Hondaは、1976年の「MT125R」から2009年モデルをもって生産を終了した「RS125R」まで総生産累計台数1万5千台、34年の長きにわたり市販レーシングマシンを通じて国内外の二輪モータースポーツの裾野を広げるとともに、多くのレーシングライダーを育んできました。
この間に、全日本125ccチャンピオン29名、WGPでは通算130勝、11回のメーカーチャンピオン、のべ9人のチャンピオンがRS125Rによって誕生しています。
現在、MotoGPでRC212Vを駆り活躍しているダニ・ペドロサ選手やアンドレア・ドヴィツィオーゾ選手も過去にはRS125Rを駆って実績と経験を積んできましたが、株式会社ホンダ・レーシング(以下HRC)はあくまでも125ccのワークスマシンは投入せず、ベース車の販売のみを続けながらエンジンなどをパワーアップするためのキットパーツを販売してユーザーをサポートしながらコンストラクターの商機を拡大して参りました。
その後、一般市販車の環境対応がグローバルレベルで迫られ、同様に二輪のレーシングマシンも4ストローク化が行われ、2002年には二輪世界選手権の最高峰GP500(2ストローク500cc)からMotoGPへ(当時4ストローク990cc以下、現在800cc)、2010年からはGP250の2ストローク250ccに変わりHondaのエンジンを使用したワンメイク4ストロークの600ccのMoto2が行われるようになりました。