9月26日(日)・決勝 サーキット:上海国際サーキット 天候:晴れ 気温:29℃
中国GP決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは2位表彰台を獲得。18番グリッドからスタートした佐藤琢磨も、果敢な走りで6位入賞。前戦イタリアGPに続いて今季6度目となるダブル入賞を果たし、コンストラクターズ選手権で3位ルノーとの差を、さらに広げることに成功した。
決勝当日の上海国際サーキットには、初開催のグランプリを見ようとするファンが詰め掛け、観客席はほぼ埋まった。上空は前日に比べると、やや雲が多い。そのせいか気温は30℃近くありながら、路面温度は40℃には届かない。午後2時にレースはスタート。3番グリッドからスタートのバトンは、猛烈な加速を見せた6番グリッドのF・アロンソ(ルノー)とF・マッサ(ザウバー)に抜かれ、5番手にポジションを落とす。一方の佐藤は、ミナルディの1台が前日エンジンを交換したことから、ひとつポジションを上げた18番グリッドからスタート。その佐藤は素晴らしいスタートを決めて、一気に14番手に上がる。そしてバトンは2周目に、F・マッサ(ザウバー)を抜き返し、4番手に。佐藤もN・ハイドフェルド(ジョーダン)をパスして、13番手にポジションを上げた。
4周目に最速タイムを出して好調なペースのバトンは、6周目のストレートでアロンソとバトル。見事に抜き去って、スタートポジションの3番手に復帰した。佐藤はJP・モントーヤ(ウィリアムズ)にぴったりと付けて、抜くチャンスをうかがっている。8番手に落ちたマッサから13番手の佐藤までが、ほぼ一団となってバトルを繰り広げる。バトンは、その後も何周にもわたって最速タイムを更新。12周目にトップのR・バリチェロ(フェラーリ)と2番手のK・ライコネン(マクラーレン)が同時にピットに入り、首位に立つ。佐藤もポジションを7番手まで上げた。
多めの燃料を積んでいた佐藤はピットインのタイミングを遅らせ、4番手まで上がったところで18周目に最初のピットイン。その前の数周にわたって、自己ベストを更新するペースで走ったおかげで、モントーヤの前に出ることに成功した。20周目の時点で、バトンは3番手。佐藤は10番手。ここまでにリタイアしたのは、C・クリエン(ジャガー)ただ1人だ。
B・A・R Hondaは2人とも、2ストップ作戦。バトンはバリチェロ、ライコネンが2度目のピットに入り首位に立った間に、ペースを上げて2人との差をできるだけ広げようとする。佐藤も重い燃料を積みながらも、少しずつペースを上げていく。先行するマシンが次々とピットに入り、36周目の時点で4番手に上がった。約2秒差で、モントーヤが迫っている。
38周目に、佐藤とモントーヤが同時にピットイン。しかし佐藤はモントーヤに先行されて、8番手に落ちる。一方、その3周前に2度目のピットインを終えたバトンは、バリチェロに次ぐ2番手。あと1回ピットインをするバリチェロとの差は、約25秒。そして42周目にバリチェロが最後のピットイン。僅か6秒2でコースインしたフェラーリにバトンは間に合わず、首位奪回はならなかった。
ピットインを済ましたバトンは、トップのバリチェロを猛烈に追い上げる。そして最終周、バトンは残念ながらバリチェロを捕えることはできなかったものの、約1秒差まで迫ったところでレースはフィニッシュ。後続のライコネンとのバトルを征し、2位を堅持。今季実に9回目となる表彰台を獲得した。一方の佐藤も、18番グリッドから12番手ポジションを上げて、6位入賞を果たした。前戦イタリアGPでコンストラクターズ選手権2位に上がったチームは、ルノーとの差を9ポイントまで広げることに成功した。 |