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June 6 2015, QUALIFYING Formula 1 Grand Prix Du Canada 2015
カナダGP
2015年6月6日(土)・予選 会場:ジル・ビルヌーブ・サーキット 全長:4.361km
今日はテクニカルトラブルによって全体の走行時間が制限されてしまい、McLaren-Hondaチームにとってはフラストレーションが溜まる一日となりました。フェルナンド・アロンソはQ2に進出しましたが、ジェンソン・バトンは3回目のフリー走行の最後でERS関連の不具合が発生し、それを予選開始までに解決することができなかったため、予選を欠場しました。
アロンソは、まず最初にエンジン交換を行うという複雑な準備を強いられたものの、非常に込み入った中位陣のバトルの末、予選を14番手で終えました。チームは金曜日の夜のカーフューを破る作業ではなく、エンジン交換を土曜日の朝に実施することを選択し、迅速な作業のおかげでアロンソはFP3の最後の10分間はコース上に出ることができました。
バトンはFP3では力強い走りを見せていたものの、ERS関連のトラブルが発生したためにコース上でマシンを止めることになりました。残された時間内に問題を解決できなかったため、バトンは予選に参加することができず、明日のレースはピットレーンからスタートします。
順位 | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | 周回数 |
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1 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 1'15.895 | 1'14.661 | 1'14.393 | 21 |
2 | ニコ・ロズベルグ | Mercedes | 1'15.893 | 1'14.673 | 1'14.702 | 19 |
3 | キミ・ライコネン | Ferrari | 1'16.259 | 1'15.348 | 1'15.014 | 19 |
4 | バルテッリ・ボッタス | Williams | 1'16.552 | 1'15.506 | 1'15.102 | 18 |
5 | ロマン・グロージャン | Lotus | 1'15.833 | 1'15.187 | 1'15.194 | 20 |
6 | パストール・マルドナド | Lotus | 1'16.098 | 1'15.622 | 1'15.329 | 26 |
7 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Force India | 1'16.186 | 1'15.706 | 1'15.614 | 21 |
8 | ダニール・クビアト | Red Bull | 1'16.415 | 1'15.891 | 1'16.079 | 27 |
9 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 1'16.410 | 1'16.006 | 1'16.114 | 23 |
10 | セルジオ・ペレス | Force India | 1'16.827 | 1'15.974 | 1'16.336 | 23 |
11 | カルロス・サインツ Jr. | Toro Rosso | 1'16.611 | 1'16.042 | 19 | |
12 | マックス・フェルスタッペン | Toro Rosso | 1'16.361 | 1'16.245 | 20 | |
13 | マーカス・エリクソン | Sauber | 1'16.796 | 1'16.262 | 20 | |
14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren-Honda | 1'17.012 | 1'16.276 | 18 | |
15 | フェリペ・ナスル | Sauber | 1'16.968 | 1'16.620 | 18 | |
16 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 1'17.344 | 6 | ||
17 | フェリペ・マッサ | Williams | 1'17.886 | 9 | ||
18 | ロベルト・メリ | Marussia | 1'19.133 | 11 | ||
19 | ウィル・スティーブンス | Marussia | 1'19.157 | 10 |
フェルナンド・アロンソ
MP4-30-03
