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インディカー・シリーズ

round 11

SCHEDULE

July 6 2014, RACE Pocono INDYCAR 500

アメリカポコノ

ルーキーのカルロス・ムニョスが500マイルレースで3位フィニッシュ
佐藤琢磨は電気系トラブルでリタイア

2014年7月6日(日)・決勝  会場:ポコノ・レースウェイ  天候:快晴  気温:23〜24℃

ペンシルベニア州の緑豊かなエリアにたたずむ全長2.5マイルのポコノ・レースウェイは、「トリッキートライアングル」の異名を取る、三角形のユニークなオーバルコースです。昨年、24年ぶりのインディカー・シリーズ復活を果たしたポコノでのレースは、今年もすばらしい快晴のもとで開催されました。青々とした空には雲もなく、やや強めの風が暑さを和らげ、絶好のレースコンディションとなりました。

  • カルロス・ムニョスカルロス・ムニョス
  • カルロス・ムニョスカルロス・ムニョス
  • 佐藤琢磨(#14)佐藤琢磨(#14)
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨

今年からレース距離が100マイル延ばされ、500マイルとなりました。スタートは午後1時過ぎで、7月5日(土)のプラクティス中のアクシデントで負傷したルーキー、ジャック・ホークスワース(Bryan Herta Autosport)を除く21人がグリーンフラッグを受けました。

200周のレースではアクシデントが1度しか起こらず、フルコースコーションは6周しか出されなかったため、平均時速202.402マイルでゴール。2002年のフォンタナで記録された時速197.995マイルを大きく上回り、今日のレースはインディカー史上最速の500マイルレースとなりました。そのレースでHondaドライバーのカルロス・ムニョス(Andretti Autosport)は、予選3番手でフロントローの外側グリッドからスタートし、決勝レースもハードなバトルを戦い抜いて3位フィニッシュを達成。ルーキーでありながら、今回が今シーズン3度目の表彰台フィニッシュです。ムニョスの獲得シリーズポイントは340点に伸び、ポイントスタンディングがレース前の7位から6位へと1つ上がりました。

ヒューストンでの第10戦で今シーズン2勝目を挙げ、総合ポイント4位につけていたシモン・パジェノー(Schmidt Peterson Motorsports)は、今回も粘り強い走りをみせました。予選11番手から6位でフィニッシュした彼は、ポイントスタンディングを3位に上げることに成功。また、パジェノーのチームメートでルーキーのミハイル・アレシンも、初めてのポコノで予選12番手、決勝7位という好結果を残しました。

このほかのHondaドライバーたちも奮闘をみせました。ジョセフ・ニューガーデン(Sarah Fisher Hartman Racing)は予選でアクシデントを起こしたために最後尾の21番グリッドからスタートしましたが、レースでは安定したスピードを保ち、終盤のピットタイミングを使った作戦が功を奏して、8位でフィニッシュ。ペンシルベニアを地元とするマルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)も、トップ10入りとなる9位でゴールを果たしました。

ポコノでのレースは、インディ500と同じくグリッド1列に3台が並びます。予選4番手だった佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、2列目内側グリッドからスタートし、安定したペースでトップ10以内にポジションを保って序盤を戦っていました。ところが、1回目のピットストップを行う前の25周目、佐藤のマシンが突如としてスローダウン。電気系統のトラブルにより、リタイアを余儀なくされました。

次戦は北米大陸のほぼ中央、アイオワ州で開催されます。ポコノと同じオーバルですが、全長0.894マイルとシリーズで最も短いアイオワ・スピードウェイを300周して争うレースです。

コメント

カルロス・ムニョス(3位)
「マシンが速く、とてもいいレースを戦えたと思います。長いレースであり、オーバーテイクが難しいコースでの戦いですから、私たちは序盤から燃料セーブを心がけていました。単独では速く走れても、だれかの後ろについて走るのは難しいというのがこのコースの特徴なので、最後にチャンスが来ることを願っていました。今日の3位はうれしい結果です。そして、2倍のポイントが得られるレースでしたから、チャンピオンシップを考えると、とても大きな意味を持っています。表彰台にまた上がれたこともうれしいですし、今日の長いレースをベテランのように戦い抜くことができたとも感じています。チームのクルーたちもピットストップでがんばってくれました」

