Dakar Rally 2016 ステージ3
2016/1/5
テルマス・デ・リオ・オンド > サン・サルバドル・デ・フフイ
Liaison:349kmSpecial stage:314kmTotal:663km

今なお残る豪雨の影響。200kmに短縮されたスペシャルステージでCRF450 RALLYがトップタイムをマーク

ラリー4日目、テルマス・デ・リオ・オンドからサン・サルバドル・デ・フフイの間で行われたステージ3は、当初314kmのスペシャルステージ(競技区間)が予定されていました。しかし、天候は回復したものの、先日の豪雨の影響は色濃く残っていたため、路面コンディションが回復していない前半部分をカット。112.91km地点に設定されていたCP1※1からの後半部分である200kmで行われました。

※1 参加者が競技区間中に通過を義務づけられるチェックポイント。通常、複数箇所に設置される

この日、抜群の速さをみせたのは6番手スタートのパウロ・ゴンサルヴェスと、7番手スタートだったホアン・バレダのTeam HRCライダー、そして8番手から走り始めたHonda South America Rally Teamのケビン・ベナバイズでした。

中でもバレダは、ステージ中に通過した3つのWP※2の通過区間タイムを見ても、CRF450 RALLYの持ち味を引き出したスピードでライバルとのタイム差を広げ、200kmのステージで2時間30分37秒の最速タイムをマークしました。ベナバイズは、2時間31分3秒で2番手タイムを記録。ゴンサルヴェスは2時間31分29秒の3番手タイムでフィニッシュしました。

※2 ウエイポイント。GPSに設定された位置情報をもとに選手の通過を管理する。正しいルートを走行しているかなどを主催者が把握し、ラリーのスポーツ性と安全性を高めるためのもの

しかしバレダには、スピードコントロールゾーン※3での僅かな速度オーバーによる1分のペナルティーが加算されました。これによりダカールラリー初出場のベナバイズが、このステージ3のウイナーへと繰り上がり、2位にゴンサルヴェス、バレダはトップと34秒差のステージ5位となりました。ステージが短縮されたこともあり、上位のリザルトは拮抗。上位25位までが5分以内となる混戦ながら、Honda勢の速さが光るステージとなりました。

※3 チェックポイントなどに設けられる制限速度を指定したエリアを中心にレーダー探知機で速度計測がされ、超過した速度に合わせペナルティータイムが加算される

Team HRCのマイケル・メッジ(3分35秒差)、リッキー・ブラベック(3分41秒差)、パオロ・セッシ(5分35秒差)もこのステージをうまくまとめました。また、Honda South America Rally Teamのアドリアン・メッジ(5分3秒差)、短時間ながらミスコースしたハビエル・ピゾリト(12分13秒差)、ステージ2でマシンに大きなダメージを負う転倒を喫しながらもビバークに生還し、引き続きラリーを継続しているジェアン・アゼベド(12分37秒差)と、Hondaのマシンを駆るライダーが健闘しています。

明日からのマラソンステージ※4に向け、ビバークに戻ったライダー、マシンは準備を進めています。

※4 ビバーク地でチームからのサポートを受けずに2日間を走るステージ。1980年代に一日当たり1000kmを超える長距離で行われたパリ・ダカールラリーの史実を再現したもの。今大会では2度行われる予定

コメント

ケビン・ベナバイズ(ステージ3 優勝/総合 2位)
「今日の結果には自分も驚いています。堅く岩の少ない山岳路を楽しめました。明日からのマラソンステージでも、マシンのこと、ライディングのことに集中してラリーを続けます」

パウロ・ゴンサルヴェス(ステージ3 2位/総合 4位)
「天候が変わりやすく滑りやすい山岳路のステージでした。限界を超えない中で攻めるいいリズムをつかみ、リスクを冒さない走りに集中しました。結果に満足しています」

