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インディカー・シリーズ

round 05

SCHEDULE

May 18 2014, POLE DAY Indianapolis 500

アメリカインディアナポリス

世界一の伝統を誇るレース、インディ500に出場する33台が決定
ジェームズ・ヒンチクリフの予選2番手を筆頭に、Hondaエンジンは18台が出場
佐藤琢磨は23番グリッドから決勝に挑む

2014年5月18日(日)・予選2日目  会場:インディアナポリス・モーター・スピードウェイ  天候:晴れ  気温:17℃

世界で最も長い歴史を誇る自動車レース、インディ500は今年で98回目の開催を迎えます。その伝統あるレースのスターティンググリッドを決定するための予選が、5月17日(土)と18日(日)の2日間にわたってインディアナポリス・モーター・スピードウェイで繰り広げられました。Hondaは今年のインディ500において、18台という多くのエントリーにV6ツインターボエンジンを供給しています。

  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • シモン・パジェノーシモン・パジェノー
  • シモン・パジェノーシモン・パジェノー
  • マルコ・アンドレッティマルコ・アンドレッティ

全長2.5マイルのオーバルコースを1人ずつ、4周連続でアタックするインディ500特有の予選方式を踏襲しながら、今年から新しいルールが採用されました。予選1日目には出場全員がアタックを行って、予選2日目に走るグループとその順番が決められました。

33のグリッドが決定するのは予選2日目で、出場全チームは予選初日にそれぞれが記録した予選スピードにより、トップから9番手までと、10番手から33番手までの2グループに分けられました。そして、この2日目の午前11時から10〜33番グリッドを争うグループ1の予選が行われ、午後2時からはポールポジション以下の上位9グリッドを競い合う予選グループ2の戦いが繰り広げられました。

予選2日目は、朝から晴天がインディアナポリス・モーター・スピードウェイ上空に広がり、気温は低めでしたが、集まったファンは日差しを浴びながらの観戦を楽しんでいました。その予選は平均速度が2003年以来初めて230mph(時速約370km)を超えるエキサイティングなものとなりました。

24人のドライバーたちが走る予選グループ1では、カート・ブッシュ(Andretti Autosport)が3番手のスピードとなる平均230.782mph(時速371.07km)を記録して、4列目アウト側の12番グリッドを獲得しました。これは今年のルーキーの中での最速です。佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、昨日のスピードを更新する229.201mph(時速368.863km)を記録しましたが、グループ1の14番手となり、決勝レースは23番グリッドからスタートをすることになりました。

トップ9によるポールポジション争奪戦では、カナダ出身のジェームズ・ヒンチクリフ(Andretti Autosport)が230.839mph(時速371.499km)を記録して予選2番手を獲得しました。予選トップとなったエド・カーペンター(シボレー)との差は、4周=10マイルという長い距離を走りながら、わずかに0.1536秒しかありませんでした。ヒンチクリフは1週間後の決勝にフロントローの中央グリッドからスタートすることとなりました。

以下、シモン・パジェノー(Schmidt Peterson Motorsports)が、平均230.614mphで予選5番手、マルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)は6番手とHonda勢はグリッド2列目に2人が並び、カルロス・ムニョス(Andretti Autosport)は230.146mphで7番手、ジョセフ・ニューガーデン(Sarah Fisher Hartman Racing)は229.893mphで8番手となって3列目からレースに出場することとなりました。Hondaドライバーはトップ9に5人が入りました。

インディ500は伝統的に33台のマシンによって争われてきました。今年も出場マシンが決定しましたが、これら33台が予選で記録した平均時速は229.382mph(約369.154km/h)となり、2002年の228.648mphを上回って史上最速記録を更新しました。

19日(月)もインディアナポリス・モーター・スピードウェイではプラクティスが行われ、その後3日間は走行なし。23日(金)に最終プラクティスが開催され、5月25日(日)に200周の決勝レースが開催されます。