佐藤琢磨(21位)
「スタートではオーバーブーストとなって順位を落としましたが、失ったポジションを着々とばん回していくことができていました。500マイルの長いレースですから、トップが見える位置につけ、上位にポジションを保って走ることができ、いい序盤を戦えたと思います。ところが、1回目のピットストップを行う前に突然、駆動力を失いました。電気系統のトラブルでした。マシンの仕上がりがよかっただけに悔しいですね。ミルウォーキーで行ったテストから、オーバルでのマシンをよくすることができ、私たちはポコノでもマシンを高いレベルに仕上げることができていました。それには大きく勇気づけられましたし、来週のアイオワでも私たちのマシンは速いと思うので、予選から上位で戦いたいと思います」

トム・ライケンバック|HPDテクニカル・ディビジョン シニア・マネジャー/チーフ・エンジニア
「カルロス・ムニョスがみせたパフォーマンスは本当にすばらしかったですね。彼の持つ才能、そしてレースに打ち込む姿勢に、私たちは感銘を受けています。レース終盤にジョセフ・ニューガーデンがみせた猛チャージも見事でした。今シーズンのジョセフはとてもいいドライビングを見せ続けており、チームの攻撃的な作戦によって、あと少しで優勝に手を届かせることができそうでした。そして最後に、シモン・パジェノーの速く、そして安定したオーバルコースでの走りをたたえたいと思います。彼は今日の6位フィニッシュによって、ポイントスタンディングをまた1つ上げました。さあ、次はアイオワです。私たちは今シーズン最初のショートオーバルにチャレンジします」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
12J.P.モントーヤシボレー2002:28'13.1798
23H.カストロネベスシボレー200+2.3403
334カルロス・ムニョスHonda200+2.9653
48R.ブリスコーシボレー200+3.8431
59S.ディクソンシボレー200+4.6933
677シモン・パジェノーHonda200+6.0105
77ミハイル・アレシンHonda200+8.3658
867ジョセフ・ニューガーデンHonda200+8.9506
925マルコ・アンドレッティHonda200+9.4477
1012W.パワーシボレー200+17.2301
 
1227ジェームズ・ヒンチクリフHonda199+1Lap
1419ジャスティン・ウィルソンHonda199+1Lap
1828ライアン・ハンターレイHonda181+19Laps
1915グレアム・レイホールHonda157+43Laps
2018カルロス・ウエルタスHonda89+111Laps
2114佐藤琢磨Honda25+175Laps
2298ジャック・ホークスワースHonda0+200Laps

ポイントスタンディング

ドライバー
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
112W.パワーシボレー446
23H.カストロネベスシボレー446
377シモン・パジェノーHonda402
42J.P.モントーヤシボレー391
528ライアン・ハンターレイHonda388
634カルロス・ムニョスHonda340
725マルコ・アンドレッティHonda325
89S.ディクソンシボレー297
98R.ブリスコーシボレー285
1011S.ブルデーシボレー271
 
1227ジェームズ・ヒンチクリフHonda266
137ミハイル・アレシンHonda263
1419ジャスティン・ウィルソンHonda253
1698ジャック・ホークスワースHonda227
1718カルロス・ウエルタスHonda224
1867ジョセフ・ニューガーデンHonda220
1915グレアム・レイホールHonda202
2114佐藤琢磨Honda189
2416オリオール・セルビアHonda88
2526カート・ブッシュHonda80
295ジャック・ヴィルヌーヴHonda29
3068アレックス・タグリアーニHonda28
3116ルカ・フィリッピHonda24
3363ピッパ・マンHonda21
3441マーティン・プロウマンHonda18
36 26フランク・モンタニーHonda8