Dakar Rally 2016 ステージ10
2016/1/13
ベレン > ラ・リオハ
Liaison:283kmSpecial stage:278kmTotal:561km

マラソンビバークでの修復を終え、ゴンサルヴェスがラリーに復帰

※リザルトは暫定結果であり、現在主催者側による審議が行われています。正式結果が確定し次第、本サイトを更新します

ステージ9でエンジン冷却用のラジエターに枝が刺さるトラブルにより、優勝争いから一歩後退する形になったTeam HRCのパウロ・ゴンサルヴェス。しかし、いくつかの幸運とチームメートに助けられ、ダカールラリー後半戦の山場である、マラソンステージ(ビバークでチームからのサポートを受けずに2日間を走るステージ)を終え、トップと6分1秒差のステージ4位で、チームが待つラ・リオハのビバークへと到着しました。

序盤同様、天候の影響がラリーに再び影響を与えました。豪雨の影響でルート上を横切る川の水位が上がり、午前7時から予定されていたスタートが見合わせられ、1時間後の午前8時からレースが始まりました。それでも、フィニッシュ手前にある川の水位は高く、結果的にステージ10は、30kmほど短縮されて終了となりました。なお、通常はカテゴリー別にスタートするラリーですが、このステージ10では2輪、4輪、トラックの各クラスのリザルト上位者が同じグループでスタートを切るという、新たな試みがされました。

長い砂丘ステージが設定されたこのステージを、ゴンサルヴェスはマシンをいたわりつつ走りきり、ステージ4位のタイムで明日へとつなげました。また、ダカール初挑戦のリッキー・ブラベックも、ステージ8位で調子を上げています。サポートライダーとしての仕事をこなし、チームに貢献したパオロ・セッシは24位でこの日を終えました。

一方、マイケル・メッジは今朝のスタートを切れませんでした。メッジは「ゴンサルヴェス選手のトラブルを修復できてとてもよかった。ただ、自分のスタートを迎えたとき、マシンにトラブルが起き、修復を試みましたが、スタートを切ることができませんでした。残念ながら、私のラリーはここで終わります」と状況をコメントしています。

Honda South America Rally Teamのケビン・ベナバイズは、この日もすばらしい活躍をみせます。このステージを制したKTMのステファン・ソヴィッツコ(スロバキア)、総合トップであるKTMファクトリーチームのトビー・プライス(オーストラリア)と、終盤までマッチレースを続け、2分54秒差の2位でこのステージを終えました。Honda Brasilのアドリアン・メッジはステージ12位でフィニッシュし、残りのステージへと挑みます。

ラ・リオハのビバークでは、残す3ステージに向け、CRF450 RALLYを徹底的にメンテナンスし、ラリーのゴールを目指します。

コメント

パウロ・ゴンサルヴェス(ステージ10 4位/総合 8位)
「今日は積極的にいきました。スタートはトラックの後ろで、あまりよくはなかったです。砂地はコンディションが変わりやすい状況でしたが、私はスムーズに走れました。なにも問題なくフィニッシュできてよかったです。私はまだトップグループにいて、明日を戦うためにマシンをセットアップしています。火曜日のマラソンステージで起こった出来事は、勝利を難しくしました。しかし、まだ終わってはいません。あの出来事のあとも私はここにいて、とてもポジティブです。私は明日からも、毎日いいペースをキープしたいのです」

ケビン・ベナバイズ(ステージ10 2位/総合 5位)
「いいステージでした。転倒しましたが、大したことはありません。コースは難しかったですね。ルートを見つけ出さなければならないですし、大雨の影響で川の増水があり、マディなところも多かったです。この辺りでは珍しいことです。砂丘はウエットで緩んでいました。プライス選手とソヴィッツコ選手とバトルをしました。ミスコースすることなく、タイムロスもなく、速いタイムでステージを終えられてうれしいです。ラリーの終わりも近いです。私としては、プレッシャーを感じることなく集中したいです」

本田太一 | プロジェクトリーダー
「ラリー2度目のマラソンステージが終わりました。初日、ブッシュ(低木)が生い茂ったエリアを走行中、ゴンサルヴェス選手が乗るマシンのラジエターに枝が当たり、冷却水が漏れるトラブルが発生しました。ダメージがエンジンに及び、ビバークでライダーたちが協力して、エンジンのシリンダーから上を交換。ゴンサルヴェス選手をラリーに復帰させました。今日のゴンサルヴェス選手は慎重に走って4位。今回が初のダカールであるブラベック選手も、ラリーに馴れてきて好調なペースで走っています。残りが少なくなりましたが、全力でダカールと戦います。応援よろしくお願いします」

※レポート、コメントは暫定結果に基づくものです。

TOMORROW'S STAGE
STAGE 11
ラ・リオハ 〜 サン・フアン
リエゾン(移動区間):281km  スペシャルステージ(競技区間):431km  総移動距離:712km

2016年のダカールラリーも残すところ3日。ライバルとのタイム差を広げる、縮めるという機会が多くないことは、理解いただけるだろう。ただ、そのチャンスはまだ残されている。明日のステージは距離が長いからだ。ルートは山脈に沿うように、やや南西に向かってサン・フアンへ。サンド路面を主体に、時に現れるフェシフェシ(沈殿土がパウダー状に溜まった場所。走りにくく、たくさんの埃が上がる)が立ちはだかる。巧さと忍耐が必要になるが、ルートには砂利路面のハイスピードな直線も含まれる。

リザルト

ステージ10暫定順位
順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
15S.ソヴィッツコKTM03:47'23--
247ケビン・ベナバイズHonda03:50'1700:02'54-
33T.プライスKTM03:53'1000:05'47-
42パウロ・ゴンサルヴェスHonda03:53'2400:06'01-
549A.メオKTM03:55'0600:07'43-
64P.クインタニラハスクバーナ03:57'1800:09'55-
 
848リッキー・ブラベックHonda04:01'1000:13'47-
1261アドリアン・メッジHonda04:18'1000:30'47-
2432パオロ・セッシHonda04:50'1601:02'53-
25123マイケル・フェルカーデHonda04:55'0301:07'40-
74137ロブ・スミッツHonda07:34'4203:47'19-
8270ペドロ・ビアンキ・プラタHonda08:39'0504:51'42-
総合暫定順位
総合順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
-13T.プライスKTM34:49'04--
-25S.ソヴィッツコKTM35:12'1600:23'1200:01'00
34P.クインタニラハスクバーナ35:31'5300:42'49-
449A.メオKTM35:33'0800:44'04-
547ケビン・ベナバイズHonda35:34'1400:45'10-
67H.ロドリゲスヤマハ35:45'2100:56'1700:02'00
 
748リッキー・ブラベックHonda36:01'1201:12'08-
82パウロ・ゴンサルヴェスHonda36:03'4901:14'4500:39'56
1261アドリアン・メッジHonda37:40'3202:51'28-
3632パオロ・セッシHonda42:38'0207:48'5800:05'00
40123マイケル・フェルカーデHonda43:35'5308:46'49-
55137ロブ・スミッツHonda47:02'1612:13'12-
6170ペドロ・ビアンキ・プラタHonda48:41'1213:52'0800:29'00

※ リザルトは暫定結果に基づくものです

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