Dakar Rally 2016 ステージ7
2016/01/09
ウユニ > サルタ
Liaison:440kmSpecial stage:353kmTotal:793km

Team HRCが難しい状況を乗り越え、ゴンサルヴェスが総合順位でのリードを広げる

ラリー8日目の1月9日(土)は、ボリビアのウユニからスタートし、ルートは一路南下。途中、アルゼンチンへの国境を越え、レストデイが待つサルタへと、800km近くを移動しました。この日に行われたスペシャルステージ(競技区間)は、途中、国境通過のため、ニュートラルゾーン(時間計測をしない区間)を挟んだ2部構成となっていました。

午前7時、スペシャルステージは前日の成績順により、KTMファクトリーチームのトビー・プライス(オーストラリア)を先頭に、上位10番手まで3分間隔でスタートを切りました。同じくKTMで、2位のマティアス・ウォークナー(オーストリア)が続き、3番手でスタートのパウロ・ゴンサルヴェス(Team HRC)が、CRF450 RALLYのアクセルを開けたのは7時6分でした。

まだ陽が大地をわずかに照らす中、走り出して間もなく、ゴンサルヴェスは転倒して負傷したウォークナーを発見。すぐに緊急連絡を取るなどの措置を施し、およそ11分後に再びレースへ復帰。その後も高い集中力を保ち、スペシャルステージ前半部分のチェックポイントまで、2時間40分24秒で駆け抜けました。その後主催者により、救護で停止した10分53秒を差し引き、リザルトに反映する決定がされました。

この日、天候が再びラリーを翻ろうします。アルゼンチン側で再開予定だったスペシャルステージは、ルート上に点在する川が豪雨の影響で増水し、二輪クラスの走行が困難と判断されました。後半ステージのキャンセルが決定されたのです。これにより、230kmへと短縮された結果が、この日のリザルトとなりました。

このステージで優勝したのは、KTMのアントワン・メオ(フランス)。力走をみせたゴンサルヴェスはステージ3位でした。ゴンサルヴェスは、35秒差だったプライスとの差を3分12秒まで広げることに成功し、ラリー前半を折り返すことになりました。

またこのステージ7で、Honda South America Rally Teamのケビン・ベナバイズがすばらしいライディングを披露し、1分53秒差で2位。Team HRCのマイケル・メッジは4位、リッキー・ブラベックが10位、パオロ・セッシは32位となっています。Honda South America Rally Teamのアドリアン・メッジは18位でこのステージを終えています。

Team HRCのホアン・バレダは、ステージ6でのエンジントラブルの影響でリタイアを余儀なくされました。Honda South America Rally Teamのハビエル・ピゾリトも、ステージ6での転倒が影響し、ダカールラリーを去る決意をしました。

コメント

パウロ・ゴンサルヴェス(ステージ7 3位/総合 1位)
「スペシャルステージをスタートした直後、ウォークナー選手が転倒、負傷していて、彼を助けるために11分ほど停まりました。その後に走り出しましたが、2つ目のステージからは土砂降りで、ライディングするのが怖かったです。レストデイを挟んで、来週からのステージもうまくいくといいのですが、おそらく、これまでとは全く異なるステージが用意されているでしょう」

本田太一 | プロジェクトリーダー
「前日に、ステージ6でのエンジントラブルが原因で、残念ながらリタイアとなったバレダ選手ですが、2年連続でメカニカルトラブルによるリタイアに、チームとしても申し訳なく思っています。それでも、ラリーはこれから後半戦。首位のゴンサルヴェス選手を軸にサポート体制を組み、後半戦に挑みます。本日、CRF450 RALLYに乗るライダーたちは、ステージ7でゴンサルヴェス選手が3位、メッジ選手が4位、ブラベック選手が10位と、後半戦のスタートとしては理想的なポジションからスタートを切れます。South America Rally Teamのベナバイズ選手が2位となったこともうれしいニュースです」

※レポート、コメントは暫定結果に基づくものです。

TOMORROW'S STAGE
レストデイ
リエゾン(移動区間):0km
38回目のダカールラリーも前半戦が終了。エントラントは、過去にもレストデイを過ごした歴史ある街、サルタで一日を過ごす。しかし、休息日であっても、さらに厳しさを増す後半戦に向けてマシンを整備し、ライダーは十分な休養を取る必要がある。

リザルト

ステージ7暫定順位
順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
149A.メオKTM 02:27'27 --
247ケビン・ベナバイズHonda 02:29'20 00:01'53 -
32パウロ・ゴンサルヴェスHonda 02:29'23 00:01'56 -
419マイケル・メッジHonda 02:31'18 00:03'51 -
53T.プライスKTM 02:32'00 00:04'33 -
64P.クインタニラハスクバーナ 02:32'19 00:04'52 -
 
1048リッキー・ブラベックHonda 02:33'44 00:06'17 -
1661アドリアン・メッジHonda 02:34'11 00:06'44 -
3332パオロ・セッシHonda 02:41'04 00:13'37 00:01'00
51137ロブ・スミッツHonda 02:56'22 00:28'55 -
5970ペドロ・ビアンキ・プラタHonda 03:00'50 00:33'23 -
72109フェデリコ・エドゥアルド・コーラHonda 03:09'18 00:41'51 00:01'00
90123マイケル・フェルカーデHonda 03:20'36 00:53'09 -
103153ダニー・ロバートHonda 03:39'04 01:11'37 -
総合暫定順位
総合順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
-12パウロ・ゴンサルヴェスHonda22:52'30--
-23T.プライスKTM22:55'42 00:03:'12-
35S.ソヴィッツコKTM23:01'54 00:09'24 00:01'00
44P.クインタニラハスクバーナ23:10'36 00:18'06-
547ケビン・ベナバイズHonda23:13'31 00:21'01-
649A.メオKTM23:13'36 00:21'06-
 
1248リッキー・ブラベックHonda23:30'37 00:38'07 00:02'30
1619マイケル・メッジHonda23:42'56 00:50'26 00:17'00
1961アドリアン・メッジHonda23:55'56 01:03'26-
4870ペドロ・ビアンキ・プラタHonda26:30'27 03:37'57 00:14'00
53137ロブ・スミッツHonda27:05'50 04:13'20-
55123マイケル・フェルカーデHonda27:17'03 04:24'33-
6232パオロ・セッシHonda 27:51'34 04:59'04 00:04'00
106109フェデリコ・エドゥアルド・コーラHonda 37:36'11 14:43'41 02:27'00
112153ダニー・ロバートHonda 42:42'21 19:49'51 03:46'00

※ リザルトは暫定結果に基づくものです

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