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April 18 2015, QUALIFYING Toyota Grand Prix of Long Beach
ロングビーチ
2015年4月18日(土)・予選 会場:ロングビーチ市街地特設コース 天候:快晴 気温:20〜22℃
アメリカで最も伝統があり、人気の高いストリートレースであるグラプリ・オブ・ロングビーチが、今年も海沿いのダウンタウンに作られた全長1.968マイルのコースで開催されます。ロングビーチのコースには、練習走行が行われた4月17日(金)から多くのファンが詰めかけ、予選日の土曜日は、朝から町全体が熱気に満ちあふれていました。
カリフォルニアらしい青々とした空のもと、エアロキットを装着したインディカーによる予選が行われ、23人のドライバーたちは1000分の1秒を競う激しいタイムアタック合戦を繰り広げました。
2グループに分かれての予選第1セグメントと、それぞれのグループから勝ち上がった12名で争われる第2セグメントを経て、3段階の予選のファイナルステージに進むことが許されるのは6人のドライバーのみ。ロングビーチではこの中にライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が入りました。彼は昨年のロングビーチでポールポジションを獲得しており、このコースを得意としています。
予選のファイナルステージでのハンターレイは、可能な限り集中力を高め、10分間の予選が後半に入ってからコースイン。ソフトタイヤでミスなくアタックラップをまとめることを目指しました。この難しいミッションを見事にクリアしたハンターレイは、1分7秒0473のベストをマークし、予選4番手となりました。
ハンターレイのほかにはグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)、マルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)、カルロス・ムニョス(Andretti Autosport)の3人が予選の第2セグメントを戦い、レイホールが予選8番手、アンドレッティが10番手と、2世代目ドライバーの2人がトップ10入りを果たしました。
佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は実力をフルに発揮することなく予選20番手となりました。ロングビーチは佐藤にとって、2013年にキャリア初優勝を挙げた場所であり、日本人にとっても初めてインディカー・レースで勝利した場所です。そのため、歴代ウイナーの一人として、佐藤には走行開始前から大きな注目が集まっていました。金曜日の2度のプラクティスで苦戦を強いられたものの、予選を目前に控えた3度目のプラクティスでマシンのセットアップを向上させた佐藤とチームは、さらにアイディアを注ぎ込んだセットアップで予選に臨みました。しかし、その真価を試そうとソフトタイヤを装着してコースに出た直後、ほかのチームのドライバーがアクシデントを起こし、赤旗が提示されて走行がストップ。そのまま10分間の予選は終了を迎えてしまいました。佐藤はアタックを1ラップも完了させることなくマシンを降りなければなりませんでした。佐藤は明日、10列目アウト側グリッドから辛抱強く、そしてスマートにレースを戦い抜いて上位フィニッシュを目指します。
ライアン・ハンターレイ(4番手)
「予選では大きなプレッシャーを感じていました。実は、今日の私たちは最終ステージへの進出を目標に掲げていました。予選4番手という結果はポールポジションを獲得するのと同じぐらいの意義があります。狙った通りに予選のファイナルに進んだ上に、ライバルたちと激しく競い合えたのですから。自分たちの進歩を確信できました。明日はファイナルプラクティスで、決勝用のセッティングを確認します。今週末の我々は、Hondaの新しいエアロキットを使った戦いで、1段上のレベルに上がれました。これからも少しずつ確実に、パフォーマンスを向上させていき、トップとの差を埋めたいです」
佐藤琢磨(20番手)
「グリップとマシンバランスの向上を目指し、午前のプラクティス3でいくつかの新しいセットアップを試しました。そして、私たちはいい進歩を遂げられました。予選を楽しみに待つ状況でした。ところが、非常に不運なことに、アタックラップを行う前に他車のアクシデントにより赤旗が出され、そのまま我々の出走したグループの予選第1セグメントが終ってしまいました。アタックしたかったです。そこで自分たちのセッティングがさらに進歩したことを確認したかったです。状況は厳しく、明日の午前のファイナルプラクティスで、決勝用のセッティングを確認する必要があります。レースには最善の体制を整えて臨みたいです」
アート・セントシアー|HPD社長
「ライアン・ハンターレイとAndretti Autosportが奮闘し、予選4番手という結果をつかんでくれました。しかし、Honda勢で予選のトップ6に進んだのは彼らだけでした。ライバルとの差を埋めるために、我々は1段ステップを上がる必要があります。Andretti Autosportはロングビーチでの3度のプラクティスと予選を戦う中で、エアロキットを使用するセッティングでポイントとなるなにかを発見したようで、マルコ・アンドレッティが10番手、カルロス・ムニョスが12番手と、第2ステージにそろって進出するだけのスピードを獲得していました。グレアム・レイホールとRahal Letterman Lanigan Racingも、今シーズンからエアロキットが導入されるや、セッティングのコツを早々につかんで、どのコースでも速さをみせています。明日のレースでは、彼らの戦いぶりが大変楽しみです」
順位 | No. | ドライバー | エンジン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | H.カストロネベス | シボレー | 1'06.6294 |
2 | 2 | J.P.モントーヤ | シボレー | 1'06.6587 |
3 | 9 | S.ディクソン | シボレー | 1'06.7870 |
4 | 28 | ライアン・ハンターレイ | Honda | 1'07.0473 |
5 | 22 | S.パジェノー | シボレー | 1'07.1433 |
6 | 67 | J.ニューガーデン | シボレー | 1'07.1716 |
7 | 10 | T.カナーン | シボレー | 1'07.1090 |
8 | 15 | グレアム・レイホール | Honda | 1'07.1290 |
9 | 11 | S.ブルデー | シボレー | 1'07.2411 |
10 | 27 | マルコ・アンドレッティ | Honda | 1'07.3161 |
12 | 26 | カルロス・ムニョス | Honda | 1'07.4049 |
13 | 5 | ジェームズ・ヒンチクリフ | Honda | 1'07.3976 |
16 | 41 | ジャック・ホークスワース | Honda | 1'08.6276 |
17 | 98 | ギャビー・シャヴェス | Honda | 1'07.4653 |
19 | 7 | ジェイムス・ジェイクス | Honda | 1'07.7702 |
20 | 14 | 佐藤琢磨 | Honda | 1'08.8732 |
21 | 18 | コナー・デイリー | Honda | 1'08.7825 |
22 | 19 | フランチェスコ・ドラコーネ | Honda | 1'09.8815 |