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F1

Round

SCHEDULE

July 26 2015, RACE Formula 1 Pirelli Magyar Nagydíj 2015

ハンガリーGP ハンガリーGP

「ジュールとF1に対して敬意を表する」

2015年7月26日(日)・決勝  会場:ハンガロリンク  全長:4.381km

McLaren-Hondaは、本日のレースを5位(フェルナンド・アロンソ)および9位(ジェンソン・バトン)という今シーズンベストの順位で完走し、コンストラクターズ選手権において、チームにとって非常に喜ばしい12ポイントを獲得しました。

  • フェルナンド・アロンソフェルナンド・アロンソ
  • フェルナンド・アロンソフェルナンド・アロンソ
  • フェルナンド・アロンソフェルナンド・アロンソ
  • フェルナンド・アロンソフェルナンド・アロンソ
  • フェルナンド・アロンソフェルナンド・アロンソ
  • ジェンソン・バトンジェンソン・バトン
  • ジェンソン・バトンジェンソン・バトン

McLaren-Hondaは、今日のレースで力強い滑り出しを見せました。両ドライバーともスムーズなスタートを切り、アロンソは1回目のピットストップを迎えるまでトップ10圏内を着実に走行し続けました。バーチャルセーフティカーおよび実際のセーフティカーが導入された後にレースが波乱の展開となるなか、両ドライバーとも必死の走行を続けました。2人ともセーフティカーが導入される数周前に新品タイヤに交換したばかりだったため、両ドライバーはタイヤ交換などをおこなわず、そのままコース上に残ることをチームとして選択しました。そのため、レース終盤、ジェンソンは彼のマシンより速い他のマシンに追い抜かれないよう、苦戦を強いられることになりました。一方、アロンソは2回目のピットストップをした後にマシンのブレーキ温度が急激に上がり始めたため、チームはアロンソをガレージに呼び戻し、ブレーキダクトに詰まっていたゴミ(バイザーフィルムがスペインGP同様に見つかる)を除去するとともに、このピットストップを利用してオプションタイヤを装着しました。

他チームの多くのドライバーがピットレーンの速度違反や一連の接触事故によるペナルティを受けるなか、McLaren-Hondaは今年初のダブル入賞を成し遂げました。

コメント

フェルナンド・アロンソ
MP4-30-01
スタート 15番手
レース結果 5位
ファステストラップ 1分27.311秒 67周目(トップとの差 +2.490秒、10番手)
ピットストップ 3回:15周目(ピットストップ時間 2.55秒)、36周目(ピットストップ時間 3.29秒)および43周目(ピットストップ時間 3.71秒+ブレーキダクトのゴミ除去)
[オプション→オプション→プライム→オプション]

「今日はとても良いレースでした。5位入賞という結果は、チーム全体にとってうれしいプレゼントとなりました。我々の競争力は現時点では自分達が目指しているレベルには達していないため、特にそう感じました。

今年のF1カレンダーには、モナコ、シンガポール、およびここハンガリーのように、我々のパフォーマンスが期待できるサーキットは、ほんの一握りしかありません。そのため、今日はそれを最大限に生かす必要があり、我々はそれをやり遂げたのです。今日は波乱のレース展開となるなか、巡ってきたすべてのチャンスをものにした結果です。

チームが夏休みに入る前に、ポイント獲得という結果が得られたのはよかったです。ただ、後半戦は自分達のチャンスをさらに生かす必要があります。

今回はF1関係者全員にとって難しい週末となりました。他界したジュール・ビアンキ選手に向けて、レース前に1分間の黙祷をささげましたが、とても感傷的な気持ちになりました。その直後にマシンのコックピットに乗り込んでレースに臨むのは、非常に難しかったです。

本日は、ジュール、およびF1というスポーツに対して敬意を表する一日となりました」

ジェンソン・バトン
MP4-30-04
スタート 16番手
レース結果 9位
ファステストラップ 1分28.535秒 65周目(トップとの差 +3.714秒、17番手)
ピットストップ 2回:14周目(ピットストップ時間 3.39秒)および35周目(ピットストップ時間 2.64秒)
[オプション→オプション→プライム]

「今日はフェルナンドがすばらしい走りをしました。最終スティントに向けてオプションタイヤを装着したのは、彼にとって正しい判断でした。セーフティカーが導入された際、私の周りにいたほとんどのドライバーが、タイヤ交換のためにピットストップをするなか、私はそれを行いませんでした。そのため、レースが終了する頃には私の使用済みプライムタイヤはかなり古びた状態になり、新品のオプションタイヤを装着した速いマシンが周りに何台もいたため、非常に難しい状況でした。

それでも、今日のレースは楽しかったですし、夏休みを迎える前にポイントを獲得できて良かったです。周囲の数々のアクシデントやペナルティが我々にとって優位に働いたことは確かですが、今日は良いレースを披露することができました。

これはチームにとって前進を意味しますが、今日のような結果を今後も成し遂げるには、さらに一歩前進する必要があります。次の2戦が開催されるスパとモンツァは、我々にとって難しいレースになるでしょう。ただ、我々が進化していることを確認できるのは良いことです」

エリック・ブーリエ|McLaren-Honda Racing Director
「昨日の予選では、信頼性に関するトラブルがあり、我々のマシンは15番手(アロンソ)と16番手(バトン)という結果にとどまりました。それにもかかわらず、『我々のレースでのパフォーマンスはもっと良い』と、昨日の午後、公の場でお話ししましたが、今日は予想通り、それが現実となりました。

