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2016.06.05 インディカー・シリーズ 第8戦 アメリカ デトロイト 決勝

[決勝] ライアン・ハンターレイがデトロイトのレース2で3位フィニッシュ、今季2度目の表彰台に

2016年6月5日(日)・決勝  会場:ベル・アイル・パーク  天候:晴れ ときどき曇り  気温:23〜25℃

ミシガン州デトロイトにあるベル・アイル・パークで開催されるインディカー・シリーズのレースでは、出場チームが作戦を駆使し、ドラマチックなバトルをみせてくれました。ダブルヘッダーの2戦目として開催された日曜日のレース2でも、エントリーした22台の作戦が2つに別れる戦いとなり、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)がHondaチームの中でトップとなる3位でゴールしました。彼は開幕戦のセント・ピーターズバーグでも3位になっています。

ライアン・ハンターレイライアン・ハンターレイ

ライアン・ハンターレイライアン・ハンターレイ

昨日のレースと同じく、70周で行われる戦いの序盤早々に約半数のマシンがピットストップを行いました。トップグループと異なるピットタイミングにして、オーソドックスな2ストップ作戦のライバルに、3ストップ以上をこなしながらも勝機を見いだそうという作戦です。そして、今日のレースではピットストップを早い段階で行う作戦が勝利につながりました。3ストップのレースを戦ったドライバーたちが1-2-3位で表彰台登壇。優勝はウィル・パワー(Team Penske)で、ポイントリーダーのシモン・パジェノー(Team Penske)が2位、そして、ハンターレイが3位でした。

ハンターレイの後方では、Hondaで走るコナー・デイリー(Dale Coyne Racing)が6位でのゴールを果たしました。土曜日のレースで2位フィニッシュでキャリア初の表彰台に上ったデイリーは、日曜日にも6位でのゴールを達成。フルシーズンエントリーを初めて行うデイリーにとって、すばらしい週末となりました。また、マルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)が、今シーズン初のトップ10フィニッシュとなる9位でのゴールを成し遂げました。

佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、1周目のスタート直後に発生した多重アクシデントに巻き込まれました。すぐ目の前で起きた事故に反応し、ブレーキングで回避した佐藤でしたが、後方から2台がぶつかってきたためにスピン。さらには1台が彼のフロントノーズにぶつかってきました。佐藤はエンジンをストールさせましたが、セイフティクルーによってエンジンが再始動され、周回遅れにならずにピットに戻ることができました。タイヤ交換と、フロントウイングの交換を2度のピットストップに分けて行い、トップグループとはあえて異なるタイミングでピットストップし、ポジションを上げて行くことを目指す戦いを展開していきました。

佐藤琢磨佐藤琢磨

佐藤琢磨佐藤琢磨

その結果、スタート直後にはほぼ最後尾までポジションを下げていた佐藤でしたが、30周を越えたところでトップ15に入り、ゴールまで10周を切ってから10番手に順位を上げました。すぐ背後にはグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)と、インディ500で勝ったばかりのルーキー、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport with Curb-Agajanian)が迫っていましたが、佐藤は彼らの攻撃を跳ね返し、そのままフィニッシュ。今シーズン3度目のトップ10入りを果たしました。

佐藤琢磨佐藤琢磨

ライアン・ハンターレイ(3位)
「表彰台に上ることができてうれしいです。今日の私たちのマシンはとても強力で、特にロングランでどんどんスピードが上がっていくのを感じていました。しかし、私より前を走っていた2台には、残念ながら対抗する力がありませんでした。今日の彼らのマシンは、路面をガッチリとつかんでグリップしていました。それでも私たちは、今日のレース内容と結果を喜んでいます。不運に見舞われるレースが続いていましたが、悪いことが一切降りかかってこないレースを戦えました。そういうレースを待ち望んでいました」

佐藤琢磨(10位)
「今朝行われた予選は、自分たちが狙っていた通りの戦いにはなりませんでした。私は雨のレースが好きですが、予選で自分たちの走ったグループだけ降ってしまいました。路面が濡れたため速いタイムが出せなくなっていたのです。予選16番手で中団からスタートし、目の前でアクシデントが発生。ブレーキングして避けられるところを、後方からヒットされてエンジンはストップし、フロントウイングとタイヤにダメージを負いました。幸運だったのは、周回遅れにならずに済んだことでした。2回続けてピットに入り、タイヤとノーズを交換してもらいました。そこからは徐々にポジションを上げていけました。私たちには競争力があったのですが、なにかが不足しており、マシンが不安定で、ドライビングが難しくなっていました。あのスタートでのアクシデンに巻き込まれながら、トップ10でゴールできたのはうれしいですね。レース中には作戦が展開に合っていて、上位に食い込めそうな勢いでした。そのままゴールまでいかなかったのが、少し悔しくもあります」

決勝リザルト
順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
112W.パワーシボレー701:42'22.2672
222S.パジェノーシボレー70+0.9203
328ライアン・ハンターレイHonda70+1.4711
421J.ニューガーデンシボレー70+2.4602
59S.ディクソンシボレー70+3.1575
618コナー・デイリーHonda70+7.1263
710T.カナーンシボレー70+11.3012
811S.ブルデーシボレー70+12.9361
927マルコ・アンドレッティHonda70+26.4201
1014佐藤琢磨Honda70+27.7105
 
1115グレアム・レイホールHonda70+28.0410
1298アレクサンダー・ロッシHonda70+28.5507
1319ギャビー・シャヴェスHonda70+29.2530
1526カルロス・ムニョスHonda70+30.4879
177ミハイル・アレシンHonda70+1'10.5229
1941ジャック・ホークスワースHonda48+22Laps
215ジェームズ・ヒンチクリフHonda0+70Laps
ポイントスタンディング
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
-122S.パジェノーシボレー357
29S.ディクソンシボレー277
33H.カストロネベスシボレー271
421J.ニューガーデンシボレー259
598アレクサンダー・ロッシHonda242
626カルロス・ムニョスHonda242
712W.パワーシボレー240
810T.カナーンシボレー240
92J.P.モントーヤシボレー233
-1083C.キンボールシボレー227
 
115ジェームズ・ヒンチクリフHonda226
1215グレアム・レイホールHonda225
-1328ライアン・ハンターレイHonda224
1518コナー・デイリーHonda177
1614佐藤琢磨Honda173
-1727マルコ・アンドレッティHonda166
-187ミハイル・アレシンHonda155
-2041ジャック・ホークスワースHonda110
22 19ギャビー・シャヴェスHonda81
23 20スペンサー・ピゴットHonda75
24 77オリオール・セルビアHonda72
-25 29タウンゼント・ベルHonda55
-2619ルカ・フィリッピHonda45
-28 35アレックス・タグリアーニHonda35
-29 63ピッパ・マンHonda33
-3288ブライアン・クロウソンHonda21

ランキング詳細

ライアン・ハンターレイ

ライアン・ハンターレイ

佐藤琢磨

佐藤琢磨

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