ホアン・バレダ(ステージ3 5位/総合 3位)
「1番手走者だったステージ2と比べると、今日は7番手といういいポジションからのスタートだったので、ナビゲーションへの集中度も少なくて、200kmのスペシャルステージでの走りに集中できました。とても満足しています。ただし、競技中の速度違反レーダーには注意が必要でした」

※レポート、コメントは暫定結果に基づくものです。

TOMORROW'S STAGE
STAGE 4
サン・サルバドル・デ・フフイ 〜 サン・サルバドル・デ・フフイ
リエゾン(移動区間):200km  スペシャルステージ:429km  総移動距離:629km

豪雨での中止、そしてその影響による2日連続の競技区間の短縮など、ニュースが多かった2016年のダカールラリー前半戦。しかし、今年のラリーが本格化するのはステージ4から。今年、3カ所で用意されたループ状のルートの1つ目で行われる明日のステージの特色は2つ。岩と砂の路面、そして平均標高が3500mにもなる高地で行われる過酷な戦いであること。もう一つは、ステージ4を走り始めると、ステージ5を終えるまでの1200km以上、チームからのメカニカルサポートを受けられないマラソンステージであること。明日から4日間、4000mを頻繁に上回る高地での戦いが始まる。

リザルト

ステージ3暫定順位
順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
147ケビン・ベナバイズHonda02:31'03--
22パウロ・ゴンサルヴェスHonda02:31'2900:00'26-
349A.メオKTM02:31'3000:00'27-
45S.ソヴィッツコKTM02:31'3400:00'31-
56ホアン・バレダHonda02:31'3700:00'3400:01'00
642A.ファン・ベヴェレンヤマハ02:32'3900:01'36-
 
1219マイケル・メッジHonda02:34'3800:03'35-
1448リッキー・ブラベックHonda02:34'4400:03'41-
2461アドリアン・メッジHonda02:36'0600:05'0300:00'30
2632パオロ・セッシHonda02:36'3800:05'35-
4722ハビエル・ピゾリトHonda02:43'1600:12'1300:05'00
4826ジェアン・アゼベドHonda02:43'4000:12'3700:02'00
52123マイケル・フェルカーデHonda02:46'5400:15'51-
5770ペドロ・ビアンキ・プラタHonda02:49'4600:18'4300:01'00
63137ロブ・スミッツHonda02:51'2500:20'22-
84109フェデリコ・エドゥアルド・コーラHonda02:57'5100:26'48-
127153ダニー・ロバートHonda03:30'1700:59'14-
総合暫定順位
総合順位 No. ライダー マシン タイム ペナルティー
15S.ソヴィッツコKTM06:27'04-00:01'00
247ケビン・ベナバイズHonda06:27'3800:00'34-
36ホアン・バレダHonda06:27'5000:00'4600:01'00
42パウロ・ゴンサルヴェスHonda06:27'5800:00'54-
520A.デュクロシェルコTVS06:28'0000:00'56-
614M.ウォークナーKTM06:28'3700:01'33-
 
1919マイケル・メッジHonda06:37'2900:10'2500:02'00
2248リッキー・ブラベックHonda06:41'1700:14'1300:02'30
2632パオロ・セッシHonda06:44'0700:17'0300:03'00
2761アドリアン・メッジHonda06:44'1700:17'1300:01'30
3222ハビエル・ピゾリトHonda06:49'2300:22'1900:06'00
52123マイケル・フェルカーデHonda07:11'0400:44'00-
61137ロブ・スミッツHonda07:24'5100:57'47-
6570ペドロ・ビアンキ・プラタHonda07:28'3301:01'2900:13'00
76109フェデリコ・エドゥアルド・コーラHonda07:39'5301:12'4900:01'00
12526ジェアン・アゼベドHonda09:03'5802:36'5400:02'00
127153ダニー・ロバートHonda09:14'3702:47'3300:01'00

※ リザルトは暫定結果に基づくものです

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