シーズン全17戦で行われるインディカー・シリーズは折り返し点を過ぎ、ウィスコンシン州のロード・アメリカで第10戦を迎えます。

ロード・アメリカは1955年に開設された、全長4.014マイル(約6.46㎞)のサーキットで、14のコーナーを持つロードコースです。コースレイアウトは開設時から変わっておらず、伝統あるサーキットとして、NASCARなどの北米選手権も開催されています。

インディカーのレースが初めて開催されたのは、1982年。今年で通算27回目を迎えます。2007年を最後に開催が途絶えていましたが、昨年9年ぶりにカレンダーに復活し、決勝日には約8万人の観衆が詰めかけました。

今季のシリーズは、ここまで9戦を終えて7人のウイナーが誕生しており、チャンピオン争いも混戦となっています。過去にここロードアメリカで勝利したドライバーが、その年のチャンピオンとなったのは6回。タイトルの行方を占う上でも重要な一戦と言えます。

インディ500ウイナーの佐藤琢磨(Andretti Autosport)は、前戦テキサスからの2週間のインターバル中に、日本へ凱旋帰国。インディ500の祝勝ファンイベントや、メディアへの取材対応、さまざまなテレビ・ラジオ番組への出演など、忙しい日々を過ごして米国へ戻りました。

佐藤は、昨年のレースで予選15番手と後方からのスタートを余儀なくされました。決勝では1周目から度重なるオーバーテイクを披露し、一時は7番手まで浮上。しかし、ピットイン時のスピード違反という裁定によって2度のドライブスルー・ペナルティーを科され、17位と悔しい結果に終わりました。

今年はランキング首位とわずか14ポイント差の3位で迎えます。日本のファンから受けた祝福を力に換え、2週間ぶりとなるレースへ闘志を燃やしています。