確かに、前方のマシンが次々と姿を消したことによって我々は恩恵を受けましたし、5位および9位という輝かしい結果を自力で成し遂げたわけではありません。とはいえ、今日で前半戦を終えて、これから夏休みに入ることを考えると、本日、我々がワールドチャンピオンシップポイントを12ポイント獲得したことは励みになります。

McLaren-Hondaの全員にとって、2015年のシーズン前半は非常に困難なものでしたが、我々は常にお互いを支え合ってきました。これからも引き続きそうするつもりですし、可能な限り精力的に仕事を続けながら、徐々に上位陣に近づけるようにしたいと思っています。また、我々のドライバーがコース上およびコース外で日々すばらしい仕事をしてくれていることも忘れてはなりません。

チームが目指す場所に辿り着くには時間がかかることは分かっています。ただ、我々は必ずそこに辿り着いてみせますし、私がそれを保証します。

最後に、私から話したいことが5つあります。

まず、今日のレース展開は目を見張るようなすばらしさがありました。ここハンガロリンクの観客の皆さんだけでなく、世界中の自宅でTV観戦した方々を大いに楽しませられる内容だったと思います。今のF1はおもしろさに欠けると批判されることがありますが、それでもすばらしいスポーツであることに変わりはありません。そういった点でも、今日のレースはF1というスポーツの良い宣伝になりました。

2つ目に、他界したジュールのことを想い、彼に敬意を表するなかで、今週末はF1関係者全員がまるで家族のように一つになったことについて、我々は誇りに思うべきです。ジュールの死は、ここにいる関係者だけでなく、世界中の多くの人々の胸に強く刻み込まれることとなりました。

3つ目に、先日、腹部ガンと診断された我々McLarenチームの医師である、親愛なるアキ・ヒンスタ氏に対してチームからメッセージを送りたいと思います。強い気持ちを持って、病気と闘い続けてください。我々全員が応援しています。

4つ目に、ここブダペストだけでなく、ウォーキングおよび日本のさくらにいるスタッフの皆さんに対して『本当にありがとう』と、言葉を送りたいです。これまでほどんど努力が報われることがなかったにもかかわらず、スタッフ一人一人が疲れも見せず、精力的に仕事をしてくれました。そんなスタッフの皆さんには、待ちに待った良い休暇を過ごして頂きたいと思います。成功するときが必ず訪れるのを信じてください。

5つ目、そして最後になりますが、誠実に熱意を持ってMcLaren-Hondaチームを応援して下さる世界中の多くのファンの方々に敬意を表します。皆さんが今も変わらず応援して下さっていることは、我々にとって非常に大きな力となっています。ファンの皆さんが我々を信じて下さっていることに心を打たれており、敬意を表します。#BelieveInMcLarenHonda」

新井康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「金曜、土曜と比較すると、本日は気温が大きく下がり、路面コンディションが変化した難しいレースでした。また、いくつかのアクシデントがあり、レース展開が予想できないなか、すばらしい走りによって、両ドライバーともポイントを獲得することができました。

車体およびパワーユニットのセットアップに関しては、予選までの走りで十分に詰めることができたので、今日の決勝はその効果を確認する意味でも重要でした。

荒れたレースのなか、両ドライバーのドライビング、ピットワーク、そしてエンジニアの素早い意思決定など、チームワークの成果を出すことができて大変うれしく思います」

決勝リザルト

順位 ドライバー マシン タイム/差
1 セバスチャン・ベッテル Ferrari 1:46'09.985
2 ダニール・クビアト Red Bull +15.748
3 ダニエル・リカルド Red Bull +25.084
4 マックス・フェルスタッペン Toro Rosso +44.251
5 フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda +49.079
6 ルイス・ハミルトン Mercedes +52.025
7 ロマン・グロージャン Lotus +58.578
8 ニコ・ロズベルグ Mercedes +58.876
9 ジェンソン・バトン McLaren-Honda +67.028
10 マーカス・エリクソン Sauber +69.130
11 フェリペ・ナスル Sauber +73.458
12 フェリペ・マッサ Williams +74.278
13 バルテッリ・ボッタス Williams +80.228
14 パストール・マルドナド Lotus +85.142
15 ロベルト・メリ Marussia +2Laps
16 ウィル・スティーブンス Marussia DNF
RT カルロス・サインツ Jr. Toro Rosso DNF
RT キミ・ライコネン Ferrari DNF
RT セルジオ・ペレス Force India DNF
RT ニコ・ヒュルケンベルグ Force India DNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー マシン 総合ポイント
1 ルイス・ハミルトン Mercedes 202
2 ニコ・ロズベルグ Mercedes 181
3 セバスチャン・ベッテル Ferrari 160
4 バルテッリ・ボッタス Williams 77
5 キミ・ライコネン Ferrari 76
6 フェリペ・マッサ Williams 74
7 ダニエル・リカルド Red Bull 51
8 ダニール・クビアト Red Bull 45
9 ニコ・ヒュルケンベルグ Force India 24
10 ロマン・グロージャン Lotus 23
11 マックス・フェルスタッペン Toro Rosso 22
12 フェリペ・ナスル Sauber 16
13 セルジオ・ペレス Force India 15
14 パストール・マルドナド Lotus 12
15 フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda 11
16 カルロス・サインツ Jr. Toro Rosso 9
17 ジェンソン・バトン McLaren-Honda 6
18 マーカス・エリクソン Sauber 6
19 ロベルト・メリ Marussia 0
20 ウィル・スティーブンス Marussia 0

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コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 Mercedes 383
2 Ferrari 236
3 Williams 151
4 Red Bull 96
5 Force India 39
6 Lotus 35
7 Toro Rosso 31
8 Sauber 22
9 McLaren 17
10 Marussia 0

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