株式会社ホンダ・レーシングは、2018年のMFJ※1全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスと、FIM※2世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿8耐)にワークスチームとして参戦する「Team HRC」の監督に、鈴鹿8耐の最多優勝記録を保持する、元GPライダーの宇川徹が就任したことを発表しました。
「Team HRC」の同カテゴリーへの参戦は、2008年以来、10年ぶりとなります。チームは、CBR1000RR SP2をベースとしたワークスマシンを投入し、HRCライダーの高橋巧がJSB1000クラス2連覇と同時に、鈴鹿8耐での優勝を目指します。
※1 MFJとは、Motorcycle Federation of Japan(一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会)の略称
※2 FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称
本田技研工業株式会社 モータースポーツ部 部長 山本 雅史
「このたび、Team HRCの監督を担う宇川徹は、鈴鹿8耐における最多優勝記録を保持するなど、だれもが知るライダーです。現役時代の経験を活かし、ライダーと密接な関係を築けること、そして何よりも勝ってきた選手だけが知っている勝ち方ということに期待しています。10年ぶりに始動したTeam HRCが、すぐに上にいけるほどレースの世界は甘くはありませんが、昨年、厳しい環境の中で粘り強く戦い続けチャンピオンに輝いた高橋巧選手、そして宇川監督を中心にチームを築き上げ、全日本ロードレース、鈴鹿8耐を大いに盛り上げ、勝利を目指してほしいと思います」
Team HRC監督 宇川 徹
「Team HRCの監督という機会を与えられたことに大変感謝しています。私自身、鈴鹿8耐はもちろん、他のカテゴリーのレースを走ってきたことが強みなので、その経験を最大限に活用していきます。監督という仕事は簡単ではないと理解していますが、強いTeam HRCの復活に向けて尽力します。ライダーの高橋巧選手は熱い想いを内に秘めている選手であり、それを大いに発揮できるようなチーム体制を築きます」
Team HRCライダー 高橋 巧
「Hondaワークスライダーとしてのプレッシャーはありますが、新しい環境でのチャレンジが楽しみです。世界の走りを知り、鈴鹿8耐でも最多優勝記録を持っている宇川さんが監督に就任したということもあり、自分の経験という意味でも、さらなる成長を目指して走りたいと思います。Hondaワークスの復活ということは、とても話題性のあることだと思いますが、レースで結果を残し、皆さんに楽しんでいただけるような走りを披露したいと思います」
1973年5月18日、千葉県出身。10歳でポケバイに乗り始め、89年の九州選手権でロードレースデビュー。90年には鈴鹿4耐に参戦し17歳という若さで勝利。92年に国際A級ライセンスに昇格し、全日本ロードレース選手権国際A級250ccクラスに参戦。93年に同クラスのチャンピオンに輝くと翌94年には連覇を達成。この年、世界選手権(日本GP)と鈴鹿8耐への参戦も果たす。96年から03年にかけて世界選手権にフル参戦。02年、同年より始まったFIMロードレース世界選手権MotoGPの最高峰クラスで日本人として初勝利を挙げ、年間ランキング3位を獲得。鈴鹿8耐では、97年に初優勝を飾ると05年までに5勝を挙げ、現在における最多優勝記録を保持する。現役引退後、06年に株式会社本田技術研究所に入社、現在は株式会社ホンダ・レーシング勤務。18年、Team HRCの監督に就任。
1993年 | 全日本選手権 250cc チャンピオン |
1994年 | 全日本選手権 250cc チャンピオン |
1997年 | 世界選手権 250cc 5位、鈴鹿8耐 優勝 |
1998年 | 世界選手権 250cc 4位、鈴鹿8耐 優勝 |
1999年 | 世界選手権 250cc 2位 |
2000年 | 世界選手権 250cc 4位、鈴鹿8耐 優勝 |
2001年 | 世界選手権 500cc 10位、 鈴鹿8耐 4位 |
2002年 | 世界選手権 MotoGP 3位 |
2003年 | 世界選手権 MotoGP 8位 |
2004年 | 鈴鹿8耐 優勝 |
2005年 | 鈴鹿8耐 優勝 |