。この結果、ディクソンはポイントスタンディングで3位となりましたが、あと4戦を残し、トップとはわずか8点差です。

インディカーシリーズは2週間のインターバルのあと、今シーズン2回目となるスーパースピードウェイでのレースが、ペンシルベニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイ(全長2.5マイル)で開催されます。ユニークな三角形をしたオーバル・コースでの500マイルレースです。

コメント

グレアム・レイホール(3位)
グレアム・レイホール 「いい走りができました。今日の私たちはとても速いペースを保てていたと思います。そして、クルーたちはまたしてもすばらしいピット作業で、私を迅速にコースへと送り返してくれました。コース上でのバトルは非常に激しかったですね。今シーズンの残りのレースに向けても、チーム全員でハードワークを続け、私もできる限りハードなドライビングを続けます。ポコノでも私たちは強いと確信しています」

佐藤琢磨(5位)
佐藤琢磨 「3番手スタートでしたから、5位でのフィニッシュは最高のシナリオではありませんでした。ピットストップでホイールナットのトラブルがあり、コースに戻ってすぐに2つポジションを落としました。そこからは追い上げるレースを戦うこととなりましたが、とても楽しいバトルを行うことができました。終盤のリスタートのあとに2台をオーバーテイクし、ポジションをばん回できたのはよかったですね。難しいレースではありましたが、Andretti Autosportの4台は力強いレースを戦ったと思います。私たちは今週末、チームとしてとてもいいパフォーマンスを見せることができたとも感じています。今シーズンの残り4レースでも今回のような戦いぶりを見せ、ポイントランキングで上位へと進出したいと思います」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
12J.ニューガーデンシボレー901:46'19.5989
212W.パワーシボレー90+5.1556
315グレアム・レイホールHonda90+6.3129
41S.パジェノーシボレー90+6.8807
526佐藤琢磨Honda90+7.3092
698アレクサンダー・ロッシHonda90+9.0266
73H.カストロネベスシボレー90+11.6809
828ライアン・ハンターレイHonda90+12.3623
99スコット・ディクソンHonda90+18.1857
104コナー・デイリーシボレー90+20.5661
115ジェームズ・ヒンチクリフHonda90+27.3241
1227マルコ・アンドレッティHonda90+29.9928
1383チャーリー・キンボールHonda90+31.1248
147ミハイル・アレシンHonda90+32.5958
158マックス・チルトンHonda90+33.1095
1610トニー・カナーンHonda90+36.1997
2018エステバン・グティエレスHonda89+1Lap
2119エド・ジョーンズHonda88+2Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
12J.ニューガーデンシボレー453
23H.カストロネベスシボレー446
39スコット・ディクソンHonda445
41S.パジェノーシボレー436
512W.パワーシボレー401
615グレアム・レイホールHonda395
726佐藤琢磨Honda381
898アレクサンダー・ロッシHonda358
910トニー・カナーンHonda320
105ジェームズ・ヒンチクリフHonda316
118マックス・チルトンHonda310
1228ライアン・ハンターレイHonda297
1327マルコ・アンドレッティHonda286
1419エド・ジョーンズHonda285
167ミハイル・アレシンHonda237
1883チャーリー・キンボールHonda223
2218セバスチャン・ブルデーHonda136
2518エステバン・グティエレスHonda83
2616オリオール・セルビアHonda61
2829フェルナンド・アロンソHonda47
2963ピッパ・マンHonda32
3077ジェイ・ハワードHonda24
3318ジェームス・デイビソンHonda21
34 50 ジャック・ハーヴェイ Honda 17
35 18 トリスタン・ボーティエ Honda 15

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