Formula 1 Honda Racing
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2006.08.06 Rd.13 ハンガリーGP
スケジュール
Rd. Date
01 3/12
バーレーンGP
02 3/19
マレーシアGP
03 4/2
オーストラリアGP
04 4/23
サンマリノGP
05 5/7
ヨーロッパGP
06 5/14
スペインGP
07 5/28
モナコGP
08 6/11
イギリスGP
09 6/25
カナダGP
10 7/2
アメリカGP
11 7/16
フランスGP
12 7/30
ドイツGP
13 8/6
ハンガリーGP
14 8/27
トルコGP
15 9/10
イタリアGP
16 10/1
中国GP
17 10/8
日本GP
18 10/22
ブラジルGP
第13戦 ハンガリーGP
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Honda、第三期初勝利飾る!
2006年8月6日(日)・決勝
会場:ハンガロリンク 天候:雨のち曇り 気温:17〜21℃
リザルト&ポイント

 ハンガリーGP決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンが、ついに初優勝を果たし、チームに記念すべき初勝利をもたらした。Hondaにとって参戦301戦目にして、通算72勝目を挙げた。また、Hondaワークスチームとしての優勝は、1967年第9戦イタリアGPでジョン・サーティースが獲得して以来、39年ぶりとなる。ルーベンス・バリチェロも、第7戦モナコGP以来の4位入賞を果たした。

 一方、SUPER AGURI F1 TEAMは、佐藤琢磨が14位完走。山本左近は1周目でリタイアだった。

第13戦 ハンガリーGP
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Honda Racing F1 Team 決勝レースの展開

 決勝当日は、前夜からかなりの雨。その後いったんは止んだものの、午後2時のレース開始時点で、路面は完全にウエット状態。レース中、いつ再び降り出してもおかしくない空模様で、今季初のウエットレースとなった。

 好スタートを決めたバリチェロが、F.マッサ(フェラーリ)をかわして2番手に上がる。バトンも14番グリッドから、11番手、さらに8番手へと3周目までに一気に順位を上げる。
 序盤、バリチェロは、4周目にP.デ・ラ・ロサ(マクラーレン)に抜かれ、次の5周目、バリチェロはピットインし、浅溝タイヤに交換。10番手に後退する。一方、バトンは、6周目にM.シューマッハ(フェラーリ)を抜いて、4番手に立った。周回ペースは、すぐ前を走るF.アロンソ(ルノー)と、ほとんど変わらず。10周目には、最速タイムを叩き出した。

 中盤、バトンは4番手を維持。バリチェロも5番手に上がった。そして26周目。K.ライコネン(マクラーレン)のクラッシュで、セーフティカーが導入される。その頃から雨はほぼ止み、路面は急速に乾いていく。さらに、バトンの前を走る2番手のP.デ・ラ・ロサがピットに入り、バトンは2番手、バリチェロは4番手に。バトンは、首位のアロンソとのタイム差も徐々に縮め、最速タイムを更新する。バトンのペースは安定し、5秒以上あった両者の差は、43周目にはついに0秒8まで縮まった。

 51周目に、2度目のピットを終えたばかりのアロンソが、コースアウト。そのままリタイアを喫し、52周目にバトンがトップに立ち、そのまま快走を続ける。そしてついに70周を走りきり、念願の初優勝を飾り、同時にチームに記念すべき初勝利をもたらした。

 今回の勝利は、Hondaにとって、通算72勝目(F1参戦301戦目)、マクラーレンMP4/7・Hondaを駆り、ゲルハルト・ベルガーが獲得した1992年第16戦オーストラリアGP以来、14年ぶりの快挙となる。さらに、Hondaワークスチームとしての優勝は、1967年第9戦イタリアGPでジョン・サーティースが獲得して以来、39年ぶりとなる。

 バリチェロも、混乱のレースの中、果敢な走りを見せ、4位入賞を果たした。

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Honda Racing F1 Team コメント

ジェンソン・バトン 優勝
「なんという一日だろう! この瞬間のために、僕のモーターレースにおける全キャリアを捧げてきたんだ。本当にすばらしい瞬間だよ。このチームとなら、一緒に目標を達成できるとずっと信じていた。この勝利によって、その信念を証明することができた。感謝しなければいけない人たちがたくさんいるよ。チームのみんな、本田技研工業、パートナーたち、そしてファンのみなさんありがとう。また、勝利への最初の一歩を踏み出す手助けをしてくれた僕の家族にも特別な感謝を伝えたい。14番グリッドからスタートしながら、このタフでチャレンジングなレースに勝てたなんて、信じられないぐらいすごいことだし、何よりも、実力で勝てたということが大事なんだ。今日のHonda Racing F1チームは完ぺきだった。そのことを否定できる人は誰もいないだろう」

