ケガでレースを欠場も、その時期の学びを力に!
みなさんこんにちは、牧野任祐です!
第2回目ということになりますが、前戦ドイツ、ノリスリンクでのクラッシュで手首と人差し指の付け根を複雑骨折してしまい、今回はPCを使えずスマホで、利き手が不自由なので書くのにすごく苦労しました(笑)。
ノリスリンク(ドイツ)のアクシデントで骨折
約1カ月ギブスをしたため、ギブスを外した後は腕が全然動かず、手術をしてプレートを入れているので、変な感覚になっていました。ちなみにプレートは半年ほどで外すんですが、一生付けたままでも、一応は大丈夫だそうです。
手術後の腕。自分で言うのもなんですが、プレートが痛々しい……
人生で初めての手術で、全身麻酔ではなく局部麻酔で手術をしました。本当にビビっていましたが、すぐに寝て、手術が終わっていました。ですが、麻酔が切れてからは痛みがひどく、一睡もできない日が1日ほどありました……。入院も初めてだったんですが、テレビなどでよく見るナースコールを夜の間で4回くらい押すほど痛かったです……。
ギブスを外してからはリハビリを開始しています。しばらく体を動かしていなかったので、体が少しなまっていますが、すぐに元通りになると思います! まだまだ、手は自分の思うようにはいきませんが、少しずつ動くようにはなってきています! 完ぺきに動かせるようになるには時間が少しかかるかもしれませんが、少しでも早く完璧に治るよう、リハビリをがんばっていきます!
人生初の手術にお疲れモード
そして、怪我のため欠場することになった第6戦のスパ(ベルギー、スパ・フランコルシャン)では、現場でレースを外から見させてもらい、ふだん走っていると分からない、駆け引きや走り方など、さまざまなことが勉強になりました。自分は走っていませんが、通常のチームのミーティングにも参加しながら、エンジニアともコミュニケーションを取り、自分が走るのを意識しつつ進めていきました。改めてユーロF3のレベルの高さを感じることができ、このようなレベルの高い環境で、自分がレースをできることがすごくいいことだと感じました。
今は左手でしかサインができず。字が汚くてすみません!
チーム全体としても、シーズン前半はかなり苦戦していましたが、レースごとによくなってきているのが分かるので、早く自分も走りたいです!
日本で手術をしたので、1カ月ほど日本にいますが、やっぱり日本食は最高です(笑)。帰ってきてすぐにうどんを食べましたが、涙が出そうになるほど美味しかったです(笑)。イギリスにも日本食のレストランはありますが、イギリスは少し物価が高いせいもあって、日本食は高くてあまり頻繁には行けません……。なのでもっと料理を勉強して、日本食を作れるようになりたいです!
でも、まずは早く腕を治して、復帰できるようにがんばります!
松浦 孝亮 | EURO F3 Commentator
皆さん、夏休みいかがお過ごしでしょうか? すでにご存知かとは思いますが、私がアドバイザーとしてサポートしている牧野選手が7月2日に開催されたノリスリンクのレースで、クラッシュにより負傷してしまいました。そのレースはライブで映像を見ていたのですが、それほど大したクラッシュではなく、ただぶつかっただけだと思っていました。
しかし、その数時間後(日本時間23時ごろ)、+44(イギリスの国番号)から携帯に着信がありました。誰だろう?と思って電話に出ると、牧野選手の所属するHitechGPのトレーナーのジェラードからで、「タダスケがクラッシュして手首を骨折した可能性が高い」との連絡を受けました。夜遅くだったのですが、慌てて牧野選手のお父様に電話して状況を説明。加えて、保険などの確認に追われたのを今でも覚えています。
選手のサポートをしていく中で、その選手が手術をするほどのケガをしたのは初めてなのですが、その際にどういう順番でなにを進めていいのか?など、ある意味経験となりました。現在、牧野選手は順調に回復し、リハビリをしているところで、少しでも早い復帰に向けて調整をしているところです。
7月下旬に行われたスパのレースは出場できず、我々はサーキットまで足を運び外からさまざまなことを学びました。本人も、自分が参戦しているカテゴリーのレースを第三者的な立場から見て、かなり勉強になったと思います。
余談ですが、一緒に旅をする際はケガのためにさまざまな不自由がありました。特に食事です。海外ではフォークとナイフが基本。ギブスをしていて利き手が使えず、ナイフを使えないんです。男同士で少しイチャイチャしてるようみ見えてしまったかもしれませんが、今回だけは牧野選手に「あぁ~ん」してあげました(笑)。