FP3 18番手 1分19.874秒(トップとの差 +4.214秒)3周
予選 Q1 15番手 1分17.012秒(オプションタイヤ)
Q2 14番手 1分16.276秒(オプションタイヤ)
Q3 -
「自分のラップタイムには満足していますし、今日の予選ではこれが我々が期待できる最高の結果だったと思います。トロ・ロッソチームのマックス・フェルスタッペン選手がペナルティーを科せられると想定すると、明日の決勝は13番グリッドからのスタートになると思います。今日は朝から私のマシンのエンジン交換をし、私はFP3ではほとんど走ることができず、さらに予選にはマシン一台しか出場できないというチームにとって難しい一日になりました。予選14番手という結果は今日のなかでは一番のニュースだったと思います。
明日はスムーズなレース運びをし、両マシンがトラブルなく完走できるような良い一日になることを期待しています。ここモントリオールのサーキットはブレーキ、ギアボックス、およびその他部品にも非常に厳しいので、常にアクション満載で、セーフティカーの導入やマシンの信頼性の問題も見られる良いレースが繰り広げられる場所です。最後まで何が起こるかは分からないので、最終ラップまで集中して臨む必要があります。
明日の決勝ではストレートでのトップスピードが最大の懸案となりますが、それを克服し、少しでもポイントを獲得するために戦略やタイヤマネージメントの面で上手に進めたいと思います」
ジェンソン・バトン
MP4-30-01
FP3 15番手 1分18.473秒(トップとの差 +2.813秒)18周
予選 Q1 -
Q2 -
Q3 -
「今朝はマシンのセットアップ作業を多数実施し、昨日よりもずいぶん良い感触を得ていたので、予選を楽しみにしていました。ですから、予選に参加できなかったのは残念ですが、こういうことはあるものです。明日のレースでは全力を尽くします。
今週末、チームのメンバーはとても精力的に作業をしてくれています。フェルナンドのマシンを予選に間に合わせるというすばらしい仕事を成し遂げたので、私のマシンについても同様にまた良い仕事をしてくれるはずです。ただ、今回のような週末はチーム全体にとって困難な時間です。
明日は長いレースになりますが、今から楽しみにしています」
エリック・ブーリエ|McLaren-Honda Racing Director
「今日は我々にとってフラストレーションが溜まる、残念な一日となったことは否定できません。
まず、日常点検の中でフェルナンドのマシンのエンジンに不具合があることが判明し、今朝からエンジン交換を余儀なくされました。その問題によって今週末に出走できない恐れがあったためです。その後、FP3の終盤になって、今度はジェンソンのマシンがERS関連の問題に悩まされました。同不具合についてもエンジン交換が必要だったため、ジェンソンは予選を欠場することになりました。
我々とHondaが非常に大きな仕事を抱えていることは十分理解していますし、そう認識していることは今年初めの段階から常に明確にしてきました。それでも我々はそれにひるむことなく常に突き進んできました。日本のさくらにいる同僚は、我々が直面している数々の問題を解決しようと日夜懸命な努力をしており、それを必ずやり遂げてくれるとチーム全員が信じています。そして、我々もウォーキングで精力的に仕事を続けています。
名声を築き上げたMcLaren-Hondaが23年ぶりに再びパートナーシップを組んだオーストラリアGP以来、我々はともに大きな進化を遂げてきました。その進化が常に直線的に現れるわけではないことは承知していますし、今日はそれを証明したような一日でした。ただ、我々は旅に向けて既に歩み出しており、どうやって目的地に辿り着くのかは分かっています。チームが一丸となって必ず目的地に辿り着いてみせます」
新井康久|株式会社本田技術研究所 専務執行役員 F1プロジェクト総責任者
「FP3、予選と大変厳しい結果となりました。アロンソ選手は、FP2後のチェックでエンジンに異常が見つかり、決勝レースを走り切れるのか不安があったため、エンジン交換をせざるを得ず、本日の貴重なFP3の時間を失ってしまいました。マシンのセッティングを確認することができないまま、予選を迎えることとなりました。チームの努力により無事予選をスタートし、Q2の2回目のアタックの際にフェルナンドが非常にすばらしい走りを見せてくれましたが、残念ながらQ3に進出することができませんでした。
バトン選手はFP3の終盤にてERSのトラブルに見舞われ、エンジンにダメージがあり交換が必要となったたために予選を走ることができず、残念な結果となりました。明日の決勝はパワーユニットにとって燃費、エネルギー回生とブレーキのバランスが重要となるので、予選までのデータを整理して良いレースにつなげられるよう準備します」