コメント

ジェームズ・ヒンチクリフ(2番手)
「最後のラップでは、ターン3の入り口でマシンがオーバーステアになりました。リアが滑ったのをステアリング操作で修正し、スロットルもほんのわずかでしたが戻さねばなりませんでした。インディ500では、アクセルを一瞬でも戻したらポール獲得はなりません。残念ですが、あの瞬間に私はポールポジションを逃したと思いました。しかし、それほどに攻めたセッティングになっているマシンでなければ、ポールポジションを狙う走りはできないのです。私たちのチームはすばらしい仕事をしてくれたと思います。マシンは本当に速かった。Hondaのエンジンも大変すばらしいパフォーマンスを発揮しています。一昨年に続きフロントローからスタートできる。それは本当にハッピーなことです」

佐藤琢磨(23番手)
「予選は2日間とも厳しいものとなりました。新しい予選方式はよくできていて、とてもエキサイティングでした。予選1日目だった昨日は、天候という要素が絡んだ賭けになっていました。幸運を手にしたチームもあれば、そうでなかったチームもあったように見えました。予選2日目の私たちは、朝の気温が低かったプラクティスで新しい項目を複数チェックし、昨日と比べていくらかの前進を果たすことができました。そして迎えた予選では、気温は高くなっていましたが、私たちはスピードアップを達成しました。しかし、ライバル勢もスピードを上げてきており、私たちのマシンはハンドリングがオーバーステアになっていました。なんとか踏ん張ってスロットル全開を保ち続けた4周は、壁側ギリギリを走るアタックとなりました。予選までの自分たちのパフォーマンスを振り返ると、全体的に見ればまずまずの成果を挙げていると思います」

マーク・クロフォード|HPD インディカー・エンジン・プロジェクト LPL
「今日の予選で明らかになったのは、両エンジン・マニュファクチャラーの実力が見事にきっ抗しているということです。決勝レースは極めて競争が激しく、エンターテインメント性に満ちた戦いになるでしょう。HPDでインディカーのプロジェクトに携わっているすべてのスタッフ、トラックサイドエンジニアたちのチーム、エンジン組み立てセクションで働くスタッフ、そして私たちをサポートしてくれているすべての人々が、すばらしい仕事ぶりであったことに感謝します。サーキットだけでなく、サンタクラリタのHPDにおいても、みんなが長時間にわたって働き続けてくれました。予選で2番手となったジェームズ・ヒンチクリフをたたえます。彼の今週末のパフォーマンスは本当に見事でした。ファスト9を戦ったすべてのドライバー、そしてチームにも、同じくおめでとうと言いたいと思います。来週の日曜日に開催されるインディ500は、今年も大変にエキサイティングなレースとなるでしょう。今から待ち遠しいです」

予選リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 平均速度(mph)
120E.カーペンターシボレー231.067
227ジェームズ・ヒンチクリフHonda230.839
312W.パワーシボレー230.697
43H.カストロネベスシボレー230.649
577シモン・パジェノーHonda230.614
625マルコ・アンドレッティHonda230.544
734カルロス・ムニョスHonda230.146
867ジョセフ・ニューガーデンHonda229.893
921J.R.ヒルデブランドシボレー228.726
102J.P.モントーヤシボレー231.007
 
1226カート・ブッシュHonda230.782
1398ジャック・ホークスワースHonda230.506
1419ジャスティン・ウィルソンHonda230.256
157ミハイル・アレシンHonda230.049
1816オリオール・セルビアHonda229.752
1928ライアン・ハンターレイHonda229.719
2015グレアム・レイホールHonda229.628
2118カルロス・ウエルタスHonda229.251
2263ピッパ・マンHonda229.223
2314佐藤琢磨Honda229.201
2468アレックス・タグリアーニHonda229.148
275ジャック・ヴィルヌーヴHonda228.949
2941マーティン・プロウマンHonda228.814