福井威夫 本田技研工業株式会社 代表取締役社長
「今日の勝利は、何事にも代えがたい喜びです。今シーズンは初戦から優勝を目標にやってきましたが、ようやく13戦目のハンガリーGPで、正々堂々と戦った結果、勝利をつかめて、大変うれしく思います。ドライバー、チームのメンバーも本当によくがんばってくれました。今日はこの勝利をみんなで喜び、そして明日からは、F1の世界で勝利を重ねていくために、再びチャレンジして参ります。これまで応援してくださった皆様、ありがとうございました。引き続きご声援をよろしくお願い致します」

ルーベンス・バリチェロ 4位
「ジェンソンと、Honda Racing F1チームにとって、本当にうれしい一日だ。スタートで間違ったタイヤを選んでしまったことが悔やまれる。それさえなければ2人で表彰台に上がれただろう。今週末チームは本当によくがんばってくれたし、これからさらなる勝利を重ねるために、その努力を生かしていきたいね」

ニック・フライ Honda Racing F1 Team CEO
「この感動は、言葉で表しきれるものではない。Hondaにとって歴史的な一日であり、チーム全体と仲間たち、世界中のファンにとって、信じられないぐらいすばらしい出来事だ。このすばらしい勝利を受け止め、味わうために、みんなとても長い間戦ってきた。そして、今日は、ここハンガリーで、Hondaの福井威夫社長が、私たちを代表し、トロフィーを授与されたことで、常にポジティブな意識を持ち続けたジェンソンとチームを、私は本当に誇りに思う。こうして重要な一歩を記した今、我々はこれからの戦いを見据え、何度でも勝利を実現していかなければならない」

ジル・ド・フェラン Honda Racing F1 Team スポーティングディレクター
「今日はHonda Racing F1チームにとって、忘れられない日となるだろう! このすばらしい結果は数年にわたるチームメンバーたちのハードワークと専心、徹底的に追及してきたことによるものであり、完ぺきな形となって表れたものだ。ジェンソンにとってレースでの勝利は時間の問題であったが、こうした厳しいコンディションの中で彼は全世界に対し、チームの誰もが信じて疑わなかったその才能とレベルの高さを証明してみせた。スタートからフィニッシュまで、ジェンソンのレースはパーフェクトであり、非の打ち所のない走りで速さを見せた。戦略的見地から、非常に難しいレースだったことは言うまでもなく、スタートからどのタイヤを選ぶべきか悩まされた。ルーベンスはエクストリームウエットを選び、ジェンソンはウエットを選んだ。序盤はルーベンスが有利だったが、ほんの数周でピットインを迫られることになった。レースの鍵となったのは、ジェンソンがリーダーに追いついてからのパートだった。46周目に2度目のピットインを行ったときはまだウエットタイヤがふさわしい状態だったが、最後までそのコンディションが続くとは考えにくかったため、我々は最終スティントを分けることにした。1位と4位という結果は、信念を失わず、ハードワークをこなしながらも集中し続けたジェンソンとルーベンスはもとより、チーム全体への報いである。トルコまで、この喜びをゆっくりと味わいたい!」

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第13戦 ハンガリーGP
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SUPER AGURI F1 TEAM 決勝レースの展開

 今季初のウエットレースで、濡れた路面では、操縦性がかなり悪くなることは予想された。F1決勝レース2戦目となる山本は、スタート直後に第1コーナーで、エンストにより、早々にリタイアしてしまう。
 残った佐藤は懸命のドライビングを続け、序盤は、ミッドランドの2台を抑える形で15番手を走行する。途中、ギアボックスのトラブルに見舞われたものの、粘り強い走りを見せ、14位完走を果たした。

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SUPER AGURI F1 TEAM コメント

佐藤琢磨 14位
「今日は天候が悪かっただけではなく、ギアボックスのトラブルも抱えていたので、厳しいレースとなったが、完走することができてハッピーだ。レース序盤は好調で、実際ミッドランドとの距離を広げることができ、これにはとても勇気づけられた。しかし、ピットストップの後にクラッチにトラブルが生じてほとんど運転できないような状態になって、一時はレースを完走できないのではないかと思った。幸い、コックピットからセットアップを変更して問題を解決することができたが、その後、ギアボックスに問題が生じて、一つギアを失ってしまったので、そこからはマシンのドライブが困難になった。ただ、何とか最後まで走りきり、レースを完走することができてうれしい。夏の休暇に入る前に、このデータを得ることがチームにとっては、とても重要だったからね」

山本左近 リタイア(1周目)
「今週末はかなりいい滑り出しだったので、レースをグリッドからスタートすることを楽しみにしていた。ラインをよけて、まずまずのスタートをきることができたが、第1コーナーで前の数台を抜こうとして、エンストしてしまい、そこで僕のレースは終わってしまった。僕にとってはまた残念な結末になってしまったが、チームはここハンガリーでSA06をかなり向上させることができたと思う。その一方で、Hondaの優勝はすばらしかった。僕たちのファミリーの一員である彼らにおめでとうと言いたい」

鈴木亜久里 SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表
「難しい天気の中での難しいレースだった。左近はいいスタートをきり、第1コーナーでオーバーテイクを試みたが、ブレーキのタイミングが遅れて、残念ながらエンジンストールさせてしまった。琢磨はいいレースを戦った。特にウエットタイヤで走ったオープニングラップはよかった。その後、クラッチのトラブルに苦しみ、マシンがとても運転しにくくなってしまった。それに追い打ちをかけるようにギアボックスにも問題が発生したが、彼はどうにかプッシュし続けて、レースを完走してくれた。今日もチームは非常にいい仕事をしたと思う。ピットストップも素早かったし、トラブルも解決できた。そういう意味では、今回のレースに満足している」


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決勝リザルト&ポイントランキング
順位 No. ドライバー コンストラクター タイヤ タイム/差
1 12 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team M 1:52:20.941
2 4 P.デ・ラ・ロサ マクラーレン M +30.837
3 16 N.ハイドフェルド BMWザウバー M +43.822
4 11 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team M +45.205
5 14 D.クルサード レッドブル M +1Lap
6 7 R.シューマッハ トヨタ B +1Lap
7 6 F.マッサ フェラーリ B +1Lap
8 5 M.シューマッハ フェラーリ B DNF
9 18 T.モンテイロ ミッドランド B +3Laps
10 19 C.アルバース ミッドランド B +3Laps
11 21 S.スピード トロロッソ M +4Laps
12 8 J.トゥルーリ トヨタ B DNF
13 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM B +5Laps
RT 1 F.アロンソ ルノー M DNF
RT 3 K.ライコネン マクラーレン M DNF
RT 20 V.リウッツィ トロロッソ M DNF
RT 10 N.ロズベルグ ウィリアムズ B DNF
RT 2 G.フィジケラ ルノー M DNF
RT 15 C.クリエン レッドブル M DNF
RT 9 M.ウェーバー ウィリアムズ B DNF
RT 23 山本左近 SUPER AGURI F1 TEAM B DNF
※決勝終了後、BMWザウバーのR.クビカ(7位)が失格となったため、8位以降の順位が繰り上げとなった
【ドライバー】 【コンストラクター】
順位 ドライバー コンストラクター 総合
ポイント
1 F.アロンソ ルノー 100
2 M.シューマッハ フェラーリ 90
3 F.マッサ フェラーリ 52
4 G.フィジケラ ルノー 49
5 K.ライコネン マクラーレン 49
6 ジェンソン・バトン Honda Racing F1 Team 31
7 JP.モントーヤ マクラーレン 26
8 ルーベンス・バリチェロ Honda Racing F1 Team 21
9 N.ハイドフェルド BMWザウバー 19
10 R.シューマッハ トヨタ 16
11 D.クルサード レッドブル 14
12 P.デ・ラ・ロサ マクラーレン 10
13 J.トゥルーリ トヨタ 10
14 J.ビルヌーブ BMWザウバー 7
15 M.ウェーバー ウィリアムズ 6
16 N.ロズベルグ ウィリアムズ 4
17 C.クリエン レッドブル 2
18 V.リウッツィ トロロッソ 1
19 S.スピード トロロッソ 0
20 T.モンテイロ ミッドランド 0
21 C.アルバース ミッドランド 0
22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1 TEAM 0
23 井出有治 SUPER AGURI F1 TEAM 0
24 フランク・モンタニー SUPER AGURI F1 TEAM 0
25 山本左近 SUPER AGURI F1 TEAM 0
26 R.クビカ BMWザウバー 0
ポイント一覧
順位 コンストラクター 総合
ポイント
1 ルノー 149
2 フェラーリ 142
3 マクラーレン 85
4 Honda Racing F1 Team 52
5 トヨタ 26
6 BMWザウバー 26
7 レッドブル 16
8 ウィリアムズ 10
9 トロロッソ 1
10 ミッドランド 0
11 SUPER AGURI F1 TEAM 0
ポイント一覧
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